百合さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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めまい(1958年製作の映画)

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‘ここにはいない人’と‘ここ’をつなぐテクノロジー 絵画、語り(騙り)「この頃のシスコに住みたかった」、整容、そして映画。これらヨコのつながりをタテに引き裂く高所というモチーフ。執拗に繰り返される渦。>>続きを読む

エージェント・ウルトラ(2015年製作の映画)

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ラストの戦闘シーンはよかったですね。あとプロポーズのシーンも。覚醒してるわりに空気は読めなくてちょくちょくエンゲージリング取り出しては「今ではないよな…」と呟くジェシーアイゼンバーグの気弱な表情が笑い>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

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映画オタクが作った映画をナメるな映画。映写室に横たわるダニエルブリュールの死体と頭上から狙撃しまくるスクリーン上のダニエルブリュールの対比。グロくて悪趣味で最高。劇場が燃え落ちるシーンはカタルシスその>>続きを読む

バベル(2006年製作の映画)

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バベル

旧約聖書で有名なバベルの塔の話の通りディスコミュニケーションについての作品。
なおかつ永遠にすれ違いつづける我々の実態を暴く作品でもある。東京のビジネスマンが好意の証として贈ったライフルによ
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ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

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エンディングのサイモンペッグの笑顔がただもういつ見てもかわいい

パリ、夜は眠らない。(1990年製作の映画)

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多様性やらみんなちがってみんな云々などは皮肉にもある程度の権力を持ってはじめて言うことができるお題目に過ぎないいうことがわかります。80年代NYを生きた黒人で・貧困な・ゲイの彼らが直面している現実はそ>>続きを読む

追憶と、踊りながら(2014年製作の映画)

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めずらしく成功した邦題

コンパクトにまとめられていてとてもいい作品でした。典型的なフラッシュバックものですが映像がおもしろくて変に気をもたせるようなこともせず潔い。これくらいさりげないのが良いと思い
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます



‘映画’モノといえばいいのか、『ブラックスワン』的な、作品をつくる過程と作品そのものをひっくるめて作品にしてしまうモノって考えればわりとあるんですが、本作品は「作品そのもの」の中にも「作品」が含ま
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

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ふつうにメチャクチャ笑ってしまった。遺体を持ち上げるシーンが好き。あと表現するのが難しいけど画面のすみずみまでそれぞれの人物が整頓された行動をとる感じ、演劇…とも違うけど、この画面を広く使う演出はかな>>続きを読む

ナショナル・シアター・ライヴ 2016「ハムレット」(2015年製作の映画)

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Nature Boy

たしかに‘泣き’系のハムレット。そして情熱的で皮肉屋。カンバーバッチがやればそうなるかという感じ。
1幕2場でいちいち文句を観客にこぼすハムレットが好きだったのですが(ケネス・
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君が君で君だ(2018年製作の映画)

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君はどこにいるのか

「気持ち悪い」という評が目立ちますが、それはとても健全な感想でいいですね…と思う。前向きだわ。
松居監督の作品は『ワンダフルワールドエンド』しか見てないのですがあの頃はまあ投げや
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

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人の世は悲惨

言ってしまうとオシマイですが。
トーニャが母親によってスケート以外の選択肢を塞がれたのは論を待たないし、冒頭から明示される‘クソバカ’になったのも母親の歪んだ支配によるものに他ならない
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万引き家族(2018年製作の映画)

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「なんだろうね」

安藤サクラ素晴らしい。リリーフランキーは何をやってもリリーフランキーでそれにはそれの良さがあるが(彼のべらんめえ口調で救われるものはたくさんある)安藤サクラの馴染みよう。すごかった
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

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ツボ

ブライアンクランストンの声が一番好きでした。あとスカヨハ。海外俳優の声だけを集中して楽しめることってほとんどないと思うのでそこも貴重な経験。あと外科手術のシーンやたら気合い入れてるなと思ったら
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

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恋愛映画にあらず

マンガの映画化はなまじっか元に絵があるだけ難しいように感じる。マンガのカットの作り方に引きずられて映画ということを忘れてしまっている作品も多い。原作を読んでないので比較しがたいが、
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インフェルノ(2016年製作の映画)

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ダンテ知らない人はわりあいに置いて行かれるんじゃないか…
原作ありきの映画はカットの割り方が難しいと個人的には思うのだがその拙さをまったく感じなかった。壮大な空撮とトムハンクスのおかげ?
同僚のイタリ
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モーリス(1987年製作の映画)

