【不幸な少年の深くて大きな虚構】
子供が可哀想な物語って凄く苦手なのに。
そこは流石のミレール監督。
グロテスクで美しい青色。
願望を死のイメージの中に見い出す。
病んだ心の映像化がお上手すぎる。
…
このレビューはネタバレを含みます
暴走する妄想。次第に現実との区別がつかなくなる。それは誰にでもあることだと僕は思う。僕は小学校のころいじめにあっていて、本当にニコラのように荒唐無稽な妄想に逃げていた。まぁそれはいいか。
ニコラの場…
人一倍感受性豊かで不安神経症気味な少年ニコラ君の、スキー教室と妄想世界が併走して進む、なかなかに変な映画で面白い。
とにかく日常の様々なことから恐怖を誘発する天才で、ニコラ君の妄想バリエーションが…
私は幼稚な思考、あるいは野性的な感性を表現している映画が好きなのだと心底思う。昔の自分は、この世界をもっと新鮮な目で捉えていて、もっと美しく世界を感じていたに違いないだろうから、その感性と出会うこと…
>>続きを読む12歳のニコラは常に不安症を抱え、夢想や空想、妄想癖までもを持ちあわせている。スキー教室に来てもどこか生気がなく虚ろで、ずっと目覚めたまま眠っている。ニコラはこの悪夢から解放されるのだろうか?
フ…
少年の妄想の恐ろしさと現実の差異が、おもしろい。めくるめく映像表現を体感できる。不気味な演出がとてもうまい。じわりじわりと追い詰められる感じ。安易な夢オチの演出が嫌いな人こそこういうのを見ればいいと…
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いやぁ、怖い。静かで綺麗で不気味。
ある意味、誰もが経験あるかもしれない少年期の妄想の描き方が巧い。
父親の偏愛故に、少年の歪みつつある自己が有り、
父親への憎悪がチラチラと表面に浮かびつつもギリ…