バザンが『市民ケーン』と並置し絶賛していたアンドレ・マルロー唯一の映画監督作。
『鉄路の闘い』より全然面白く、何なら内戦を片側の視点から捉えた映画では最高峰とさえ。恐らく映画監督ではないからこそ感覚的に優れたショットを撮れたのだろうし、ラストの大隊列も1939年時点で俯瞰からこの構図を収め得たという事にこそ価値がある。
フランコ政権に没収されナチスから公開禁止処分を受けて尚生き延びた伝説のフィルム、観るべし。

娯楽、現実逃避としての映画ではなく、政治的なイデオロギーが介在する記録としての教養映画。
主に戦闘機でのシーンが続き、銃器の乱射音が心地よくて眠くなるも教養ある人ぶりたいからこの映画を一言でまとめると、

みな、歴史的事実として見とくべき映画である。

傑作。
リアルタイムでスペイン内線を反フランコ側から撮った映画。(後のフランコ時代によく抹消されなかったなコレ。)

冒頭の市街地戦は無人の町を密集して走り抜けるレジスタンス達の躍動の面白さがあった。吉田喜重『嵐を呼ぶ18人』を思い出してしまった。

後半の爆撃ミッションも技術的な困難さをカット割りで上手く見せてて、普通にハラハラした。雲の上からの空撮も美しい。

つーか、全体的にカット割りが上手すぎ。
市街地戦での、降りる砲身とそれに突っ込む車のカット割りが本作の白眉か。