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別離
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『別離』に投稿された感想・評価

1.5
【YIDFF2019:《ビルハ》別れに伴う痛み】
「インド郊外の農村では移住労働者として都市部に出かけ、そのまま消息を絶ってしまう男たちが少なからずいるという。残された妻や母は行方不明者の面影を求めて尽きない思いを廻らせる。パンジャーブ語の近代詩に着想を得た本作は、原題Birha(別離による悲しみの意)が示すように、愛する誰かが今ここにいないということについての映画であり、あらゆる不在のイメージが重層的に描かれる。最下層に生きる人々が貧困から逃れることができない限り、女たちの悲嘆もまた深い霧のように決して晴れることはない。幻想的な空間の中でインドの過酷な現実が浮かび上がる。」

山形国際ドキュメンタリー映画祭の公式サイトにあがっている上記の概要を読んだブンブンは、日本における外国人労働者失踪問題のようなものを描いた作品なのかと思ったのですが、蓋を開けたら全く違うものでした。

本作はBehind the Tin Sheetsプロジェクトの一環で、エクタ・ミッタル監督がメトロを建設する移民労働者の生活を観察する一連の短編ドキュメンタリー製作から生まれた人間関係により生み出された彼女初の長編ドキュメンタリー。都市部に出稼ぎに行ったっきり帰ってこない、夫を待ちわびる者の苦悩を幻想的な映像で包んだ作品である。彼女は上映前に《ビルハ》という「別れに伴う痛み」をこの作品に込めましたと語っており、それはまるでペドロ・コスタの作品のような朽ちた世界を彷徨う人々の幻影という形で表現されていた。

死骸の骨を咥えて吠える犬、強烈な光がフラッシュバックし、雨がストップモーションアニメのような歪な動きをし始め、濡れた紙にうすら身体のシルエットが浮かぶ。朽ちた農村に取り残された女性は、愛する男の身体の一部すら戻ってこないが故に、彼の写真と自分の写真を土に埋めて埋葬しようとする。哀しみを吐露する言葉の矛先すら持てない者の苦悩を表現するために、セリフを極限まで廃しているところや、記憶の移ろいを表現するために技巧を凝らしたヴィジュアルと音を用意しているのだが、どうもこれがしっかりコンセプトと結びついているように見えなかった。

絵画的に表現しているものの、ペドロ・コスタの1秒たりとも絵画性を崩さない演出を知ってしまっていると、汚い構図が散見される。そして、残された者の喪失感にフォーカスがあてられているのだが、失踪する側を描いてしまうことにより、焦点がズレてしまった印象が強まった。そして、「別れに伴う痛み」を表現する映像にスピリチュアルな癒しの効能をもたらしてしまった事で、その意図は破綻してしまったと思う。

これらの臭みが、エンドロールの一々取材対象に感謝を述べていく様が持つ臭みをさらに増幅させてしまい、結局ただただ前衛的で退屈な作品となってしまいました。
梅田
3.0
インドの農村から都市部に働きに出てそのまま帰ってこなかった働き手の男たちの不在についての映像詩。
タルコフスキーかアンゲロプロスかみたいなハードコアな映像に重低音が響くアンビエントな音楽、ドキュメンタリーというにはあまりに幻想的。
原題は『Birha』で、あらゆる別れに伴う痛み、苦しみを意味するとのことだが、理解を追いつかせるにはちょっと難しかったな。
最初のシーンがすごい。牛と雷。暗闇で薄っすらと映る写真の人間はまるでそこに実際に居るように見える。ゾクゾクする。

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