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ジャンパーのkuuのレビュー・感想・評価

ジャンパー(2008年製作の映画)
3.5
『ジャンパー』
原題Jumper.
製作年2008年。上映時間88分。
日本のキャッチコピー
行き先、無制限 この自由に、未来はあるのか?
なかなか小粋やなぁ。

スティーヴン・グールドの傑作SF小説を(原作同名小説はハヤカワ文庫で上下巻であります。図書館予約した😃)。
『Mr.&Mrs.スミス』のダグ・リーマンが映画化した米国SFアクション。

世界中のどこへでもテレポートできる羨ましい限りの“ジャンパー”と、そんな彼の抹殺を使命とする謎の組織の攻防が展開する。
主演は『スター・ウォーズ』シリーズのヘイデン・クリステンセン(エミネムは主役のオファーがあったが断ったそうです)。
彼の恋の相手を実生活でも嫁のレイチェル・ビルソンが演じる。
(ヘイデン・クリステンセンとエマ・ロバーツがチョメチョメしているいう浮気くら最近は冷めた関係だそうです。10年熱々で付き合った間柄でもこれかぁ、男の性ってやつは。)
俳優トム・ハルスの最後の映画。その後、演劇プロデューサーとしてのキャリアに専念するために演技を辞めました。
ニューヨーク、ロンドン、パリ、さらには東京での撮影を敢行した世界規模のストーリーと映像が楽しめる。

ミシガン州の高校生デヴィッド(ヘイデン・クリステンセン)は、自分にテレポート能力があることを発見。
母が家を出て以来、人が変わった父との生活にうんざりしていたデヴィッドはニューヨークへと向かい、瞬間移動した銀行の金庫室で大金をせしめる。しかし、そんな彼を謎の男ローランド(サミュエル・L・ジャクソン)がつけ狙い。。。

もしも、己の意志で地球上の好きな場所に、
好きな時に、
好きな場所に行ける瞬間的なワームホールを作ることができたら?
そないな才能を持っていたら。
嗚呼、妄想を掻き立てる。
掻き立てるが行うのは小生ではない。
しかも妄想したものにも引っ掛からない物語の展開。
非常に興味をそそられるコンセプトと、計り知れない可能性を秘めたスーパーパワーなんやけどなぁ。
主役を演じとるヘイデン・クリステンセンちゅうクールな俳優。
ほんで、噛めばかむほど味のでるサミュエル・L・ジャクソンちゅう
悪魔的完璧悪役俳優が脇にいる。
お膳立てが揃っとんのに嵌まらんかった。
ヒーローモンと云っても、ヒーローらしいこともせず、漫画のスーパーヒーローの知識は豊富に持っとるが、銀行の金庫から略奪した大金に約束手形を残す程度で、スーパーヒーローとしての傾向は皆無やからかなぁ。
あんま強くないし、感情的にも肉体的にもすべての面でかなりヒヨッたガキ。
高校の代数を落第し、己の力を何に使えばいいのかわからず、サーフィンに最適な波とチョメチョメしてくれる女子を探して世界中を飛び回る。
物語は、若き日のデビッド・ライス(マックス・ティリオ)が、片思いの相手であるミリー(アナソフィア・ロブ)のために中古品店で購入したエッフェル塔をモチーフにしたスノードームをプレゼントするべく、勇気を出して渡すところから始まる。
母ちゃんのメアリー(ダイアン・レイン🥺嗚呼麗しの貴女が母ちゃん役かぁ)が5歳の時に家を出て行ってしまったデビッドは、これまで女子とうまく付き合えへんかったので、この誘いは大きな一歩となるはずやのに。
不幸にも、いや、幸福にもかな。
彼女のテストステロン過剰バカの友人マーク(ジェシー・ジェームズ)は、デビッドの彼女へのプレゼントをミシガン州アナーバーの凍った川に投げ捨ちまう。
奇跡的に壊れなかった地球儀を救い出そうとしたデビッドは、氷を突き破って川に落ち、空間を『ジャンプ』するという新発見の能力がなければ溺れていた。
そして学校の図書館にたどり着き水浸しに。
その日の夜、父ちゃんとの喧嘩が原因で、自分の能力の可能性を知った彼は、ニューヨークの安宿に住む家出人になってしまった。
その直後、彼は無限に近い収入源を思いつく。
彼は銀行の金庫に『ジャンプ』して、お金を持って飛び出す。
自分の行為の道徳性についての彼の論理は、
『まだ15歳だし、君ならどうしただろう』という考えによって悪徳をクリアしてまう。
8年ほど未来に遡って、デビッドは大人になっていて話は展開していく。

物語は、興味深く、魅力的な前提に基づいてる。
残念やけど、ほとんど説明されへん神話や、不可解な出来事や主要人物の動機に基づいて、デビッドの人生は危険と恐ろしい結果に満ちたものになっている。 
せやのに嵌まらんかった。
ヘイデン・クリステンセンは俳優として優れとるけど、この作品は彼にとって最適な役じゃないかな。
むしろエミネムの方が合ってるってさえ見終わって思う贔屓目があるからかなぁ。
彼のキャラには、それほど繊細さがないのに、あまりにも繊細に見えてしまう。
サミュエル・L・ジャクソンが演じる悪役のローランドは、神だけがこの力を持つべきだと云い放ち、血気盛んなだけで、動機が全くnothing。
レイチェル・ビルソンは、ほとんどカリカチュア(戯画)のような役柄でベストを尽くしてた。
母ちゃん役ダイアン・レインと妹役クリステン・スチュワート、マイケル・ルーカー(ウォーキングデッドでもモウチト退場に時間はあったのに)は合計スクリーンタイムは、6分ほど🥺。
明らかに計画されている続編じゃ、さらに物事を進め、空白を埋め、プロットの問題を解決し、全体的に『スーパーマン2』のような効果をもたらすかもしれへんことを祈りつつ、タイミングが合えば続編は観たいかな。

余談ながら『JUMP』と聞くと、先日、ギター弾きに惜しまれつつ亡くなった天才ギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレンと、天性のエイターテイナー、デイヴィッド・リー・ロスの誰もが一度は耳にしたことのある、あの印象的なイントロから始まる『JUMP』を思い出してしまう。
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