HOSTILE ホスティルの作品情報・感想・評価

「HOSTILE ホスティル」に投稿された感想・評価

小一郎

小一郎の感想・評価

3.1
サバイバルホラー(現代)とメロドラマ(過去)を行き来していくうちに、オチがみえみえになる「あーあ」な感じ。

日本の配給会社さんは日本人の嗜好を考慮してか、オチを捨て「悲しい愛の物語」で勝負したかったのではないかと思うけれど、味わいが薄めだから残念としか言いようが…。

ロッテントマトで海外版のチラシと予告動画(ショートバージョンっぽいけど)を見たら完全にサバイバルホラーじゃないですか。 「映画祭17部門受賞! 65部門ノミネート!」ってことだけれど、ホラーと思わせておいて、実は…というのが海外ではウケるのかしら。

そう考えると面白いね。配給会社さんは、さすがに中身はいじれないけれど、邦題、チラシ、予告動画で作品を日本化しようと頑張る。まあそうでもしないと、仕事をした気持ちにならないのかもしれないけれど、本作は海外みたいにB級(?)ホラー映画として押しといたほうが、まだよかった気がする。

わかる人にしかわからないけれど、ヒューマントラストシネマ渋谷のレイトでかかっていそうな映画をシアター・イメージフォーラムで観たというのが、自分の中で一番印象に残ったことかも。

●物語(50%×2.5):1.25
・肝心の愛の物語はメロドラマの域を超えていないのではないかと。だからホラーと思わせておいてからの~という方がまだ面白味があった気がするけれど、それでもなあ。

●演技、演出(30%×3.5):1.05
・演技などはそれなりに…。

●画、音、音楽(20%×4.0):0.80
・映像は良かったかな。
horahuki

horahukiの感想・評価

3.4
砂漠のド真ん中で車が横転。
足も骨折。救助は来ない。
ひっくり返った車の中で、異形の怪物からの襲撃に拳銃一丁で一晩耐えなければならない主人公を描いたソリッドシチュエーションスリラー。

滑り込みで見てきました!
『美女と野獣』だとか『シェイプ・オブ・ウォーター』だとか異形と人とのラブストーリーが最近流行ってますね。本作もジャケの通りそっち方面。

本作の製作ザヴィエジャンは今年『コールド・スキン』でカエル人間と人との恋愛を描いてたし、そういうの好きなんかな。変態が多くて映画界も安泰ですな。

あらすじ…
謎の化学兵器のせいで人類のほとんどが死滅してしまった世界。燃料や食料を求めて砂漠でひとり車を走らせていた主人公。仲間たちが待つ本部へ帰ろうとしていた時に脇見をしてしまい車が横転。気がつくと足を骨折しており、無線は繋がらない。そして車の周りを異形のモンスターがウロついていて…。

横転した車の中という狭すぎる空間で異形に襲撃されるという、かなり絶望的な状況。あの手この手で異形の襲撃から耐え忍ぶところはなかなかスリリング。狭すぎる空間+ひとりというシチュエーションなので、話がそれほど膨らまないわけですが、本作は過去回想をアホみたいに頻繁に挿入することで、アイデア不足を補っている。

多分、実際の世界でアポカリプスは起きてなくて、本作は主人公の心の中の葛藤を描いた寓話だろうと思います。心の奥底で燻っている罪悪感と後悔。本作は、その象徴である、とある人物の幻想を打ち砕き、また弱い自分をも一緒にぶち壊すことで主人公が再生する物語。まさに主人公の人生における「never give up」。

だからこそ、あの場に誰も助けに来ないし、主人公と異形以外には記号的な人物しか登場しない。舞台が夜であり、夜明けの光とともに終幕を迎えるというのも象徴的。だから本作で描かれるのは主人公への心的試練であり救いでもある。あの人の写真によってこの状況に陥ったこともそれを表してると思います。

でもねー。主人公の回想がある程度進んだところで何がしたいのかがわかってしまうんですよね。そのせいで、それ以降の物語への興味が削がれてしまうんです。あとフランシスベーコンについて語るシーン、わかりやすいけど本旨とズレてるような。本作はそんな表層的な話じゃないと思うんだけどなー。