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いつも窓からやってくる

call me by your nameに感化されて見たクチです。まぁこっちがアイヴォリー監督作ですが。
80年代の作品だけあって?いやふつうにカット割りは稚拙。後半の室内セ
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キック・アス(2010年製作の映画)

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アメコミスーパーヒーローものはヒーローゆえの孤独と葛藤…みたいなシークエンスがウザくて見られないのですが、さすがマシューヴォーン。葛藤とか苦しみとかない。女児だって武器を持つし殴られるしなんなら激強。>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

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おれはガンダムで行く。

いや、脚本はたしかに雑だし(読み取るとするなら)メッセージも説教臭い圧倒的正しさでしかなく、映像的快感は3Dという新機軸でボカされ、ひたすらに80年代ポップカルチャーや‘オタ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

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名作ちゃんと見ようシリーズ

ハタチそこそこでこの脚本書いたんですねマット・デイモン。天才。まあいかにもハリウッド的ではあるが。
擬似親子とも呼べるふたりの人生は綺麗に対称性を持っており、彼らのターニ
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

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名作ちゃんと見ようシリーズ
感情移入のフックとしてのアパムを配置したことがまず巧み。
そして主人公の大尉の動機が安っぽい愛国心などではなくただ人を救うということ、ところも素晴らしい。歴戦の兵士である主
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ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

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シャブ

できたての日比谷の劇場で見て来たのですが関係ないですが新しい建物はやっぱりいいですね。
映画のよろこびを体現したような作品。快感のカタマリのような映像の連続。惑星ミュールのシーンからして夢の
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

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ぼくを忘れないで

人生で初めてピクサーのアニメを劇場で見ました。しかしノリには慣れているのでたしかに脚本は読めた。まったく構いませんが。
ビジュアルがとにかくいいですね!アニメはこういうことをしてい
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インセプション(2010年製作の映画)

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フィクションでノンフィクションをつくる

おもしろい。映画観てる〜〜!!!という気にさせてくれる作品。どうやって撮ってんのかわかんないシーンがたくさん。ほんとどうやったんだ…無重力のシークエンスとか全
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パターソン(2016年製作の映画)

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ドラマとの距離

我々の人生はドラマではない。日々の生活を印づけるのは細々としたレシートや怒りの記憶の山くらいのものである。だからわたし達は本や映画でドラマを求めてしまうのだ。しかし、絶対に映画のヒー
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

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お伽話

方々で言われているように脚本としてはヌルッとしすぎてて何も言えないというか。お伽話ですよね。最初から最後の直前まで読める。まあそこで勝負する作品ではないのでしょう。
ビジュアルはひたすらに綺
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恋する惑星(1994年製作の映画)

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何事にも期限がある。一万年なら構わないが。

セリフが全部趣味よかった。詩的で本当によかった。まぁ原語が聞き取れているわけではないのでニュアンスはわかりませんが…
無邪気に永遠を望むことと刹那的にすれ
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

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覚えていてほしい

相変わらずの長尺でクストリッツァ…と思ってたら完全版は5時間もあるそうで。体力足りるかよ。
これが映画だよな〜と思う。会話劇も説明シーンもないけれど物語が十全にドライブしていくとい
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マンハント(2018年製作の映画)

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笑えばいい…のか?

男同士の共闘とあれば見に行かねばなるまい。その点は満足。計算されたアクションシーンは素晴らしい。本当にかっこいい。
あと関西出身ならそこも楽しめたと思う。上本町であんな大脱走が撮
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アントワーヌとコレット/二十歳の恋(1962年製作の映画)

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まるきものよ

なんか映画監督として爛熟してるな!?という感じがムンムンにする作品。映画作る人って丸いものが好きになるんですなぜか。いやなぜかというのはそれが映画だから、つまり横長の長方形に張り付けら
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夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

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ドワネルの冒険

フィルムのとても質感が好きだった。普通の35ミリフィルムですよね?なんだろうあの質感の‘ある’感じというか、パチパチしてるというか、8ミリみたいっていうか、絵画で言うなら油絵っぽいと
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

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ヌーヴェルヴァーグですって

カメラで世界を映すということそのものの喜びが溢れてるような作品。遊園地のシーンとかムチャクチャ楽しかったろうなぁ撮ってて…生徒を連れて外周する体育教師から子どもが一人また
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