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戦火のランナー
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目次

戦火のランナーの作品紹介

戦火のランナーのあらすじ

戦争の続くスーダンはどこもが戦場で、子どもはさらわれ、家は燃やされていた。8歳のグオル・マリアルの命を守るために、両親は苦悩の末、彼を村からたった一人で逃がすことにした。戦場をさまよい歩くグオルはやがて武装勢力に捕まってしまう。“逃げよう”。彼は夜明け前、走って逃げることに成功する。幸運にも難民キャンプで保護された彼は、アメリカへ移民するチケットを手にする。“もう逃げなくていい”。高校に入学した彼は、走ると他を圧倒。初めて走ったマラソンで2012年ロンドン五輪出場資格を得る。まるで走ることが彼の運命だったかのように──。しかし、南スーダンが建国されたのはロンドン五輪開催の一年前。国内オリンピック委員会がなく、代表する国がなかった。出場が危ぶまれたが奇跡が起こる。国際オリンピック委員会(IOC)が“国のない男”といわれた彼の個人参加選手としての出場を認めたのだ。そして彼は、祖国南スーダンの人々の期待を背負い走り、完走する。不屈の精神で走り続けるグオルの人生に感動せずにはいられない感涙のドキュメンタリー。

戦火のランナーの監督

戦火のランナーの出演者

原題
Runner
製作年
2020年
製作国
アメリカ
上映時間
88分
ジャンル
ドキュメンタリー

『戦火のランナー』に投稿された感想・評価

KUBO

KUBOの感想・評価

3.6
映画『戦火のランナー』を特別先行オンライン試写会にて鑑賞。

数奇な運命というのも様々あるが、本作のグオルの人生もまさに信じられない人生だ。

激しい内戦が続くスーダンで、9人の兄弟のうち8人が殺されたグオルは、走って戦地から生き延びる。

難民キャンプからアメリカに渡ったグオルは、ランナーとしての才能を見出され、陸上選手として注目を集めることに。

オリンピック出場への標準記録を切り、ロンドン五輪への出場が期待されたが、そこに大きな問題が立ち塞がる。

この辺からIOCの高飛車な態度にイライラ。だって、内戦後、新しくできた「南スーダン」には、国内オリンピック委員会がないという理由で、グオルは出場できない。どうしても出たいのなら、兄弟を殺した「スーダン」側の選手としてなら出場してもいい、と。なんて酷い裁定!

結果、グオルは特例で「個人参加」が認められるが、ユニフォームは無地の白とされ「南スーダン」を名乗ることはできない。

それでも「大丈夫、祖国は心にあるから」というグオルの言葉には胸を打たれる。

走るグオルを待っていたのは南スーダンの応援団。できたばかりの小国だが、オリンピックという舞台で走るグオルに、彼らは祖国への誇りを感じるのだ。

「分裂している国をひとつにできるのはスポーツのヒーローだけ」という言葉も出てくる。そんな単純なことではないだろう、とも言われそうだが、本当に生きるか死ぬかという日々を送っている人々に、スポーツがいかに大きなチカラを与えているか、ということはリアルに感じる。

スーダンの貧しい家庭に生まれ、命からがら逃げ延びた子供が、一流アスリートとなってオリンピックを走り、IOC を動かし、国を動かす。

不屈の闘志と大きな夢を持ったグオルの半生のドキュメンタリー。グオルは夢を実現させるために、まだまだ走り続ける。

*オリンピックがらみのつぶやきはコメント欄で
ワンコ

ワンコの感想・評価

4.3
【考えて欲しいこと】

アフリカは、当初、ヨーロッパ主要国やアメリカが、奴隷貿易から始まり、象牙、金などを搾取する対象だった。

それが、19世紀半ば、ヨーロッパ各国が民族や宗教、そして部族の分布などを全く無視するかたちで植民地化を実施する。

これが、今でも続く内戦の大きな要因になっている。

1960年、シャルル・ド・ゴールのフランスがアフリカの13カ国の植民地の独立を認め、他にも数カ国が植民地支配から脱却し、この年はアフリカの年と呼ばれ、希望さえ感じられるが、植民地化された際の線引きが国境であり続けたため、実は潜在的な内戦の火種が残ったままになった。

