気違い部落の作品情報・感想・評価

「気違い部落」に投稿された感想・評価

teraishota

teraishotaの感想・評価

5.0
淡島千景が家族の尊厳を守るために取る決断に胸を強く打たれた。エキセントリックなタイトルと裏腹にめちゃ社会派。それでいて森繁のナレーションに加えいい顔がそろった役者陣のコミカルかつシニカルな芝居も重なっていろんな解釈のできる重量級の傑作になっている。黛敏郎の劇伴もめちゃクールです。
Jimmy

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3.5
2004年8月20日、千石の三百人劇場「渋谷実特集上映会」で鑑賞。(1000円)

冒頭の山の遠景場面が美しい映画。

この映画、タイトルからすると「凄い世界が描かれているんじゃないか」と思うが、観てみると、そんなことはなく、普通の村で様々な一般庶民が暮らしている、というもの。

監督:渋谷実、出演:山形勲・伊藤雄之助・須賀不二夫・三井弘次・伴淳三郎・淡島千景など、音楽:黛敏郎、脚本:菊島隆三、編集:杉原よし、という豪華なスタッフ&キャストで製作された映画。

ただ、このタイトルなので、テレビではなかなか放映しづらいのではないだろうか。
未ソフト化作品なので、劇場で観るしかない。
Vaporwaver

Vaporwaverの感想・評価

5.0
「差別」という問題に関わっていく際、「エセ人格者」を装った「自称フェミニスト」や「環境保護主義者」、利益感情で「権利」を主張してくる人々が多いと今になって感じるのですが、
目の前の「差別されている人」を助けることができますか?
と問いたくなる時が最近多い。
タイトルからして今村昌平や大島渚のような世界観を想像していたら、気違いというよりただの業の深い普通の人間たちだった。雑にセンセーショナルなことをやるのではなく、丁寧な脚本で人間関係の地獄が描かれている。
役者の演技がうますぎて、本当に部落に住む人々のようだった…。森繁久彌のポジションは必要だったのかどうかイマイチ分からないが序盤眠かったので森繁久彌の声が聞こえると嬉しかった。
umihayato

umihayatoの感想・評価

5.0
新文芸坐
青銅の基督との二本立て

青銅の基督で、神だ信仰だなんだと
重めにやっていて
片やこちらは
お布施の金額でお経も端折らないし、ガメたりもしないから、住職もレコード流そうという
まぁ色々雑〜くてしょーもない日本のムラ社会の話でしたが後半は重めに

改善されない地方貧困の問題もある
そしてメンツだ何だで人が死んではシャレにならん

とは言ってもこれが「古き良き日本」みたいな救いようの無く作り上げてしまった民族性と歴史なわけであって
日本中どこでもありえる、いや、今まさに起こっているような事態である

未来の若者に託すしかないのであるが
上にいる者が未だどーしよーもない
さてどーしたもんか
T

Tの感想・評価

3.8

タイトルからして
胸糞悪い話かな〜と思って
ビクビクしたが、
そこまでの絶望感ではななくて安心。

部落特有の閉塞的な空間で
交わされる醜い争い。
そのスケールの小ささに呆れはするが、
場所が変わろうと時代が変わろうと、
そしてスケールの大小に関わらず、
本質的には全部一緒、同じことを
しているんだな、と。

哀しさとやりきれなさがありつつも、
クスッと笑える独特の空気感は、
純粋に凄いなと思った。
緑

緑の感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

タイトルに惹かれすぎて鑑賞。

ある小さな集落で諍いから村八分が起きる話。
余所者が弾かれる村八分ではないし、
作中で殺人事件は起きていないが、
山口連続殺人放火事件を思い出した。

冒頭の挨拶から要所要所に挟まる
森繁による帰省者風味の軽妙な解説で話が進む、
これまでに観たことがないスタイル。
あらゆる漫画の手法を編み出したと言われる
手塚治虫の斬新なコマ割りを
今となっては真似る人がいないことに重なった。

淡島千景が美しすぎる!
彼女がスクリーンに映し出された瞬間に
この人がひどい目に遭うに決まっている! と
確信できるレベル。
実際、娘を亡くすという悲しい目に遭っていた。
意志の強さを示すシーンも美人故の迫力あり。

集落のジェンダーロールとホモソーシャルに
うんざりしたりげんなりしたり。
しかし昭和32年は恐らく全国的に
そういう傾向だっただろうし、
今でも色濃く残っているところは少なくないのだろう。

主人公は娘が肺病を患ったというのに
近所の目を気にして医者にかからせないわ、
娘が快方に向かったからと
駐在が都合してくれた注射薬を売り払ってしまうわ、
世間体と知識のなさの負の相乗効果がすごい。
薬を売ったことへの後悔があるのはまだよかった。

村八分を仕掛けた親方たちに頭を下げて
娘の弔いを手伝ってもらおうとする旦那を
正論で押し留める嫁。
もし旦那が頭を下げていたら後味最悪になっていただろう。

なにがあっても集落から離れないというラストは予想通り。
なにひとつ共感できないし、
なにひとつ合理的ではないけれど、
リアルを求めたらそうなるよな、と。
先祖からの土地を勝手によそさんのものにされるのは論外だが、
その土地に居続けることの大事さはさっぱりわからん。

役者たちの風貌のバリエーションが多く、
それぞれの芝居が濃くてモノクロだが画が豊かな印象。
自然もいいし家屋もいいしその内部もよく作り込まれている。
俯瞰の画の挟み方がいい。
いろいろな出来事を丁寧に描いているが、
途中少々だれることもなくはなかった。

寺の坊さんの代わりに蓄音機があり、
誰もがそれを受け入れているところに
一番「気違い」を感じた。(褒めてる)
Chimpsha

Chimpshaの感想・評価

3.3
娘を亡くした父親が床に縮こまって頭を抱えてる場面が良い。しかし日本家屋って本当ドーピングレベルで映画映えするよな、アベンジャーズとかも日本家屋で撮ればいいのに
ま

まの感想・評価

3.9
すごい、ナチュラルでリアル。生きてる。そこに住んでる人の身体性。自由な身体。
人物同士の距離感や親密さに、一緒に生活してきた時間を感じる。
引きの絵の奥行が綺麗なのは、日本家屋独特だよね。襖外したら無限に引けるもんな

統一感のある演出は、俳優もスタッフもほとんどが松竹に所属してるって聞いて納得。
タイトル負けしてる。そこまで「キチガイ」感はない。「普通に」シリアス。

@シネマヴェーラ渋谷 35mm
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