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Below the Clouds(英題)
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『Below the Clouds(英題)』に投稿された感想・評価

Omizu
5.0
【第82回ヴェネツィア映画祭 審査員特別賞】
『海は燃えている』ジャンフランコ・ロージ監督の新作。ヴェネツィア映画祭コンペに出品され審査員特別賞を受賞、山形国際ドキュメンタリー映画祭コンペにも出品された。

大傑作!これはもう他の山形コンペ作品とはレベルが違う。ヴェネツィアの受賞も納得だし、ロージならではのこの上なく美しい映像が堪能できる。

ナポリの地下遺跡や地下通路といった過去の記憶、そして頻発する地震といった現在の問題を多層的に描いている。過去と現在が交錯し、ダイナミズムが大きなうねりとなって迫ってくる。

白黒の画面が美しく、静かながらも雄弁な語り口が流石としか言いようがない。ロージは特別好きというわけではなかったが、本作は一番好きかも。イタリアの記憶をめぐる傑作ドキュメンタリー!
[ナポリ、"積層する"歴史との出会い] 80点

傑作。2025年ヴェネツィア映画祭コンペティション部門選出作品。ジャンフランコ・ロージ長編八作目。"ヴェスヴィオ山は世界中の雲を作る"というジャン・コクトーの言葉で幕を開ける本作品では、いつものロージ調の語り口で、山の下に広がるナポリの街の"積層する"歴史を紐解いていく。多くの名前の言及されない人物の物語をモザイク状に構成していくのだが、多く登場するのはポンペイ時代の遺跡を発掘する東大のチーム、消防の通報センターのオペレーター、ウクライナから船で輸送されてきた小麦を降ろすシリア人の青年たち、子供たちの勉強をサポートする商店街のティッティおじさん(頻繁に名前が呼ばれる登場人物は彼だけだ)、博物館の地下保管庫を探る館員たち、である。特にヴェスヴィオ山と関連の深いポンペイの関連挿話は興味深い。逃げ遅れて炭になった遺体を石膏で復元するのは、現在の都市が死者(≒歴史)の上に建っていることを視覚化しているかのようだ。火山の近くなので地震も頻発し、その度に消防の通報センターには"今の地震はどこが震源か?安全なのか?"といった心配の電話が寄せられる。その背景には、2000年も前に起こったポンペイ壊滅の悲劇が共有されているかのようにも見える。また、博物館の館員は地下倉庫に仕舞われて長らく日の目を見ていないローマ時代の彫刻を観察し、上の階にいるのは"成功者だ"と語る。警察は墓泥棒が掘ったというトンネルに入り込み、盗難された遺物の被害を探る。それらはどこか地下=死者の国という共通の認識があるようだ。ローマ時代の地下道に、ブルボン王朝時代の公共工事で空いた穴があり、その傍に墓泥棒が最近開けた穴があるという場所が登場し、歴史の積み重ねを感じさせる。まさに『墓泥棒と失われた女神』への返歌といったところか。主軸となるシーンの合間には無人の列車やポンペイやナポリを舞台にした古い映画(『イタリア旅行』など)を上映する無人の映画館などが登場し、人間がいなくなったあとでもヴェスヴィオ山は気まぐれに噴煙を吐き続けるだろうという、気の遠くなるような未来まで見せてくれる。ウクライナから小麦を運び入れるシリア人青年たちの挿話は、ローマ時代の食糧事情を東大チームの教授が"ローマやアテネなどの都市部で足りなくなった食料をエジプトの小麦地帯から輸入していた"という言葉によって補われている。彼らの行為すらも歴史の営みの一部なのだ。そして、極めつけは海に沈んだ女神像である。不可侵の神秘が未だに眠っているかのようであり、エトルリアの同胞の安寧を守ったアルトゥールの姿勢に倣うようでもあり、なんだか嬉しかった。
英題は「Below the Clouds」
確かな技術と、その技術が遺憾無く発揮できる程度の予算と、土地そのものの美しさや堆積した時間などなど、それら全てが余すことなく映っている画面の連続がどうしてここまで退屈なのか。
間違いなく美しさはあり、重要なことも語られているのに映画としての魅力に欠く。