内容的には回想シーンが非常に重要なのですが、そこで描かれる主人公たちのキャラクターや関係性があまりにもテンプレ的というか、描写が浅くてイマイチ響いてこない。めちゃくちゃ時間割いてる割には、それほどの効果をあげられてないように思うんですよねー。しかも、この回想ドラマのせいで本筋のスリラーパートの緊迫感が途中から全部削ぎ落とされるという共倒れ。回想の多用はスリラーパートのアイデアを思いつかなかったがための言い逃れ的に見えてしまう。

ちなみにザヴィエジャン監督作『死霊院』が今年12月(私のところは来年1月)にMDGPで公開されるのですが、流行りに乗りまくったパクリ邦題がある意味清々しい。本国での評価も微妙だし、MDGPのホラーは去年も残念だったので、多分ポンコツでしょうね(^_^;)どっちにしても見に行きますが(笑)
離れて見ていても醜さにしか気付けない触れるほどに近づけば美しさが見えてくる。

時々、愛がわたしたちを苦しめているんじゃないかと愛を疑うことがあるかもしれない。でもどんなときも愛は、愛する人を苦しめたりしない。いつでもすぐ側にあって支えてくれている。ときには力や勇気や笑顔をくれる。愛があれば人は、想像よりも強くなれる。
そんな眩しすぎて目が潰れそうになるくらいの真っ直ぐなラブストーリー。変な蛇足がなくてわたしは好きでした。

クリーチャーよりも超絶ハイスペック旦那の方が、人として聖人君子の域すら余裕で超えてて架空の存在の様だった…。あんなんいたらベーコンの画廊に世界中から人が大挙して押し寄せるわ。あと日本版のポスターといいお涙頂戴宣伝は最悪だね。台無しレベル。
余談ですが、モダンアートというボードゲームにはフランシス・ベーコンを模した絵画のカードがあります。
ポストアポカリプスの世界を舞台に繰り広げられる普通のラブストーリー、既視感が強い
猫

猫の感想・評価

3.2
うーん、思っていたより普通だった。
何故、その世界になったかは描かれていなくって
男女の繋がりについて描かれている。

あまりに特異な男女なので、リアル感がない。
(超金持ちの男が、影のある女に惹かれるのは、飽きたよ)
ゆえに
その部分への共感度が低くなってしまった。
ラスト…!
そうしなきゃいけないの?!( ̄▽ ̄;)

 2018.9.29 名古屋シネマテークにて鑑賞
ausnichts

ausnichtsの感想・評価

2.0
何をおいても、物語としても映像的にもいろいろ既視感が強すぎます。終末の世界観、クリーチャーとの闘争、ジャンキーの描き方、そして二人のラブストーリー、ラストシーンのビジュアル、そもそもテーマとしてはメジャーが描くような内容をメジャーが描くような描き方で描いても、今更感が先にきてしまいます。

https://www.movieimpressions.com/entry/2018/10/08/214639
出来のいいフランス人(JacquesではなくJack)資産家が一目惚れからの執念としか言えないような恋の展開や、いかにして世界がディストピアと化した経緯は不気味さだけ残して説明は全くしない省略っぷりが潔くて気持ちいい。撮影に品があり、闇夜で手にした発煙筒に照らされるヒロインや、ロングショットも中々良い。そしてこんなポスターにした広報は罪深い。

2018/9/20 イメージフォーラム
過去と現在の織り混ぜかたが上手で、ドキドキしながら見れました。

ただ、最後、そうきたかー!ビックリ。
sachi

sachiの感想・評価

3.2
ディストピア化した世界と過去の思い出が並行して進んでいく。数ヶ月か数年で荒廃し過ぎじゃないか&世界観が違い過ぎて気持ちの振り分けがしんどい&こじんまりしてる と思って観ていましたが、ラストは泣いていましたな。大体わかってくるものの…。異形を演じているのはクリーチャー界隈では名の知れたハビエル・ボテットさん。雰囲気あった〜。
ラブストーリーとサバイバル、過去と現在。
どっかで繋がるだろうとは思ってたけども。
事前情報無しで見てよかった。
予告、ポスター、作品紹介etcガッツリ見てたらどうだったかね…これは…


グロ描写はなかなかでしたよ。

デザイン云々の善し悪しとは別として海外版ポスターはその辺配慮してるようにも感じるけど。
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