今でもあの時の代案は出せない。
戦時中は勲章を身に纏った陸軍中将岡部とその子供たちは戦争が終わった今、親戚中から疎まれながら居候している。この岡部親子を軸に国と文化と市民の対比が描かれ、最後は娘ち…
1954年公開作品。
戦後まだ9年、もう9年、というべきか…考えさせられた。
価値観が急転した敗戦後を舞台に、元軍人の凋落をシニカルに描いた作品。当時の社会を騒がせた再軍備の動きと権威主義的人間へ…
敗戦後に行き場を失った元中将の足掻きを冷笑するような話。最後に、息子の挑発に乗って銃を撃つ展開はちょっと雑な印象も受けるが、元中将を最も馬鹿にしていた息子も死なすことによって、バランスを取ろうとした…
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