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1989年イングランド。
原作はD. H. ロレンスの1915年の同名小説。
ヴィクトリア朝の影響がまだ色濃く残るイングランドが舞台。アーシュラという女性の性の解放や、職を持ち実家から出て精神的・>>続きを読む
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「シャアが…マザコンの上に…ロリコン?!」と思いながら観ていた。
シャアはララァについて「私の母になってくれるかもしれない存在だったのに」と言い、クエス•パラヤについては、「そうか、私は彼女の父親役>>続きを読む
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音楽がよかった。一つ一つのシーンに合っていた。
主人公の舌がおじいさんの幽霊に掴まれ、内臓まですべて引き摺り出されたときに本作のメランコリックなメインテーマが流れたので、おそらくここがいちばん気合い>>続きを読む
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長いのでアマプラ配信でチマチマ観た。
演劇祭のコーディネーターである柚原とユンスのコンビがよかった。芸術の静かな守護者という佇まいで。柚原は台詞がぎこちなすぎるのでもしかして日本語ネイティブではなく>>続きを読む
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『シン・ゴジラ』のような緊迫感はないが、奇(外星)人変(外星)人観察日記のようなエピソディックな構成で楽しめた。気になったところをメモ。
ゴジラ登場後という世界線で、すでに巨大生物に対する対処法もマ>>続きを読む
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オリジナル一作目の『ハロウィン』でマイケル・マイヤーズは幽霊として演出されていた。遠目に見える白いマスク、白いシーツの洗濯物がめくれたら見える姿、等々。
リメイク版では生身の傷ついた素顔を晒し、人間>>続きを読む
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あいかわらず清水崇の作劇はミソジニー的だ。
三作続けて「古い因襲が生きる村」が舞台かつ元凶。
犬鳴村は犬との獣姦、樹海村では老人や障がい者の姥捨山、牛首村では双子と人肉食と、忌むべき対象を設定する>>続きを読む
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女性を昏睡状態にしてレイプし、その様子をネットに上げる男たちを追う女性刑事と事務官の話。なんというか、男性たちが若くて小綺麗な格好をしている(なんなら細面でヒョロヒョロしている)のがリアル。韓国で起こ>>続きを読む
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ヒーローもヴィランも高学歴が多いことが分かる映画。
サイエンス高校に通うピーター、MJ(メアリー・ジェーンではなくミシェル・ジョーンズなんですね)、ネッドがMITへの入学を断られるのがコトの発端だ。>>続きを読む
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江野スミが描く劇中漫画のクオリティがとんでもなく高く、実際に読んでみたくなるレベル。作中の創作物がキーとなるフィクションの説得力は劇中作品の出来に左右されるが、江野スミの劇中漫画は本作の主役と言っても>>続きを読む
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「歌手になることを夢見てロンドンに来た若い女の子がジャックという男に騙されて娼婦として客を取る人生を余儀なくされるが、彼を殺害したことを皮切りに女の子を性的に消費する男性を殺す連続殺人鬼になる」という>>続きを読む
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「17世紀に韓国で誕生した小説「洪吉童伝」の主人公・ホン・ギルトンをモチーフ」にしているとのこと(cf. 「探偵ホン・ギルドン」, 『TCエンタテイメント』 [https://www.tc-ent.c>>続きを読む
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英題: "The Accidental Detective 2: In Action"。
児童養護施設が臓器ファームとして使われていたというのは、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』(2005)>>続きを読む
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都市圏にDVD屋を構えながら主夫って割と理想的な生き方だと思うのだが、実際に事件を解決する方が面白いのか。
育児をしながらなんとか刑事の真似事をしようとする主人公の姿がいじましいが、それをガミガミ言>>続きを読む
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渋谷のとんかつ屋の三代目がDJを目指す。
とんかつとDJのどちらも「アゲる」(豚を揚げる/客を上げる)という意味で共通している、という一点突破で乗り切るのかと思ったら、渋谷で三世代続いた地元店舗の三>>続きを読む
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1979年の朴正煕暗殺事件に基づき東亜日報論説委員の金忠植が書いたルポルタージュ、『実録KCIA―南山と呼ばれた男たち』(1992年)が原作。実在の人物名とは変えている。
おそらく意図的にだろうが、>>続きを読む
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「穴だらけっていうか、始まりの時点でデッカい穴空いてますよねえ?!」と言いたくなるプロット(だってバカンス行くのに職場や友人に何も言ってないなんて有り得る?いくらPCの検索履歴を消したところで、行き先>>続きを読む
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建築家であり霊媒/ゴーストハンターのネルソン・オライオンが、盲目の資産家マンドール氏から、夜な夜なかかってくる電話が死んだ母親が墓所からかけてきているものかどうか見極めるよう依頼される。しかしその出来>>続きを読む