そして、そこにソ連社会主義が加わり、内戦を複雑化させることになる。

アフリカの内戦は、大きく三つに分類される。

このスーダンのような宗教対立、

ルワンダであったフツ族・ツチ族のような部族対立(ただし、大量虐殺されたのはツチ族)、

アンゴラのような代理紛争だ。

そこに、現在は、昔は鉱物が中心だったところに、油田が各地で発見され、その利権をめぐる争いが事態を複雑化させ、宗教の原理主義思想は事態を悪化させるばかりだ。

映画にもあるように、油田が発見されると、人はそれを外国に売って豊かになり、手間のかかる農業を放棄する傾向が強くなる。

資源を売却して得られた金で食べ物を買えば、それで十分だと考えるからだ。
しかし、富は再分配されず、一部の支配層に集中し、格差は絶望的なほどに固定化されるのだ。

中には相対的に肥沃な大地に国があるため、農業国として自立してやっていけるであろう国もあるし、ルワンダは内戦が落ち着いてから、フランスや日本も農業支援に入り、元々コーヒーノキ栽培に適した場所であったのだが、最高品質で高価だがヨーロッパや日本でも人気のあるコーヒー豆の産地になっている。
もし、環境問題で石油の需要が著しく落ち込んで、産油国に富があまり流れ込まなくなっても、こうした国はやっていけるのだと思う。
(※ 話は逸れるが、ルワンダでコーヒー農業支援を行なっているフランス人が、今、先進国では、とにかく健康志向で無農薬が良いと考える風潮が強まっているけれど、健康には害はなく、もちろん土壌などへの環境汚染もなく、持続可能で、かつ、働き手の負担を大きく軽減する農薬の利用方法やレベルがあって、それを見つけ指導するのも農業支援であり、特定の価値観を一方的に押し付けるのは控えて欲しいと話しているのを聞いたことがある。僕もその通りだと思う。そして、間違いなく、ルワンダのコーヒーは美味しい。)

しかし、グオルが帰国した独立後の南スーダンの風景を見ると、土地は荒れて、手入れなどされているようには見えない。

何十年も続いた内戦で、土地は荒れ果てて、残された人だけでは回復できないくらいまで事態は悪化しているのだ。

日本でもそうだが、一旦放棄された耕作地を元に戻すのは非常に労力も時間もお金もかかるのだ。

そして、主導権を巡る争い。

南スーダンは依然として最貧国のままだ。

以下のURLが示す通り、国連はこの国のために寄付を募り続けている。
興味のある方は、ご覧ください。

https://www.japanforunhcr.org/lp/southsudan?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=JA_JA_UNHCR_Generic_southsudan

この物語は、胸を打つ。

しかし、解決策を示すことは出来ていない。

グオルが仮に東京オリンピックに出場出来てもだ。

この作品の直前に観たデニス・ホーとは異なるアイデンティティが、グオルにはある。

本当の闘いは(武器を手にした争いがという意味ではありません)、グオルが走るのをいつの日か止めて、祖国が少しでも豊かになり、更に、民主的で争いのない国になるように具体的に活動し始めた時からなのではないかと思う。

グオルはアメリカの大学を優秀な成績で卒業したが、祖国の人々のシンボルのような存在として走り続けているのだと思う。

それは、非常に意義のあることだ。

しかし、もし可能なら、こうした人物を国連が採用し、フィールドワークなのか、実務なのか、スポークスマンなのかは別としても、祖国の最貧国からの脱出のために働く機会を与えて欲しいと思う。

グオルが中心で問題の本質や解決策に踏み込めていないので不満は残るが、これを観て、寄付をしてみようかと考えたり、アフリカの独立に想いを馳せたり、アフリカの民主主義とは何か、貧困と搾取とはどのような問題なのかを考える機会になれば良いなと願い、高いスコアをつけました。
Yasu

Yasuの感想・評価

3.8
本日6月20日は「世界難民の日」
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(あらすじ)
スーダン🇸🇩内戦で村を追われ逃げ続けた彼は難民としてアメリカ🇺🇸渡り、新たなに誕生した母国南スーダン🇸🇸のためにオリンピックを目指す。
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(感想)
恐怖から逃げてきた走りが、オリンピック目指す走りに変わる。
胸が苦しかったけど彼の強さとその彼を支える人たちには本当に感動した。
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政府は私欲のためではなく、国民のために動いて欲しい。
紛争の犠牲は紛争当事者ではなく常に国民。
本当に平和を願う。
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#難民とともに

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