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タルコフスキー・ファイルin「サクリファイス」

『タルコフスキー・ファイルin「サクリファイス」』に投稿された感想・評価

rico
3.4
作品に出てくる家は住んでいた家をイメージしていることや、夢のシーンも見た夢をそのまま使ってたりするらしい。
カメラマン以上にカメラ覗きまくっていた。
ラストの家を燃やすシーンは1回目はカメラの故障で失敗、2回目の家を数日で建てた、という所が執念のようだ、、、。
画面の端に置かれている椅子の角度すらこだわってつけている所もまさにタルコフスキー。感服。
映画というか記録映像だけど、結果として遺作となった作品におけるタルコフスキーの演出法が拝めるのは実に有り難い。

そして橙色っぽい壁紙の部屋が映画だと全く変わって見える様に、映画とはやはり光の芸術でもあるのだなと改めて感じた。

しかし引用された映像を見るだけでも、サクリファイスって作品は本当に素晴らしい芸術だなとつくづく思う。
タルコフスキーの遺作「サクリファイス」の撮影風景に彼の著書「映像のポエジア/刻印された時間」から引用したナレーションが重なる。そしてタルコフスキーへのインタビューと、妻が証言する彼のこれまでと最後の日々。タルコフスキーは自作を如何に演出し撮影していたのか。ファンにはたまらない貴重なドキュメンタリーてある。戦争で逃げ惑う群衆を俯瞰で見下ろすあの美しいシーンがどう撮影されたのかも知れて興味深い。特に印象に残るのは、主人公が自宅に火を放つシーンが機材トラブルで一度NGとなり、新たに家を建てて撮影し直した現場のただならぬ緊迫感。また死の床から色彩の指示を出す姿。それらから見えて来るのは映画芸術に全てを捧げた男の生き様そのもの。カメラに映る全てに一切の妥協を許さない表現姿勢は最後まで変わらなかった。そんな彼の映画だから今なお色褪せず私たちの心をとらえ続けるのだろう。「サクリファイス」の助監督が本作の監督を務めているから、現場のリアリティに作り物っぽさがまるでない。
再鑑賞。

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