バスカヴィル家の犬の作品情報・感想・評価

「バスカヴィル家の犬」に投稿された感想・評価

伝説と呼ばれるベイジル・ラスボーンのシャーロック・ホームズ。
原作の中でも人気の高い長編「バスカヴィル家の犬」が、
彼の最初のホームズ映画。

立ち姿、声、しゃべり方にいたるまで、
原作ホームズのイメージそっくりなラスボーン。
このシリーズではちょっとおマヌケなキャラクターになったワトソンも、
映画を飽きさせないバランスを取れていてなかなか良い。
子供の頃に触れたホームズが犬だった人には、
特にこのキャラクター配置の面白さがわかるんじゃないかと思う。

この映画の場合は、原作冒頭でのステッキの推理の解釈を変えた事で、
ホームズとワトソンという二人の解釈をすべて変える形にしたのかな。
「わかる?」と振って上から目線で褒めつつ正確な推理をしてしまうホームズの嫌なヤツぶり、
「ホームズに褒められた」とちょっと喜びつつもあらさがしで不満がるワトソン。
ここをクスッと来るテンポで描いた結果、ワトソンをこういう風にするのもアリと思ったのかもしれない。
それに今作のワトソン、ナイジェル・ブルースの演技もあって、あらゆる場面でかわいい。

概ね原作に沿っているのもあるけど、
やっぱりビジュアルイメージが原作のそれなのが素敵。
事件が事件なのでドラマ版みたいに「オシャレ」ではないけど、
アドベンチャーものとして普通に楽しく、
ちょっと奥行のない背景も含めて「絵の中から出た」ような印象を強める。

とりわけ一作目としては良好。
この次あたりから更にミステリーではなくなるんだけど、
そこがまた飽きない面白さに繋がるのかも。
尺が1時間ちょいなのもあって見やすい。