まず、このバフマン・キアロスタミのキャリアについて紹介しよう。1978年テヘランに生まれた彼は、父と同じ道を歩む。日本では、実質今回が初紹介となる彼であるがキャリアは1996年の『Morteza Momayez: Father of Iranian Contemporary Graphic Design』からと長い。『10話』、『トスカーナの贋作』、『ライク・サムワン・イン・ラヴ』で父の右腕として編集に携わる傍ら、専らドキュメンタリーを製作し続け、2005年にはサダム・フセイン死刑執行確定後のイラン情勢を描いた中編『Ziarat』でナント国際映画祭スペシャル・メンションを受賞します。