レオポルド・ブルームへの手紙の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「レオポルド・ブルームへの手紙」に投稿された感想・評価

随分前にレンタルで観ました。再生の物語。私は結構好きだったのですが…。このレビューの少なさ…。

服役中の殺人犯と少年が手紙をやり取りするところから物語は始まります。殺人犯は自分と似た境遇の少年を励ますのですが…という内容。少しだけデニス・ホッパーも出ています。

最後の解放感あるシーンがとても印象深く、彼はここから本当に自分の人生を生きていけるのだと感じました。そのために(この映画の内容のことが)必要だったのだろう、と。

あの母親はどうしようもない人ですが、そんな自分と向き合う力も無い人なので、どうしようもないのでしょう。彼女を理解したくはないですが…。
自らの行いのせいで混乱してしまった人生をもう一度シンプルなものに出来ればいいわけですが、それが彼女には出来ない。目を背ける事しかしない。

そんなあの母親と彼とを対比させると、より彼の力強さを感じ、「良かったなぁ」と思いました。彼はこの先はもう、囚われることなく生きていけるだろう、と。
ザン

ザンの感想・評価

3.6
難解だが楽しめた。家族を失い落ちぶれる母親は悲し。その母親を慕うのに受け入れられない子供はもまた悲し。
二人の物語がランダムに進行して、最終的には接点があります。ストーリーが進む中では難解に感じる作品だと思います。
一人は15年の刑期を終えて出所した男スティーブン(ジョセフ・ファインズ)。もう一人は母(エリザベス・シュー)の不貞で生まれてきたことにより、愛されずに育った少年レオポルドです。
レオポルドがおかれた状況は悲劇的でありますが、成長すると共に交通事故で亡くなった父親の本で勉強しながら文学の才能を開花させていきます。ある日、授業で手紙を書く課題が与えられます。その手紙の宛先は、刑務所に服役しているスティーブンだったのです。こうして二人に接点が生まれたわけです。
注目したいのは本作のタイトルです。「…からの手紙」ではなく、「…への手紙」なんです。これに気付かないと本作は難解な作品になると思いますね。
さてエリザベス・シュー演じた母親の描写を見ると気分が悪くなる一方です。彼女の考え方がエゴイズムに溢れて、短絡的です。本来ならレオポルドは、「母の罪の烙印」と苦悩する必要もないことなんです。
スティーブンも出所して勤めた食堂で、デニス・ホッパー演じたサディスティックなオーナーに虐げられます。でも手紙を送ってくれたレオポルドに会うために食堂で働き続きます。
親に人生を壊される悲しみは本人しか分からないでしょう。それだけに共感は難しいです。そして、何故「…への手紙」の意味を明確化しなかったのでしょうか?本作の難解さもあり、鑑賞に結構なエネルギーを使った感があります。
メヒディ・ノロウジアンの「レオポルド・ブルームへの手紙」は陰日向に咲く、という言葉を久しぶりに思い出させてくれる愛すべき逸品です

大々的な陽光を浴びてないまま息長くひっそりと花咲いてるさまが生きる映画という感じで好きです。
デニスホッパーとかサムシェパードなどマニア受けしそうな役者をあのように控えめに配するところなど誠に心憎い次第でございます
※mixiから転載

おもろい!!
おもろいってかなんかよかった。
あまり知られてないのが残念・・・。
重~い暗~い話だけど
ちょっとだけほっこりする。
そうくるか!!的な。
最後まで見てこその映画です。
囚人と少年の物語。
けどそれだけぢゃ終わらないぜ。

2008年03月11日 18:00
あきら

あきらの感想・評価

4.0
うわあああ切ない…切ない…

母の、女の罪の重さを背負おうとした息子の悲しさったら…
実力派俳優がちょいちょいいい味出してるんだけども、もうもう母親が愚か過ぎて!エリザベス・シューが上手いってことなんだろうけども!

けど光ある終わり方でよかった。最後まで見て、本当によかった…
tomikooo

tomikoooの感想・評価

3.6
時間交錯が複雑で深い。
悲しすぎる過去、酷すぎる親の仕打ち…それでも彼の心は純粋であることが悲しくも美しかった。

過去は変えられないけれど、未来は変えられるのかもしれない。
░☂͙░旅立ちはいつも雨░☂͙░

文豪ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を下敷きに映画化した人生再生ドラマ。

寝る前の1本に選んだのを後悔してしまうほどズッシリした気分に。
母親役のエリザベス・シューの演技が凄まじく、睨む目が観てるこっちにまで刺さって本気で怖かった…(꒦ິ⌑꒦ີ) ༘*
主役のジョゼフ・ファインズの不穏な雰囲気を醸し出す存在感も光っていて、ミステリー風味な本作を更に盛り立てていた印象。

にしても、感動というよりは辛く悲しい時間が長すぎてズーン感が拭えず、ラストはポカーンしてしまった。。眠れそうにない…

2015.09.28DVDレンタル
kajiwaratk

kajiwaratkの感想・評価

2.7
2014.7.16 DVD
母親から愛情を受けられない子供レオポルドと、殺人の罪で15年の刑期を終え出所した男スティーブン。二人をつなぐのが手紙であるが、二人それぞれの話が並行し時折交じりあいながら進む。
なぜ二人を手紙がつなぐのか、二人の関係は何なのかはネタバレになるのでここには書けないが、物悲しい映画だった。
ストーリーは良かったと思うし、主人公スティーブン役のジョセフ・ファインズの存在感というか独特の佇まいは良かった。
ただ、話の展開が冗長(特に前半)だった点と、テーマの一つとしたかったであろう"名前"について意味を持させきれず全体に渡って中途半端感が否めないというのが正直な感想。
少し勿体無い気がした。
6月16日は「ブルームの日」です。
ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ(1922年)』は、1904年6月16日木曜日のたった1日を描いた小説です。
《登場人物たちは…一種運命のゆっくりした舞踏のなかの入念に構成された生きた部分として、来たっては去り、出会っては別れ、そしてまた出会う。数多くの主題の反響が、この小説にもっとも顕著な特色の一つだ。》V.ナボコフ「ナボコフの文学講義 ― ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』」野島秀勝 河出書房 2013年
この日は、ブルームの1日を記念して、ユリシーズの中の1挿話を読み返すのが、私の毎年行なっている習わしになりました。去年で18挿話が終り、再び第1挿話のマーテロ塔にもどる予定でしたが、今年は、「ユリシーズ」に由来する(だろう)映画を観ることにしました。
メヒディ・ロウジアン「レオポルド・ブルームへの手紙」2002年 イギリス=アメリカ制作
この映画には吃驚しました。ユリシーズという文学作品のどこからこのような映画が生まれてくるのでしょうか? 映画の良し悪しではありません。
「ブルームの日」は、わたしにとって、文学と映画の関係について、あらためて考える日になりました。
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