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アンファンテリブルの復讐譚だった。
翻訳がテーマではなく、普通の謎解きミステリーになってしまったのが残念。母語が違う人間が集まる面白さを舞台設定に活かすのが最後に数字を数える箇所だけというのが、「翻>>続きを読む
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富士丸役の松重豊は元関取には見えず、おそらく何かの道具を使って背の高さや身体の厚みを増している。その人工性も含めて不気味だ。
給湯室の分厚いビニールカーテン、資料室に続く鉄の扉と、黒沢清のシグナチャ>>続きを読む
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南米の寄生虫により身体を乗っ取られ、異性を惹き寄せるフェロモンを撒き散らす謎の男と、保険外交員の女性の話。
女性保険外交員のお仕事物としても面白かった。枕営業をほのめかす嫌な圧のかけ方をする上司の存>>続きを読む
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脚本家の体験談を映画化したほぼ実話らしい。
妻子の交通事故死を忘れるためにニューヨークからシアトルへ引っ越した作曲家が遭遇する幽霊屋敷の怪異を描く。シアトルには歴史が古いイメージがないのでどう幽霊屋>>続きを読む
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リチャード・マシスン『ヘルハウス』が原作である。
男性二人、女性二人と、『たたり』へのオマージュっぽいキャラ配置で、幽霊現象の解明が目的という点も同じである。
心理霊媒(mental medium>>続きを読む
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「幽霊を別個の存在として、死後に行為能力と意志を備えたものとして見るよりもむしろ、私たち生者のほうが心霊的なテレビプロジェクターの役割を果たしていて、心の中で送信した考えを別の人が受信して幽霊として解>>続きを読む
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シャーリー・ジャクスンの1959年の小説『丘の屋敷』を元にした幽霊屋敷物。原作からの大きな改変は、ヒュー・クレインの二人いたはずの娘が、アビゲールという名前の一人娘に集約されている点である。
ヒロイ>>続きを読む
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原題"Malevolent"(悪意ある者)。
唇を縫い付けられた少女達のイメージは『着信アリ2』と"Ouija"の影響を感じる。
最も禍々しいイメージがそれなのだが、「実は霊よりも生きてる人間の方>>続きを読む
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逃亡罪人に支配されるウェールズの小島。身代金目当てで罪人たちに攫われたイングランドの資産家の娘の兄が、彼女を取り返しに向かう。
ウェールズのアンヌン(Annwn)という異界の概念が元になっているのか>>続きを読む
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「転送すれば死なない」という新基軸。
韓国への修学旅行中に事件が起こるのだが、二番目に着信の犠牲になる高校生男子が旭日旗のバンドパーカー(?)のようなものを着ていた。映画制作者は旧大日本帝国の植民地>>続きを読む
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前作から約一年後の話。
着信を受けてしまった保育士と、事件を追うジャーナリストの観点から語られる。
「代わりに着信を受ければ死を肩代わりできる」というのが新基軸。
美々子は鞠恵がレイプされた生ま>>続きを読む
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約20年前の映画である。「そうそう、2003年くらいの女子大生ってこういう感じの服装だったよねー」と思った。
ガラケーを活用したホラー映画で、すでにガジェットの見た目が古色蒼然としている。ストラップ>>続きを読む
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2014年の映画"Ouija"のプリクエル。
マイク・フラナガンだけあって堅実な作りながら、前作との不整合を感じた箇所もあった。
前作で屋根裏から見つかった写真は40、50年代の写真だが、本作は6>>続きを読む
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原題"Ouija"(霊を呼び出すウィジャボードのこと)。
親友デビーの自殺を不審に思ったレインは、親しい友人たちや妹と彼女の自宅にあったウィジャボードで彼女の霊を呼び出し、理由を聞こうと試みる。>>続きを読む
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以下、挿入している事実に基づく情報は『ゴーストランド』(コリン・ディッキー, 国書刊行会, 2021年)参照。括弧内の数字は参照ページ数を示す。
ウィンチェスター屋敷はディズニーのホーンテッド・マン>>続きを読む
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塩田武士原作(2017年)からの改変ぶりが凄い。というか舞台となる出版社名と一部のキャラクター名を除き、ほぼ別物だ。原作は大泉洋の当て書きで、大泉洋っぽい台詞を連発するが、映画の方は普通のシュッとした>>続きを読む
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凄惨な人体破壊の幕を開けるクン・ラオの"Flawless victory"や、彼の仇を取ったときにリュウ・カンが述べる"Fatality(対戦者死亡)"といった台詞がゲーム原作っぽい。後者は静かに発せ>>続きを読む
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本作がフェミニスト・エンパワメント・ホラーである証左として、オリジナルの生存者であるサリーがファイナル・ガールにかける"Don't run. If you run, he'll never stop>>続きを読む