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『チリの闘い:武器なき民の抵抗 2Kレストア版』に投稿された感想・評価

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「アジェンダは我々と共にいる」
「アジェンダは毅然と迎え討つ」
「民衆はあなたを守る」
「国を築くのは我々」
過去を振り返って評価するドキュメンタリーではなく、全編その瞬間をその時のチリを撮影した貴重な記録フィルム🎥

1970年代のチリ🇨🇱世界初の選挙によって選ばれた社会主義政権。アジェンダ大統領政権を守るために、富を独占する資本家や地主とそして社会主義化しないようにと背後にいる米国に負けるまいと、自発的に工夫して生産体制を整え全国の労働者が一丸となっていく。ひたむきに生きる人々の自信に満ちた顔顔顔

右派の妨害による物流を途絶えさせるトラックやバスのストに対して民衆は「歩いて工場に行きます。誰も休みません」「生産は止めません。政府に協力します」「米国の言いなりにならない」とびくともしない

この後にくるチリの現実を知っているのでやるせない。このまま民衆が敬うアジェンダ政権が続いていたらどんな社会主義の国になっていたんだろう

34歳の監督パトリシオ・グスマンはドキュメンタリー3部作「チリの闘い」を製作後、クーデターを起こしたピノチェトにより逮捕され、国外へ亡命した。このクーデターにはCIAが関わっている

撮影後に失踪させられてしまった撮影監督 ホルへ・ミュラー・シルバに捧げる映画と字幕が流れた

NHKの「映像の世紀」でチリの過酷な現代史を知り、今年81歳になられたパトリシオ・グスマン監督のドキュメンタリー「私の想う国」を観て心揺さぶられ、映画史上最高のドキュメンタリー映画とも言われるこの作品をいつか観たいと思っていました。今回は第三部「民衆の力」を鑑賞

観て思う、ドキュメンタリーは私の学校
第一部・ブルジョワジーの叛乱/

「爆撃を受けて炎上する大統領府」に始まり「カメラに向かって発砲する軍人」で終わる(不謹慎ながら「ここフェイクドキュメンタリーだったらレンズに血飛沫がかかるとかレンズが壊れるとかになりそう」などと思ってしまった)。

「最初の年」の本題が大統領選からスタートしたように本作(第一部)は議会選挙戦から。ここでアジェンデを弾劾できる議席数を得られなかったと発表されるや、右派が「不正選挙だ!」と騒ぎ出し一部が暴徒と化す光景に「これ半世紀前の映像だよな」と唖然。かくも人間とは同じ愚行を繰り返すものなのか。

だが結局アジェンデ派は過半数を得られず、提出した法案は次々否決の憂き目に遭う。そして「その発想はなかったわ」とある意味感心したのが経営者団体主導のサボタージュとストライキ。

結局労働者階級と言ってもそこには収入格差から来るグラデーションがあり、「全国の労働者が団結」する事がいかに困難かというのが表出してしまう。国の基幹産業たる銅山の労働者が、国有化によって収入増となった途端に右派に懐柔されストを行うという皮肉。そしてこういう時むしろ富裕層の方が小異を捨てて結びつく力が強くて観ていて実にもどかしい。


第二部・クーデター/

まあそのなんだ、ピノチェトを護憲派だと思ってたという時点で負け確定しとったんだね。軍の親米派が多数を占めている状況では議会内での少数派から脱却するしか手がなかった訳だが、仮にキリスト教民主党との協調に成功していても今度は急進左派からの支持を失って結局は政権崩壊してたのと違うかな。急進派が求めていた民兵組織結成っていうのも到底間に合わなかっただろうし実現したとしても泥沼の内戦とかになったらもっと悲惨だし、結局アジェンデには「いかに負けるか」の選択肢しか無かったのかも。

そして右派主導の銅山、トラック運転手のストについての説明で、不労所得の誘惑というのがいかに強力なものかと思い知らされる。なんせストに参加すれば結構な額の日当が出る、市場では不足してる生活必需品や食料も貰えるとあっては、我が身可愛さに魂売る人が続出するのも分からんでも無い。物資が不足してるのは富裕層による買い占めも一因だとか、その日当は富裕層やアメリカ政府が拠出してるんやとか、この経済的混乱の先に何があるか考えろとか言っても詮無い事よねぇ。

そしてネタニヤフ調書と相まって「ブルジョワ主婦は国民の大敵」というイメージが自分の中に刷り込まれたのであった。

あとで思い出したけど、国民投票で信を問う方針を発表する予定をしていたその日にクーデター勃発ってのはつまり内通者がいたってことなん?

第三部・民衆の力/

遡って1972年の秋、アメリカと右派による経済制裁、運送業社のストで市民生活が窮する中で生産と流通を確保しようと奮闘するプロレタリアートの姿を描く。近作に至るまでグスマン監督は草の根運動に希望を抱き過ぎる気もするが、本作に於いてはそれが徐々に追い詰められていく過程も描かれており、平和裡に社会を変革しようとすることが如何に困難で「結局カネと暴力でケリが着く世の中なんか」と途方に暮れてしまう。

途中、街中でリヤカーを軽快に引いて人たちの姿が非常に印象に残るんだが、あんなスピード出してて事故らんのか?



付記:2025年12月14日、チリ大統領選に勝利したのは極右の候補。人は歴史に学ばないものなのか?

おまけ:3日連続平日レイトの鑑賞は疲れた。
Juzo
5.0
『チリの闘い』は、ドキュメンタリーという形式でどこまで「歴史そのもの」を掴めるのか、その限界と可能性をむき出しにした三部作。もはや作品というより、政権転覆のただ中にいる人々の息づかいまで写し込んだ歴史の記録媒体そのもの。フィクションでは到達し得ない緊迫感と同時進行の政治の怖さが、映像として永遠に固定されてしまったことに背筋が寒くなる。
グスマンは一貫してナレーションを抑え、説明よりも状況の連続を積み重ねる方法をとる。
これが驚くほど効いていて、観客は特定の立場に誘導されるのではなく、事態の複雑さや混乱がそのまま伝わってくる。群衆の怒号、議会の停滞、軍の不穏な動き、生活物資の不足…。政治の言葉が現実の生活と衝突する瞬間が、ほとんど中継のような強度で届く。
本作が特異なのは、歴史の渦中にありながら撮影者もまた当事者であるという構造が露わなこと。銃撃やデモの衝突など、通常の報道ドキュメンタリーの枠を越える瞬間がいくつもあり、そのたびに「カメラが回っている」ということの倫理と危険が同時に立ち上がる。
特に第三部で示されるクーデター前夜の空気は、後知恵ではなく、そのときに感じられた不安として残されている点で類例がないほど貴重。

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