“礼は言ったか?”
“まだよ”
エル・マリアッチシリーズ第二弾。
クソ真面目に考察するような映画じゃない!
愉快痛快でスカっとする男心を擽られるギミックやキメ演出満載の破天荒映画。
辻褄や整合性なんてどうでも良くなるセンスがあるのよ、ロバート・ロドリゲス監督作品には。
よって好き嫌いもハッキリ分かれる、そう言う“色”をしっかりと出してる監督って良いよね〜。
本シリーズは中毒性に富んだクセやアクが強く、他では得られない快楽を得られるという不思議な覚醒性質を持っている。
本来ならば「そんなアホな!!」とツッコミたくなるようなシーンの連続にも拘らず、R・ロドリゲス作品だと何故か「カッケーなぁ〜」と思えてくるから面白い。
シュール且つ草生えまくりのキメ演出を、至って真面目にふざけてる感じがめちゃくちゃハイセンス!
細かなガジェット、酒、ギター、美術、車、そして銃器のひとつひとつ、どれをとってもさらっと映しているようでエグいくらいの拘りが伝わってくる。
セリフの下品さもタランティーノとはまた一味違ったワードセンスが伺えるので、こう言う映画は、もの好きな変態同士で朝まで語りたくなる。
前作からの圧倒的なキルスキルのアップグレードについても、いちいち突っ込む事は超野暮な話と捉えさせてくれる全体的な馬鹿馬鹿しさ故のアート調なバランスが、全てを良しとしてくれているので、何なら無音でBGVとして流していても観入ってしまう個性と美的センスが憎たらしいほどに堪らない!
ただ
個人的には一作目の情熱と工夫が、超低予算からの産物として俄然評価に値するかなぁと。
どっちにしても
何も考えずに観る分にはクソ面白い“男子系”映画と言えるのかな(笑)