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『エクソダス』に投稿された感想・評価

kyoko
4.2
自国に帰るべく、イランの出国管理局に列をなすアフガン難民たちのBGMはボブマーリーのエクソダス。


写真を撮る束の間に見えてくる難民たちの希望や不安は、クズ拾いをしていたという少年からギャン泣き男までさまざまだけど、偽名がバレてもテヘペロでごまかそうとするようなアフガン難民たちに対して、官吏たちの眼差しは思いのほか温かかった(でもギャン泣き男にはぶち切れ)。常に紛争の恐怖を持つ同志への情のようなものだろうか。女には大して優しくないのは相変わらずだけど。

説明を一切排除して官吏と難民とのやり取りだけでお互いのお国事情を浮き彫りにする手法はお見事。キアロスタミのDNAとワイズマンに似た流儀で合わせ技一本の良作。
4.1
【YIDFF2019:絶望の国のエクソダス】
イラン映画の巨匠アッバス・キアロスタミの息子バフマン・キアロスタミの新作『エクソダス』は、YIDFF公式サイトでは小さく紹介されていた程度だったものの、1回目上映から話題を呼んでいた。今回、2回目上映に参加したのですが劇場立ち見が出る程の盛況となっており、口コミの凄さを感じたところであります。

まず、このバフマン・キアロスタミのキャリアについて紹介しよう。1978年テヘランに生まれた彼は、父と同じ道を歩む。日本では、実質今回が初紹介となる彼であるがキャリアは1996年の『Morteza Momayez: Father of Iranian Contemporary Graphic Design』からと長い。『10話』、『トスカーナの贋作』、『ライク・サムワン・イン・ラヴ』で父の右腕として編集に携わる傍ら、専らドキュメンタリーを製作し続け、2005年にはサダム・フセイン死刑執行確定後のイラン情勢を描いた中編『Ziarat』でナント国際映画祭スペシャル・メンションを受賞します。

さて、そんな彼が捉える現代の《出エジプト記》こと『エクソダス』は2010年代世界の話題の中心にあった移民問題の最前線を追った作品だった。

イランは、アメリカの経済制裁によって通貨の価値が大幅下落した。本作は、イランからアフガニスタンへ不法移民として渡る際の玄関口であるイミグレーションで起こる騒動をフレデリック・ワイズマンさながらの乱雑さで配置し、その均等なモザイクで問題を捉える作品だ。

監督に質問したところ、本作に登場するイミグレーションは人口調査をはじめとするパスポート審査を正規で受けていない者がアフガニスタンに入国するための施設となっており、正規ルートでパスポートを取得している者が、飛行機や陸路等一般ルートでアフガニスタン入りすることは禁じられている故、厳しく入国希望者を審査しているという背景がある。

2010年代、『ワールド・ウォーZ』、『US』、『パラサイト 半地下の家族』と全てを失った移民が豊かさを求めて雪崩れ込んでくる様子を示唆したような作品が沢山作られている。また、『海は燃えている』、『ヒューマン・フロー 大地漂流』のように、戦争紛争云々よりも、豊かさを求めて移動するニュアンスが強い経済移民の恐るべき生命力と不気味さを捉えたドキュメンタリーも話題となった。

移動する者は、故郷に愛想を尽かす。そしてどこでもいいから移動を希望する。《移動すること》が目的となっており、異動先に何をもたらすのかは二の次三の次なので、受け入れる側は慎重にならないといけない。下手に受け入れれば、デンマークのように暴動は起きる。また、EU各国のように、大きな負担となる。倫理と合理の狭間で蠢くこの《絶望の国のエクソダス》問題は厄介なのだ。

ただ、その厄介の究極の混沌に身を置く者を捉えた作品は意外とない。撮影許可を撮るのが難しいせいだろう。あるいは、被写体の肖像権的問題もあるだろう。

この『エクソダス』は、被写体の許可なく撮影するというドキュメンタリー作家として恐ろしいほどの倫理破りを行なっている。それだけに安易に賞賛してはいけない作品なのであるが、そうでもしなければ捉えることのできない最前線の問題や経済移民の心理というものがそこには存在した。

