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少しの愛だけでも
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『少しの愛だけでも』に投稿された感想・評価

reb
3.2
酒場を営む両親に育てられたペーターは、母に花を贈り、両親の家を手造りするが、彼らからは愛を得られず。
地元の薬局で働くエリカと結婚し、ミュンヘンの建設会社で働き詰めの生活を送るが、ローン地獄に追い込まれて精神を病み、ある事件を起こしてしまう。

本作はファスビンダーが1975-76年に、テレビ用作品として手がけたもので、男性主人公による分かりやすい家族ドラマとなっている。
今回「デスペア 光明への旅」と共にめでたくBlu-ray化。

事あるごとに、愛する女性(母や妻)に花束を贈るペーターが切ない。
ささやかな幸せを築くために、身を粉にして働き、それでも貧しさから逃れられず、妻のために服やアクセサリーに散財し、資本主義の囚われ人となって破滅していく。

「お前に家族は養えない。成功するなんて無理だ」と言う父と、ハンガーを手に幼いペーターを容赦なく折檻した母。
彼にとっての“成功者“である父に、屈折した思いを抱く彼は、父によく似た酒場のマスターを‥。

「僕は愛してほしいだけなんだ」
3.7
リボ払い地獄映画。両親から愛を受けられず育った男の思考回路は愛=金。どうでもいいけど、ファスビンダーの女は何故パンツを先に脱ぐのか。

対称的な切り返しを多用する演出はわりとスタンダードだが、他の方も書いてる通りロケーションが多い。
生活に困窮しはじめた主人公が、地下鉄のドア窓(フレーム)に閉じ込められるようなカットが白眉。通過していく電車の窓≒フィルムに像を浮上させるようなシュミットとは異質な逼迫感。
Jimmy
4.5
未見のファスビンダー監督作だったので、とても観たくて、「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーBlu-rayセット」(2枚組)を購入して鑑賞。《HD版で遂に国内初ソフト化》
いやぁ~、素晴らしい作品だった🙂

ある青年の愛を求める姿、献身的に愛する人につくす姿、つくし過ぎて金銭難に陥って生活崩壊を描いたドラマ。

本体でのカメラが捉えたショットが素晴らしく、特に「ひっくり返した多くの椅子の足だらけの隙間に、登場人物3人を映したシーン」などは見事!🎉

内容としては、一人の⻘年が何か犯罪をおかしたようで収監されていて、ある女性から聴取されている。そして、彼は過去を語る……という構成で綴られる。

青年ペーターが語る自らの半生を語る。
裕福な家庭に生まれた幼少時代、愛のない孤独な日々を過ごしており、親を喜ばせようと花を持ち帰ると「他人の花を盗んで!」と折檻される気の毒さ。
そして年月が経ち、彼は両親のために家を建てる作業をしている。そんな折、久しぶりに再会した女性とイイ感じになり、結婚する。
青年がことある毎に、すぐ花束を贈るのが印象的💐✨

そして、都会に移り住んで、妻とささやかな家庭を築こうとする。男は建築現場で土日出勤・残業して真面目に働くが、彼は愛する妻を喜ばせようと次々に家具・ミシンなどなどの贈り物を続けたので多額の借金を抱えることとなる(^^;
そして、彼は父親に金の無心をしたり、借金返済の督促を受けたりしているうちに、だんだんと精神崩壊していく様子が……といった物語は【危うい雰囲気漂うスリリングさ】が見事!🤗

「もともとはテレビ映画として16ミリフィルム撮影された作品」とのことなので、序盤は「テレビ用映画だからキスシーンとかも無いのかな?」と思っていたら、途中から二人とも正面素っ裸の無修正映像が出て来てビックリ!
「おいおい、こんな映像、テレビで流して良いのか?」と一瞬思ったが、時代が時代だし、ドイツ映画なのでオッケーかと思った。
以前(1998年)ロンドンでも夜遅くであればテレビで素っ裸映像は流されていた。

さて、このBlu-rayセットの本作ジャケット説明書きには、いきなりネタバレ(結末)が書かれていたのを観終わってから確認。
ジャケット裏面を読まずに鑑賞して良かった😁

映画から「何らかの犯罪をおかしたらしい…」というのは分かるものの、「〇〇という犯罪を犯して収監されている男」と記載するのは、観ている間のスリリングな気持ちが妨げられるので、ジャケット概要など読まずに、事前知識なしでの鑑賞がお勧めです😊

それにしても、ファスビンダー監督によるこんな傑作が(一部の映画祭で上映されたことはあっても)劇場未公開というのは勿体なさすぎる😂

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