いち麦

遺灰は語るのいち麦のレビュー・感想・評価

遺灰は語る(2022年製作の映画)
3.0
ノーベル賞作家ルイジ・ピランデッロの遺灰をローマから彼の故郷シチリアへ運ぶ道中と、この作家の遺作とされる「釘」を映像化した短編(約20分)がセットになった作品。両者を通じて、死が不条理に訪れることと死を悼み弔うことがテーマかなと思った。監督には格別に思い入れの深い作家と、一緒に映画製作をしてきた兄への追悼が重ね合わせられているのだろう。
死にゆく作家の臨死的な世界の映像表現、フッテージの効果的な利用、遺灰の旅がイタリア戦後史をそれとなく示唆している妙味。でも何と言っても映像の美しさと確かな質感が魅力。そこには自分も惹かれた。

字幕翻訳は磯尚太郎氏。字幕監修に関口英子氏。
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    ベストムービーは鑑賞済み2024年公開作品からのお気に入り(追加の鑑賞で変更することがあります)。レイティングは5段階でざっくりと。作品のクオリティ評価というよりも単純に自分がどれくらい気に入った…

    ベストムービーは鑑賞済み2024年公開作品からのお気に入り(追加の鑑賞で変更することがあります)。レイティングは5段階でざっくりと。作品のクオリティ評価というよりも単純に自分がどれくらい気に入ったかで付けています。敢えて批評家さんたちの評価には左右されないよう心がけています。(アカウント登録 2015/10/16)

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