1日に700人、多い時で5000人が通過するこのイミグレーションには個性的な人が沢山やってくる。偽装結婚を働いてアフガニスタンへ行こうとする者、国に失望する者、時には女を求めて口八丁手八丁、書類不十分なのにイミグレーションを突破しようとするのだ。中には、会社の上司に無理やり連行され、アフガニスタンへ送られようとする者がいる。

ただ、イミグレーションの職員も人間だ。いつ、出国希望者に暴力を振るわれるのか分からない、法が整備されていないのでキャパシティを超える人々を選別しないといけない。これらの人々は厄介な問題を抱えているケースが多く、毎回面倒臭い議論をしないといけない。それだけに、声は高まるが、彼らにも良心はある。結婚証明書のない家族に対して、子どもの顔が父と似ていることを確認するだけで特別に通過させたりするのだ。

映画はイミグレーションの出国希望者サイドと職員サイドを切り返して映しているだけ、エピソードを並べているだけなのに面白いところにワイズマンの面影を感じ、またバフマン・キアロスタミの才能を感じました。日本公開して欲しい作品です。
ボブ·マーレーもだが、ナレーション解釈を廃したワイズマン的な、次から次へ、さまざまなイランからアフガンへの出国手続きの管理所での人間模様、というには慌ただしくせっつき、緊迫し、切返しの角度·サイズ·ポイント·背後次のヒトや90°返しての縦に伸びる受付け場の形、とタッチは機能的で微かに感じられるべき味わいよりも、人間臭さ·道徳や情勢力学を剥き出しにし続けてく。マフマルバフの娘らほどには、キアロスタミJr.はどうみても、才能という一点ではかなり欠ける。最近のイラン映画スタイルにうまくのっかってるリズムともいえるが、業界のやり手とはなっても、作家としては期待はしない方がいい。二代目映画作家は、女のコに限るというわけでもあるまいが。効率的で面白いのは確かだが、最も珍重されるゆとりから生まれるサムシング~展開や視界を越えた次なるステージ~に決定的に欠けている。男のコは、体裁·見てくれのよさに囚われ、ハートが疎かになる。
アフガニスタンから、タリバンの圧力等により、生計が成り立たず難民となり隣接するイランに流れていった相当数の人々。正規の旅券等は所有していない大方の人々は、イランでの居住許可を得て、貨幣価値も高いイランで働き口を3K?も厭わず見つけ、故国に残された家族に送金を始めて行く、空振りも多いが。しかし、イランとアメリカの関係が決定的にに悪化し、経済制裁が始まると、貨幣価値も逆転し大量の帰国希望者が発生してゆく。国境近くのキャンプに一時据え置かれて、帰国の為の手続きがなされてゆくが、あまりに並ぶ人が多く、輸送手段以前に、処理が進まず滞る。それでも懸命な訴え·配慮がなされてゆくが、それどころではない心身の病人もかなりいて、ケースも千差万別(働き口のためでなく、離れた家族の葬儀や帰郷も。アフガンではご法度の刺青や麻薬などクリアすべき問題も)で、係に置かれたこれも薄給の職員室たちも対処に苦慮し、数的に喧騒林立の場と化する。今後の予定、再入国可能性から聞き、登録時の指紋·顔写真·名前から本人確認がされてゆく。もともと、聞き取りや諸事情で名前登録はイージー。せっかく得た居住許可証も破棄しなければ手続きはスタートしない。女性は個人の意志だけでは出国できず、後見者たる夫の承認が必要。夫らしきが付き添ってても怪しく、結婚証明書が必要となる。家族相互の支配·優位の関わる人質の存在もややこしくする。帰国も永久でなく、一時的ですぐ再入国のケースも。隠し事も多く、国や意識の後進性もあからさまになって足を引っ張り、当事者本人にとっての最良の形と、両国間の治安も保たねばならぬ。貧しく無知で懸命で取り乱す人たちに、どこまで介入し、係わればいいのか。
尺数も負担にならず、内容理解も進み、良くできてるといえる作品だが、作品·情報伝達、そして映画としての威勢のよさに留まってはいる。見た目の出来は格段にいいのは確かも。

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