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太陽
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目次

太陽の作品紹介

太陽のあらすじ

ロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフ監督が、ヒトラー、レーニンに続き、“20 世紀の権力者”を題材にして製作したシリーズの一作。 1945 年の敗戦までは、長らく現人神として崇められていた昭和天皇が、マッカーサーとの会見を経て、“人間宣言”を決断するまでの数日間の心の葛藤を、静謐な映像で描き出す。日本人が触れることは タブーな題材に正面から向き合った作品だが、社会派ドラマではなく、人間としての天皇の姿に焦点をあてている。日本での公開は危ぶまれたが 2006 年 8 月に封切られた。公開時、昭和天皇をイッセー尾形が演じることも含め、話題を呼んだ。

原題
СОЛНЦЕ/SOLNTSE
製作年
2005年
製作国・地域
ロシア、イタリア、フランス、スイス
上映時間
110分
ジャンル
ドラマ

『太陽』に投稿された感想・評価

3.4
2026/09/28 3.4
ソクーロフの太陽。天皇という日本国の中心の存在を、神格化されたイメージではなく、人間として捉えようという試みなのか、はたまた卑下するための手段としての映像化、イメージ化、なのか。
歴代の天皇陛下は、日本国という物語の主役なのだけど、そうなのだと知らない人も戦後増えてしまっているということなので、この映画以外にも天皇陛下の有り様を美しく捉える創作物が他にももっともっと出てくると良いのにな、と思ってる。『明治天皇 宇宙の旅』などのようにね。
3.9
記録です。

アレクサンドルソクーロフの権力者シリーズの1作。『牡牛座』で普遍へと向けられた眼差しは維持しつつも、昭和天皇の特質ゆえに『モレク神』とも全く異なる牢獄を炙り出す。個がありつつも個は認められず被投された世界に疎外される中で少しの人間性が垣間見え、その抵抗とも見られる反応が度々登場する。その疎外は他者に発するもの、自己に発するもの様々であり、本作が『モレク神』『牡牛座』と比べても異質に写るのはそのためでしょう。埋没させない・剥ぎ取らないアプローチは、両陣営の違いによって結局は剥ぎ取られる様を客観視させることになるのだけれど、それは自己に発する疎外ではない故に自由の獲得への治療的に写る。だからこそ、それすら頽落だと言わんばかりのラストが素晴らしい。どちらにしても抵抗に本作の普遍性が見て取れるし、唯一無二な環境において普遍を照らし出す手法はシリーズに共通しているのが良くわかる。
KUBO
3.5
岡本喜八版の「日本のいちばん長い日(1967)」では天皇はスクリーンに顔を出さない。昨年公開された原田眞人版「日本のいちばん長い日(2016)では本木雅弘が演じていたが、あくまで登場人物のひとり。それが2006年制作の本作では、それまでタブーであった天皇を主人公として終戦直後の様子をじっくり描いているのだ。

最初は全然似ていないと思ったけど、見ている間に昭和天皇に見えてくる。口を不思議に動かす仕草。園遊会などでもよく耳にしていた「あ、そう」という独特の言い方。作品の描かれ方は見る人の政治的信条によれば、受け入れがたい人もいるかもしれないが、イッセー尾形、一世一代の演技であることは言うまでもない。

それにしても我々には知らされない皇居内での生活や執事とのやり取りなど、どのような取材に基づいて脚本が作られたのだろう? 特に米兵に写真を撮られる際の失礼なシーンや、マッカーサーとの会見のシーンなど史実と大きく違っているところもあり、残念だ。

この映画を撮ったのがロシアの監督だというのも驚き。確かに日本では作れなかった内容だ。イッセー尾形も出演するにも覚悟がいったことだろう。

「この戦争に負けた原因は、この国が傲慢だったからです」「私は、ね、成し遂げたよ。これで私たちは自由だ。私はもう神ではない。私はこの運命を拒絶した」とイッセー尾形演じる昭和天皇自らに語らせる本作。問題作であることは確か。あなたはどう見る?

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