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パリ、テキサス 2K レストア版の作品紹介

パリ、テキサス 2K レストア版のあらすじ

荒野をさまよっていた男がガソリンスタンドで気絶する。記憶を失った男の持ち物を手がかりに連絡を受けたウォルトだが、男は 4 年前に失踪した兄トラヴィスだった。彼はテキサス州パリの荒野に所有しているという土地に向かおうとしていた。少しずつ記憶を取り戻したトラヴィスは、息子とともに妻を捜す旅に出るが……。雄大な風景とライ・クーダーによるスライドギターの音色が哀愁を誘う。

パリ、テキサス 2K レストア版の監督

ヴィム・ヴェンダース

原題
Paris, Texas
製作年
1984年
製作国・地域
西ドイツフランス
上映時間
148分
ジャンル
ドラマ

『パリ、テキサス 2K レストア版』に投稿された感想・評価

5.0
【パリ、テキサスで】

ヴィム・ヴェンダース作品で劇場で初めて見たのは、この「パリ、テキサス」だった。

なんて美しい映像作品なのだろうかと思った。

今でも本当に大好きな作品だ。

今回のBunkamuraル・シネマで、ヴィム・ヴェンダース・レトロスペクティブとして10作品が上映されることになって本当に嬉しい。

この「パリ、テキサス」は、ヴィム・ヴェンダースの真骨頂ともいえるロードムービーの一つとされているが、その構成が、何とも言えず印象的だ。

ある意味、カノンのような感じ......というか、物語は二重構造になっている。

そして、能動的ではなくて、受動的な視点が重要に思える。

トラヴィスは、弟に見つけてもらった。

息子に会わせてもらった。

打ち解けてもらえた。

そして、ジェーンの仕送り。

だから、

ジェーンも見つけられるべきだ。

これは、自分が見つけなくてはならないという能動的な衝動とは異なるような気がする。

息子に会わせられるべきだ。

打ち解けてもらうべきだ。

最後の、ガラス越しの、トラヴィスとジェーンの会話は、4年前だったら、感情表現もままならず、平行線で交わることもなかっただろう。

たった、一枚のガラスを挟んで、想いを語り合う二人。

長い時間が必要だった。

だが、理解は深まった。

実は、僕たちの大切な人との関係も、ずけずけと入り込むより、ちょっとだけ距離を取る方がいい関係でいられることは多い気がする。そんな風にも感じる。

見つけられたジェーン。

息子に会わせられたジェーン。

息子に抱擁されたジェーン。

冒頭で、受動的と書いたのは、自ら掴み取るとかではなく、きっと皆に幸せが降ってくるように思えたからだ。

この「パリ、テキサス」を観て、映画は想像を膨らませて観ることが出来るのだと思った。

僕はいつか、この三人はまた出会うと思う。

パリ、テキサスで。

これは、僕の希望の物語だ。

※ ジェーン役のナスターシャ・キンスキーは本当にきれいだと思った。そして、ジェーンが、僕の持っていたウォークマン初号機を持っていることが、ちょっとした優越感にもなった。僕の大切な作品の一つだ。
たむ
4.5
ヴィム・ヴェンダース監督がカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した代表作の一本です。
ロードムービーでこのタイトルだとしてフランスのパリからアメリカのテキサスまで、あるいはその逆に行く物語かと思いましたが、アメリカのテキサス州にパリという場所があるようです。

息子と共に元妻を探す旅に出る物語で、大きく分けて三幕構成になっています。
主人公トラヴィスのさすらい。
トラヴィスと息子のロードムービー。
そして元妻との再会。
それぞれにドラマがあり、トラヴィスの目標に向かって盛り上がっていきます。
ヴェンダース監督のアメリカ西部劇への憧れ、引用が作品のテーマと見事に結びつきます。
パリが「赤い河」の近く、というのがハワード・ホークス監督のあの名作を思い出させます。

トラヴィス、息子、元妻とそれぞれの立場や葛藤が観客の観る時の年齢や状況によって注目する点が変わってきます。
その観る側の視点に合わせるのは、小津安二郎監督の作品と同じ観客へのアプローチでもあります。
ヴェンダース監督が影響を受けたものを映画の作品として還元させた、ロードムービー史上最高傑作の一本ですね。
yaaa
4.1
よくよく考えたら
お父さん!
お母さん!
しっかりしてえ!
ちゃんとしてえぇ!!
なんだが、マジックミラー越しの切り返しがとっても映画的で色んな意味を醸し出して「ええ映画やなぁ」と思わせるし、劇伴がもう一つセリフみたいに色んな事伝えてくる。
最初の荒野におっさん一人の謎展開が、どうゆうこと?って興味ひく。
サム・シェパードさんと偉大な名作「悪魔のいけにえ2」の人の脚本がいいのは言うまでもないが、それを映像化する監督のセンスみなぎってるのはたまらん。
最高なのは主人公の弟夫婦で出てくるディーン・ストックウェルさんとオーロール・クレマンさん。
弟の方は兄をだまくらかして全てを捲き上げそうだし、嫁さんの方は神経質で子供に虐待してそうな雰囲気のなんか裏がありそうで怖い佇まい。
しかし、それは私だけの片寄りすぎた偏見でとっても良き善き夫婦でぐっとくる。
飛行機から突如降りるシーンとか弟が社長の看板屋のシーンなんか写ってるだけなんだがとってもアメリカン。

ヴェンダースの映画ってダラダラと眠たくなる映画もあるのも事実だが、本作は「映画って面白い!」と思わせる作品なのは間違いない。

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