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黒い神と白い悪魔
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『黒い神と白い悪魔』に投稿された感想・評価

本日8月22日は43歳の若さで逝去したブラジルの映像作家グラウベル・ローシャ監督の没後36年目に当たります。

60年代に誕生したブラジル映画界におけるヌーヴェル・ヴァーグ"シネマ・ノーヴォ"の第一人者ローシャ監督。
彼が64年に監督した本作はまさしくシネマ・ノーヴォの産声に相当する作品であり、
発展途上の南米ブラジルで突如発生したこのムーヴメントは、第三世界の新たな局面を世界中に知らしめ大きな衝撃を与えました。

神話性と土着音楽、そして当時の世相を反映させたストーリーは、ローシャのイメージによって情感漂う映像詩へと昇華し、原始的で瑞々しいエネルギーを携えた映画運動の一端となり得ました。

地主から搾取される主人公マヌエルの苦悩はやがて邪教に平穏を求め始め、黒い神・聖セバスチャンへの盲信、義賊カンガセイロへの入団など、彼の自由を求めた奔走は行き詰まった国内の情勢を表しています。
一方で反政府的な活動を繰り広げる彼らを亡き者にするため、雇われた殺し屋アントニオ・ダス・モルテス(白い悪魔)は生き残りであるカンガセイロの長と対決することに。

神の真意も正義の所在も無き今、この国に平和は、そして我々に行き着く安息の地はあるのか。
その問いは当時の軍事独裁政権に抗う姿勢や進まぬ農地改革によって窮乏する国民の代弁ともなり、ローシャは更に攻めた作品群を世に送り出してゆくことになるのです。
菩薩
3.6
昨日『乾いた人生』を観た時にしきりにしシネマノーヴォの金字塔として名前を出されていた本作、そういやDVD持ってるわとプレイヤーにぶち込んで観たところ、確かに『乾いた人生』をかなりの部分下敷きにしている様にも思えたが、こちらは言うなれば警官に刃物が振り下ろされ義賊に参加していた場合の世界線を描いた様な作品になっていた。『乾いた人生』がネオレアリズモの影響を強く感じさせるのに対してこちらは寓話的だし西部劇的展開を見せていくが、やはりこの地に潜む絶望を描いている事には変わりない。ちなみに元々の原題はまるで関係ないらしいがアメリカに持って行かれた際に黒人vs白人の話に仕立てられそれが輸入された結果のこのタイトルらしいってのも昨日言ってた、確かに人種対立の話ではまるでない。
“シネマ・ノーヴォ”その人たるグラウベル・ローシャ初挑戦作品。
なかなかに宗教的な、と言うか神話的内容をカルトで包んだ肉で肉を挟んだ最高にハイカロリーなハンバーガーのような映画。
白黒の力強いの絵力と、少ないけど来るときはガッと来るBGM、予算の都合で安っぽくもある殺戮シーンと言った要素が、静かだけど随分流れが躁だなって自分に思わせる。

搾取の権化たる地主は悪として、自分を特別視して略奪や凌辱、そして殺人を平然と行うカルト集団も義賊気取りの阿呆な山賊も、どれだけキレイごとを並べ立てようとも「さっさと死ね」と言う感情しか向けられない。
主人公らがカルトに入信して間もないころの修業的なシーンはポカーンとするのみだが、人はやっぱり正しいことよりも自分が信じたいことを信じる安直な生命体なんだなってのが素直な感想と自分の抱く諦念でもある。
ブラジルにとっての正義の無い時代(1930年代後半ではあるらしい)ならば尚更……人の心がすさむとき、そういう害悪思想が栄えるのはいつの時代も同じこと。

ローシャはそれを、神話のように高らかに、深夜テンションのような「変さ」で語っていた。

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