"自分の居場所がない"と考える十代の少年少女が、自分にとって素敵な場所を探す映画を今年に入って何本も観ている。特に、旧ユーゴ圏の若手作家たちは戦争によって幼いうちに祖国を離れ、移住先で"自分の居場所がない"という感情を強めており、それを映画にぶつけた作品はどれも彼らの苦悩が彼らの中でも、そして彼らを超えた場所でも展開する重厚さがあった。或いは、ジェントリフィケーションによって祖父の家を追い出された黒人の青年が、帰属意識の喪失によって放浪を続ける『The Last Black Man in San Francisco』という作品もあった。両者に共通しているのは、"どこかへ帰属したい"という意識であり、羨望が彼ら/彼女らを突き動かす。