回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

愛を歌う花(2016年製作の映画)

3.3

1940年代の京城(現在のソウル)を舞台に、2人の女性歌手の活躍と、男性をめぐる三角関係を描いた作品。

主演はハン・ヒョジュ(ソユル役)と、チョン・ウヒ(ヨニ役)という、韓国を代表する、そして対照的
>>続きを読む

オプラ・ウィンフリーPresents: 今、ボクらを見る目(2019年製作の映画)

3.8

1989年に発生したセントラル・パークに於けるおけるジョガー性的暴行事件を題材にした実話ドラマ「ボクらを見る目」の出演者や製作者、そして、冤罪によって青春の貴重な時間を奪われた当事者5人へのインタビュ>>続きを読む

ブルーハーツが聴こえる(2016年製作の映画)

2.7

1995年に解散した日本のロックバンドTHE BLUE HEARTSの名曲6曲を題材に、気鋭の監督6人が作った短編を集めたオムニバス作品。

企画はとても面白いのだが、6作品を完全にチーム分けして競わ
>>続きを読む

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

4.8

大好きな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が久々に地上波で放送されるのと同じ日にNetflixで公開されたスパイク・リーの最新作。何度も観ている「BTTF」で懐古趣味に浸るより、僕の興味は断然こっちに>>続きを読む

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.0

※アイコンを変えました

8年ぶりの再鑑賞。これをきっかけに、障害者や難病患者を題材にした映画のイメージが大きく変わったと思う。それまでの難病ものと言えば、余命宣告等の泣かせる映画ばかりで、障害者の場
>>続きを読む

許されざる者(1992年製作の映画)

3.7

※アイコンを変えました

クリント・イーストウッドが監督としてメキメキと頭角を現し、同時に老人役としての存在感を確立した1992年の代表作。

実は今回が初鑑賞になるのだが、なるほど「グラントリノ」と
>>続きを読む

デイアンドナイト(2019年製作の映画)

3.3

「新聞記者」の藤井道人が監督した作品。田舎町の閉ざされた社会で大手自動車企業の不正を告発した事で村八分にされ自殺に追い込まれた父。そこに東京から息子が帰郷し、父がとった正義の行動と、彼によって職を失っ>>続きを読む

ザ・ブック・オブ・ヘンリー(2017年製作の映画)

3.5

天才肌の兄、いじめられっ子だけど兄を尊敬する弟、2人の可愛い息子に恵まれながらも、アルコールやTVゲームに流れがちな不良シングル・マザーの3人家族。いやぁ、最近のナオミ・ワッツは母親役が良く似合う。>>続きを読む

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.2

誤解を恐れずに言えば、差別主義者や独裁者の心情を描いた作品には、映画としてとても好感が持てる。逆に彼らの思想や心理の根底に何があるのかを見据えずに、その行動を叩くだけの映画は、新たな反感や差別を生むだ>>続きを読む

ライムライト(1952年製作の映画)

3.5

チャールズ・チャップリンが既に60歳を超えた頃に作った作品。彼が初めて素顔を出した作品でもあり、初期のパントマイム的なコメディ作品とはテイストも手法も大きく異なる。

ただし、根底にあるのは、年齢や身
>>続きを読む

セシボン(2015年製作の映画)

3.7

1970年代の韓国。恐らくは朴正煕政権下の独裁色の強い時代に実在した音楽喫茶「セシボン」を舞台にした友情と恋愛の物語。

セシボンで開催されていた勝ち抜きコンテストがきっかけで結成されたフォーク・グル
>>続きを読む

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)

3.3

子供の頃から存在感が薄かった主人公と、そんな彼を唯一「三井君」と優しく呼んでくれた女性の、10年越しの物語。

彼女への思い入れから、盗撮、盗聴、そしてベッドの下への侵入と、ストーカー行為をエスカレー
>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

3.2

ガイナックス出身で「エヴァンゲリオン」や「グレンラガン」等を手掛けてきた今石洋之監督と、同じく「グレンラガン」で脚本を担当していた中島かずきが再びタッグを組んだオリジナル長編アニメ。

同じ元ガイナッ
>>続きを読む

パリ、嘘つきな恋(2018年製作の映画)

4.3

女性の気を引くために「僕は車椅子生活を送っている」という嘘をついてしまった中年プレイボーイの顚末を描いたフランス製作のブラック・コメディ。

所謂、不謹慎な笑いになりそうなところを、女性の側を姉妹コン
>>続きを読む

リトル・モンスターズ(2019年製作の映画)

3.4

何だか最近また復活傾向のゾンビ映画。ホラー描写はほどほどに、コメディ要素を大胆に盛り込むスタイルが近年のモードだけど、米英豪合作の本作では、幼稚園児がソンビランドに迷い込むという設定。

園児が遠足で
>>続きを読む

ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

3.5

黒人の青年コリンは1年間の保護観察期間中で、あと3日で完全な自由な身になるという段階。黒人の若者と犯罪の関係を描いた映画と言えば「ムーンライト」や、最近だと「オールデイ・アンド・ア・ナイト」等、多くの>>続きを読む

ヒンディー・ミディアム(2017年製作の映画)

3.0

インドの「お受験」事情を題材にした作品。インドの行き過ぎた学歴社会は「きっと、うまくいく」で、英語が話せない人が差別されるのは「マダム・イン・ニューヨーク」で、保護者の度を越した熱意は「ダンガル きっ>>続きを読む

ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.7

夏帆とシム・ウンギョンのW主演。独自の個性を確立しつつある日韓の旬の女優が共演という事で興味津々で鑑賞。

夏帆が演じるCMディレクターは都会の暮らしにどっぷり染まっていて、仕事も一応成功している。そ
>>続きを読む

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)

