スイスの葬儀会社で働くジョバンとジョゼは、ある遺体をイタリア・カラブリア州まで霊柩車で移送する。故郷セルビアで歌手として活動していたジプシーのジョバンは、死後の世界を信じている。ポルトガル出身でインテリのジョゼは現実主義者だ。ふたりは閉ざされた車内でおのずと語り出す。人生そして愛について……。彼らの背後では、カラブリア出身の死者が静かに眠る。いずれもそれぞれの事情でスイスにやってきた移民たちである。男たちの対話と、旅先の一期一会を、叙情的なジプシー音楽とともに、洗練された映像で描く人生賛歌。
石川県七尾市で小さな縫製工場を営んでいた清水久典は、結婚して20数年、平凡な家庭を築いていた。だが、バブル崩壊と共に工場経営が傾き、多額の借金を抱える身となる。金策も職探しも成果は出ず、追…
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