忘れられた人々の作品情報・感想・評価

忘れられた人々1950年製作の映画)

LOS OLVIDADOS

製作国:

上映時間:81分

ジャンル:

4.0

「忘れられた人々」に投稿された感想・評価

tomharak

tomharakの感想・評価

4.2
完全な絶望。
救いのない映画ってのもいろいろ観てきたがこれはなかなかの代物である。

ラスト真逆のハッピーエンディング版があるらしいじゃないか、頼むからそちらを観せてほしい…!

貧困、犯罪、(特に弱者への)暴力を徹底して現実的に無感情に捉えていく。

悪夢シーンの絵画的なライティングに支えられた撮影がなんか分からんが凄い迫力がありこの映画全体のドキュメンタリズムに異質さを添えている。

まあしんどいけど、引き込まれる凄い映画でしたよ

※あとすんません、どうでもいい話ですけどもブルーレイの封入ブックレットに公開当時の日本版ポスターのビジュアルも載ってまして、
タイトルが『十代の暴力』。
「暴力!肉感!救いなき魂がの打つ暗黒の十代!!」「感化院を脱走した少年・性生活に乱れる未亡人…異常な興奮を叩きつける問題作!!」などと煽りが無理くりにでもエロ要素押し出して売るぞ、と映画の中の一点拡大型のロマンポルノ風で興味深く拝見しました。

※とはいえロバ乳スキンケアなどもなかなかにエロティック。ぺドロのお母さんもそうだけどやたら脚に注目させるね。『エル』と続けて観たから余計に意識。

※鳩や死人の歯、などの呪物

※キャメラに卵はハッとした
oVERSON

oVERSONの感想・評価

4.6
夢のシーンがバッキバキにキマってた。
きっと上手くいかない、きっと。
2020-481
甲冑

甲冑の感想・評価

3.5
メキシコの全てがこんな汚いものではありませんとスタッフからも非難を受け、中には演出の酷さに現場を去った人もいたそうで。当時を知っている訳ではないが何とも中世の欧州庶民のような混沌世界であり(メキシコ期、実はスペインを描こうとしていた的な話もある)乞食、障碍者、片端、小人出しがちに代表されるブニュ演出の過剰さは些か苦手ではあるが既に充分なヒネクレと毒を孕んでおり信用できる。
Cem

Cemの感想・評価

5.0
生肉持ったママ、シュールで幻想的な悪夢がめちゃくちゃホラーで良かった。ママに愛されたかった少年、校長にタバコのお使いを頼まれて嬉しそうな笑顔を見せるとこにウルッとくる🥺
あの盲人爺さんも何か狂気的で笑う

果たしてあの坊やはパパと再会できたのか……?いい子だから幸せになってほしい
matool

matoolの感想・評価

3.8
なかなか観れないブニュエルの初期作品なんとか観れました。この絶望感と変な描写が好きです。
木木

木木の感想・評価

4.3
弱者同士が血を流し、傷つけ、生きている救いのなさ。このスラムには死ぬ以外行くところがないのか。微かに光が見えてきたそれさえも、鑑賞者(社会?)に生卵を投げつけられてる気分。この世界には居たくない。辛い。
ルイス・ブニュエル監督が貧困のリアリズムを描いたメキシコ時代の作品です。ボクの考えるルイス・ブニュエル監督の特徴があまり出ていない「真面目」な作品です。

ボクが考えるルイス・ブニュエル監督の特徴は1)笑い、2)不条理と3) 変態の三つです。本作では3)変態がちょっとだけあるくらいで、1)笑いと2)不条理がありません。

1)笑いの欠落
本作はメキシコの貧困のリアリズムを描いた作品です。貧しいから犯罪が起きる。お金の貧しさは、心の貧しさにつながる。もう、笑いが入る余地がないんですよ。笑ったら心は豊かになっちゃうから。どちらかと言えば心の貧しい若者や大人の胸糞行動が続きます。

ボクは鬱展開の映画が嫌いなので、あまりこの映画の展開は好きではありませんでした。

2)不条理の欠如
貧しさ自体が「不条理」なんですよ。この作品で描かれるのは貧乏のリアル不条理。一方でルイス・ブニュエル監督の他の作品での不条理は普通ではありえない不条理。え?え?なんで、そんなことになるの?この普通でない不条理が笑いにつながる。漫才のボケ的なので、観ている観客が心の中で突っ込まずにいられない😂

この映画はリアルさを描いたので、笑いにつながる(漫才のボケ的な)不条理がない。真面目な不条理なんです。しかも、貧困で心が荒んだ不条理なので、イジメに走っちゃう。

3) 相変わらず脚フェチの変態😍
本作で唯一ルイス・ブニュエル監督っぽさが発揮されているのは変態要素だけです。やたらに女性の足のアップが多い!特にペドロのお母さん。

それくらいかなあ。

まあ、一般的に「傑作」と呼ばれる理由も分からなくはないです。でも、ボクがルイス・ブニュエル監督に求める要素がほとんどないので、つまらなかったです。
時折挿入される飛躍的な表現がすごい。ブニュエルの映画観ると、嫌な夢から覚めたあとみたいな気分になる。
masa

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3.6
大都市メキシコ・シティの影に埋もれているスラム街
貧しく悪に走る子供たちの生活を描いた作品
mare

mareの感想・評価

4.0
ほとんど実話に基づくメキシコ時代のブニュエルによる荒れたスラム街のストリートチルドレンを描く泥まみれな現実。ストーリーの内容だけでもかなり胃もたれするしんどさなのにブニュエルときたらサディストだから盲人への容赦なさとかニワトリ虐待とか描写もこの上なく生々しい。ペドロに対して救いの手を差し出す場面を小出しにしてくるが、その全てが悉くもぎ取られ悪夢に変容していく様はかなり惨い。感情移入してしまう場面を前にして圧倒的な不条理がまかり通ってしまう虚しさをここまで強烈に覚える映画は久々だ。なんだこれどうしようもないだろ、と言いたくなってしまい挙句の果てに絶句する。
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