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『夜のダイヤモンド』に投稿された感想・評価

チェコ・ヌーヴェル・ヴァーグの代表的な監督の一人であるヤン・ネメッツ監督作品です。クライテリオン版のBDで鑑賞。原作はアルノシュト・ルスティク『闇に影はない』でナチスの強制収容所に列車で送られる途中に脱走した経験に基づいています。しかし、音とセリフを極力排除しているため、さらに幻想的な内容になっています。

舞台設定は第二次世界大戦のチェコスロバキア。ナチスの強制収容所に送られる列車から脱走するユダヤ人の若者二人が主人公です。しかし、映像の中でナチスや強制収容所を示唆する場面はとても少ないです。また、ユダヤ人の若者二人もそれほどユダヤ人っぽくないです。ヤン・ネメッツ監督は原作の舞台設定や主人公描写をあえてクリアに描かないことで、本作に時代や場所に関係のない普遍性を持たせることに成功したと思います。

「普遍性がある」とは、なんの前提知識を持たずにこの映画を観ても理解できるという意味です。不条理な状態から脱出する若者二人。その不条理はとても恐ろしいもので、銃を持って追いかけられる。その銃を持つのは老人たち。この老人たちはどうやら若者二人と同じ人種のようだ(ユダヤ人っぽい)。原作において、この「不条理」はナチスによるユダヤ人迫害なのですが、本作ではそれが明確ではないのですよ。

この作品もフランスの本家ヌーヴェル・ヴァーグの影響が色濃い映画手法の使い方です。特に顕著なのがアラン・レネ監督からの影響です。短いカットをつなぎ合わせる手法とか。カット・アウェイによるフラッシュバック(またはフラッシュフォワード?)もとても多く使われていて、幻想的な雰囲気を作り出すことに成功しています。それぞれのカットがべらぼうにカッコいいです。グレイン感の強い白黒画像にぴったりのシャープな映像群。

そして、ファッション。いやあ、そのコート欲しいなあ。自分で白いペンキを使ってコートを塗ってしまおうか?ちなみに、二人の若者が着ているコートに書いてある"KL"はKonzentrationslagerの略で、ナチスの強制収容所という意味です。本作では全くそういう説明はないので、調べてみました。しかし、あのように白いペンキで装飾した当時の写真は見つからないので(ボクが見つけられなかっただけかも?)、あのファッション演出は監督独自のものだと思われます。
benno
4.6
チェコ・ヌーヴェル・ヴァーグの傑作…噂にたがわぬ、容赦のない凄まじい作品でした…。

ヤン・ニェメツ監督の長編第1作…。

ホロコースト映画…但し、収容所の場面は一切なく、反戦、反ナチと言うよりは人間の精神面を抉った悍ましい作品…。


冒頭の長回し…必死に走るふたりの少年…何処から、何から逃れているのか…ひたすら走る…淀みなく捉える手持ちカメラ…少年たちの凄まじい形相に激しい息遣い…観ている側が苦しい…。

そして鳴り響く銃声音…徐々に全体像が明らかになります…。

列車から逃走するふたりの少年はユダヤ人…彼らの着ているコートにはKLの文字…ナチス強制収容所を意味します…。

収容所行きの列車から脱走し、彼らは一心不乱にプラハを目指して走る…走る…。


  〜〜〜⚠︎以下ネタバレ含みます⚠︎〜〜〜










ホロコーストの恐怖を匂わせつつも終始、異様な緊迫感で彼らを見守ります…時折り過去の映像がフラッシュバック…。

そして、やがて襲ってくる飢えと疲労、寒さと孤独…身体を這う蟻の大群…ギリギリの精神状態で意味なく突然笑い出す…。

大きな口を開け、雨をパクパク…胸が熱くなる雨の映像…。

そしてある農家に辿り着き、そこが彼らの分岐点となるのです…。

少年の未来の願望がフラッシュフォワードとして何度も何度も繰り返されます…

  おばさんを鈍器で殴り殺しパンを盗む…。

しかし少年の優しさから実行に及ぶことはありませんでした…。

パンのみを盗み…貪る様に口に含みます…するとふたりともそれを吐き出し吐血…飢餓状態の恐ろしい様を見せつけます…。

そして殺害に及ばなかった少年の優しさは、却って彼らを不条理な状態へと追い込みます…。

おばさんの密告により、民間監視隊である多勢の老人たちに追われることに…歩くのも難儀なヨボヨボの老人たちが銃を手に持ち、未来ある少年ふたりを追い詰めます…しかもニコニコ笑いながら…その画はまさに地獄絵図…。

捕えられた少年を前に、老人たちは飲めや歌えの大宴会…満面の笑みで踊り狂います…そして大広間に響き渡るのは…彼らの咀嚼音…。

そして少年たちに下された処分とは…??


戦争の恐ろしさを違った角度から、完膚なきまでに映し出すチェコ映画……辛辣で凄まじく…素晴らしい!!


ジャケ写が無いのでtrailer貼ります…ෆ*

https://youtu.be/6c7bOSyEup4?si=lvZDEmbNOONjDqFT
チェコのヤン・ニェメツ監督作品。
チェコスロバキア・ヌーヴェルヴァーグの一作ですが、…凄い作品でした。
ある意味、『映像表現のひとつの極地』ともなる傑作です。

本作の物語の筋は、有って無い様な物。
或る列車から逃げた二人の青年を追った物ですが、二人の息遣いの他、環境音や劇伴、台詞までもが極絞られており、これが凄まじい緊張感を生んでいます。
詳細な状況説明は何も無く、二人から受け取れるのは恐怖と焦燥のみ。
コートの背中の"KL"の文字と、挿入される平和な頃の記憶らしきフラッシュバックによって段々と状況が理解される構造とはなっていますが、それだけでも無い。
飢えを凌ぐ為農家に押し入った際の行動、またラストに於いてもフラッシュフォワードによって"if"が繰り返し挿入されており、"どちらが真実起こった結末なのか"は藪の中とされます。

冒頭からの緊張感に加え、メリハリの効いたソリッドなモノクロームの映像、上記挿入と言った演出によって、観衆は幻惑され、二人と共に夢の中を彷徨う様な心持ちにさせられますが、―これは実際起こった、ホロコーストの追体験でもあり、真実です。

足に合わない靴による痛み、蟻に仮託される掻痒、飢餓感、寒さ、キジ撃ちの様に気楽な様子の老人達、嗄れ音程の外れた歌、くちゃくちゃと物を食む不快な音、遠くの鐘の声、秒針の進む音、それに挙げた両手の震え。
余りにリアリスティックに描写されるその情景に、観終わった後も暫し呆然としてしまいました。

評価は単に個人的な嗜好と方向性から点けています。
凄まじい映像体験でした。

『夜のダイヤモンド』に似ている作品

壁あつき部屋

製作国:

上映時間:

110分

配給:

  • 松竹
3.6

あらすじ

BC級戦犯収容所の巣鴨プリズン。その中に、上官・浜田の命で嫌々現地人を殺し、彼の密告で終身刑の判決を受ける羽目になった山下がいた。ある日、彼は浜田が実家に嫌がらせをしていると耳にする。母が…

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