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トレンケ・ラウケン Part2の作品紹介

トレンケ・ラウケン Part2のあらすじ

アルゼンチンの片田舎トレンケ・ラウケンで、ひとりの植物学者の女性ラウラが姿を消す。取り残された二人の男たち―恋人のラファエル、同僚のエセキエル―は、彼女を追って町や平原をさまよう。彼女はなぜいなくなったのか。この土地には何が眠っているのか。映画が進むにつれ物語は予想のつかない多方向へひろがり、謎はさらなる謎を呼び、秘密は秘密として輝きはじめる―。

トレンケ・ラウケン Part2の監督

ラウラ・シタレラ

原題
Trenque Lauquen parte II
製作年
2022年
製作国
ドイツアルゼンチン
上映時間
132分
ジャンル
ミステリースリラー
配給会社
トーデスフィルム、ユーロスペース

『トレンケ・ラウケン Part2』に投稿された感想・評価

5.0
【探す②】

※ ヴェネチア国際映画祭・非コンペティション部門出品

バザンが初代編集長を務めた作家主義を掲げる映画誌カイエ・デュ・シネマ、2023年の第1位の作品だ。

このアルゼンチンのインディペンデント作品の面白さを上手く伝えられるか分からないけれども、下高井戸シネマわずか一館で、年末のたった4日間の上映が、もっと長く、そして全国的にも広がれば良いのにと思う。

映画「トレンケ・ラウケン」は、PART1のチーチョとラファエルの現在進行形のストーリーに対して、PART2は、ラウラの独白が中心になる。

そして、PART1でちょっとだけ紹介したピーピング・トムとは何かから始まって、ラジオ局での仕事がきっかけだったことや、フリアナとの出会い、その中で扱われたPART2の中心の”何か”の事件、新たな登場人物、そして、ラウラが植物学者であったために選ばれたのだということ、ワイパーのメモ、グリーンのリュックなど、細部の伏線の回収もしながら物語の核心に迫る展開になっている。

(以下ネタバレ)

ただ、実はこの映画をより興味深いと思わせると考えたのは、PART1のカルメンと、ラウラの対比だ。

結局、”なぜ”は分からずじまいだ。

あれだけ細かい回収があって、トレンケ・ラウケンの謎の生物も含めてラウラの行方が分からなくなった本当の理由は分からずじまいなのだ。

ピーピング・トムは、見るべきではないものを見てしまって目が潰れてしまう。

僕たちは、人間関係で見る必要のないものまで見ようとするモチベーションにかられがちだったりしないか。そして、逆説的に、それによって見るべきものを見なかったり、見過ごしているのではないか。この作品は、こうした示唆も与えようとしているのではないかと感じたりする。

カルメンとはそんな存在の示唆でもあるはずだ。
単なるフレーバーと見なされるかもしれないカルメンは、この作品の大きな伏線でもあり、対比でもあるに違いない。

この「トレンケ・ラウケン」を通じて、物語は僕たちの社会を皮肉って見せている気がする。

PART1のレビューでも書いたが、この「トレンケ・ラウケン」は、アルゼンチンの代表的作家であるボルヘスやボラーニョ的であるとフライヤーや下高井戸シネマの紹介に記載されていたが、探すということや、得体の知れない何か、物語の構成はどこか村上春樹さんの小説のようでもある。

興味のある方は是非‼️
KAKIP
4.5
記録用
ラウラ・シタレタ監督作品。

2022年のカイエ・デュ・シネマ誌ベスト1の作品。
前半は失踪した女性の植物学者を恋人と同僚が探す三角関係ロマンスと素人探偵の謎解き。

それの解決編の後半なのだが解決はしない。
というかこれは謎解きものではないから。

ジャンルは恋愛ミステリークィアファンタジーUMAフェミニズムSF。
これが常に変異し続けながらスライドし続けていく。
つまり闇鍋で劇薬のような映画。
そんな顔をしてはいないが1発かましてやろうという闘気がある。

監督は「エル・パンペロ・シネ」という大型資本ではなく自主制作に近い体制で作る映画集団であり監督はそこへ名を連ねている。
そこの代表作「ラ・フローラ」は14時間の大作で内容は今作以上に混沌としている。

それを考えると今作はそのパンペロ文脈を流用し多層的な構造と実験的な試みとロジカルな表現をどこまで両立できるか。
そしてやりすぎると実験映画のようになってしまうのでどこまで商業映画に接近できるか試した結果が今作なのだろう。

制作に6年ほどかかっていて監督もその間に妊娠、出産と撮影場所まで500キロ、車で6時間かかるので大変苦労されたようで近い人達が集まり自由にこなす現場だからこそできた体制でありだからこそできた作品だと思えた。

全体通して予定調和な映画に飽きているシネフィルの人になればなるほど癖になりそうな怪作傑作でした😉
Omizu
3.9
【第79回ヴェネツィア映画祭 オリゾンテ部門出品】
さて問題のPART2、物語は意外な様相を帯びてくる。ラウラが本格登場し、彼女に何があったのかを語っていく。それはまるで寓話のようだ。

女性カップルの家に居候することになったラウラ、しかしその家にはある秘密が隠されていた。

徹底してアレを直接映さない手法が更に寓話性を高める。それは科学の副産物なのか、神からの贈りものなのか…最後までそれがスクリーンに映されることはない。

女性カップルがまるで神のように支配する家、そのロケーションも実に見事だ。彼女たちは一体何者なのか、具体的に説明されることはない。

ラウラは彼女たち、そしてそれを通して何をみたのか。一応は彼女の言葉で明かされるがそれが全ての真実とは限らない。その余白の残し方が実に見事。

4時間超えの上映時間にも関わらず一定のテンションで話を引っ張る手腕はなかなか優れている。シタレラ監督は今後もっと注目されるはず。彼女の過去作も上映されているがどうやら観る時間がなさそう。

独特なスタイルで紡がれるミステリアスな寓話として非常に興味深く面白い。カイエがトップに選んだのも納得の怪作。

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