3.3

女性戦場ジャーナリスト、メリー・コルヴィンの勇敢な姿を描いた実話ベースの作品。この題材の作品としてはノルウェーのエリック・ポッペ監督が自らの経験をもとに、家族との関係を含むフィクションの人間ドラマとし>>続きを読む

独裁者(1940年製作の映画)

4.5

1800本目のレビューに選んだのは、チャールズ・チャップリンによる1940年の作品。アドルフ・ヒトラーの独裁政治を批判しているが、何よりも、これを正にナチスの勢力拡大期に公開したというのだから驚く。>>続きを読む

HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

2.8

主人公の家庭環境や、サマーホリデーを過ごす事になる叔母の家や、その環境について語られる冒頭のモノローグが、、、、とにかく長過ぎ! しかもその内容が本編に殆ど活かされていない事も後から分かってしまう。>>続きを読む

僕のワンダフル・ジャーニー(2019年製作の映画)

3.3

続編やシリーズ物があまり好きではない僕でも、前作「僕のワンダフル・ライフ」で4.5の高スコアを付けたのだから、これも観ないわけにはいかない。今回も犬の輪廻転生を描いており、4匹の犬が登場する。2時間で>>続きを読む

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

2.8

8thグレードで高校進学直前という事は、本作の舞台になっている州は小学校が5年制って事なのかな。高校進学を控えているものの友人が殆どいなくて、ユーチューバーだけどアップした動画の視聴回数はゼロのまま。>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

「ボヘミアン・ラプソディ」を筆頭に音楽を題材にした映画が増える一方で、その中身は実際には音楽が主役ではなく、難病等の人間ドラマを主軸にした作品が少なくなく、正直閉口気味だったのだが、日本でここまで真っ>>続きを読む

ファイ 悪魔に育てられた少年(2013年製作の映画)

3.4

久々の韓国胸糞映画。5人の犯罪者を父親に持つ少年の話という事で、伊坂幸太郎の「オー!ファーザー」を思い浮かべてしまうけど、当然の事ながらあれよりも暗くてえげつない内容になっている。

父親が5人ってど
>>続きを読む

闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ(2012年製作の映画)

3.3

やる気無しのぐうたら生物教師が、学校の財政難で廃止される事になった音楽プログラムを守るために、総合格闘技に挑戦しファイトマネーを稼ぐという話。まだ無名だったジャック・ブラックが出ていた「スクール・オブ>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

3.0

尾崎豊のデビュー曲「15の夜」は、彼が14才の時に経験した事をもとに作られたというのは割と有名な話であるが、本作がそのトリビアから着想を得たかどうかは不明。「百円の恋」で日本アカデミー賞の最優秀脚本賞>>続きを読む

失われた時間 〜被偷走的那五年〜(2013年製作の映画)

2.0

交通事故で意識を失っていた女性が目覚めると、新婚旅行後の5年間の記憶が失われ、周囲から既に離婚しているという事実を知らされる。空白の5年間に何があったのかを、優しいタッチで紐解いていくラブストーリーだ>>続きを読む

OCD 〜メンタル・クリニックは大騒ぎ〜(2017年製作の映画)

4.2

強迫性障害(TOC) の患者が集まるメンタル・クリニックの待合室を舞台に繰り広げられる、スペイン製作の密室会話劇。原作はフランスの舞台作品らしく、ブラック・コメディを作らせたら世界トップ2の国が関わっ>>続きを読む

ホーリー・キャンプ!(2017年製作の映画)

3.2

女子修道院のキャンプで夜中に目覚めたイマドキ・ギャルが見たのは、後光輝く中、スパンコール付きのジャケットを着てホイットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」を歌う老紳士。>>続きを読む

オールデイ・アンド・ア・ナイト: 終身刑となった僕(2020年製作の映画)

2.8

少女の目の前で両親を銃殺するシーンから始まり、その後、犯人が犯行に至った経緯を描いていく。

舞台となるのはカリフォルニア州オークランド。幼い頃から父親のDVを見て育った彼は、同じように、暴力で人間関
>>続きを読む

理想の男になる方法(2018年製作の映画)

3.7

アメリカのロマコメ作品で、脇役として欠かせない存在になりつつあるアダム・ディヴァインが、なんと!主演を務めるNetflixオリジナル作品。ある意味、これはめちゃくちゃ贅沢なキャスティング。

意中の女
>>続きを読む

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.5

オープニングでいきなり「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のあのアニメーションに似た映像が出てきてびっくり! 本作も「ヘドウィグ~」と同じくプラトン「愛の起源」を下敷きにした作品だったのか。つまり>>続きを読む

ガール・コップス(2019年製作の映画)

3.3

元々は現場バリバリだったベテラン刑事と、その義妹でもある新米刑事が、住民からの相談を受け付ける課の同僚となるものの、そこでたまたま知ったレイプ事件の真相究明に乗り出すという話。

韓国映画では、もう強
>>続きを読む

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

4.0

Filmarksをやっていて、唯一残念に思うのは、欧米の人種差別を題材にした作品に対して「日本では差別が無いので実感が沸かない」というフレーズを使う人が少なくない事だ。歴史的に見れば本作で描かれる朝鮮>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

3.8

東京国際映画祭で監督賞を受賞、更に昨年「カメラを止めるな!」が受賞し話題になったウディネファーイースト映画祭でも新人監督作品賞を受賞という事で、一説によると製作費わずか300万円ながら注目を集めている>>続きを読む