僕のまわりの悪魔の作品情報・感想・評価

僕のまわりの悪魔2016年製作の映画)

Les démons/THE DEMONS

上映日:2017年01月13日

製作国:

上映時間:118分

3.2

あらすじ

「僕のまわりの悪魔」に投稿された感想・評価

MTMY

MTMYの感想・評価

3.7
小学生のフェリックスは歳の離れた3人姉弟の末っ子。両親の不仲やいじめなどを目の当たりにし、同時に経験していく彼は、次第にそれらに翻弄されていくようになる。
.
.
子どもが思う(創り出す)悪魔と、
いわゆる社会的な悪魔。
フェリックスの見上げる視点からの世界と
私たちが第三者的に見る視点の世界で物語が分けられているのが面白い☺︎
全然セリフがないフェリックスの考えることがうまく映像になっていたようで興味深かったです。
.
自分の中の嫌な部分が、まるで自分じゃないように意思を持って行動に出る瞬間を、悪魔と呼ぶならば、
子どものそばで生まれる悪魔は、いわば良いも悪いも想像のなかの副産物がほとんどだけれど、
社会のうちでうまれる悪魔は、いわば非道徳が現実に牙を向ける瞬間にうまれてしまうものだと思う。
.
もしかしたら…という妄想が、具体的なコンテクストなしに1人走りしてしまうフェリックス(子どもたち)の”悪魔”とは対照的に、
具体的な時間軸やプロットを踏んできて巧妙に生々しく歩み寄ってくる”悪魔”。
.
幼い子どもが社会的な悪魔たちと良い意味で正面から向き合えていない/もしくはまだそれが何かを知らなくてもいい存在だと描かれている印象的な場面が、
森の中の宝探しのシーンにあるように思う。
.
宝を探すという、いわゆる子どもが喜ぶアソビを餌にして悪魔が牙をむけてしまう現実社会。
宝を探すという、いわゆる楽しいアソビに、子どもは(例えばフェリックスはそれに楽しさを仮に見出せなかったとしても)その悪魔は出没させることはない、なぜならそれを知らない無垢な存在とされているから。
.
「子どもは知らなくていい」とスコップで塞がれてしまう社会の土壌で、今日も子どもたちは駆け回る。
.
フェリックスがあの袋を引っ張り出しきれなかったのも物語の中では必然的であり、
あくまで出会ってはいけない悪魔同士の境界線だったのかもしれない。
.
ただ1つ言えそうなのが、
子どもだろうが大人だろうが悪魔というのは誰の中にもいるかも知れなくて、それを悪魔として召喚してしまうか、しないで済むのか というのはその本人や社会の決定によって異なってくるという厄介な点
.
ぼくが悪い事と思ったことも、
オレにとっては青春の1ページかもしれないし、
社会が悪事だと決めつけたことも、
私にとっては救済かもしれないし、
僕がアソビと思ったことも、
彼女にとっては残酷なことかもしれない。
.
なんでそんなことをしてしまったのだろうか....
.
と後悔して自分を憎んだりする。
フェリックスと彼の違いは、年齢や成熟度に限らず、
周囲にそれを共有できる理解者やサポーターがいるかどうかにも関わってくる。
物事の見方を変わることで解放されることもあれば、
自分で抱え込んで一生追い続けなければならないこともある。
.
フェリックスという主人公がいながらも、
いつのまにかその対照的な物語が交わりながら展開されていく様子が、チグハグで曖昧だけど面白い。
.
.

このレビューはネタバレを含みます

ジャケとタイトルに惹かれ鑑賞しましたが
ホラーでもなく
子供の邪悪な恐ろしさを描いた感じとはまた少し違って…
多感な思春期の少年が目にする両親の不仲
成長の過程で興味を抱くものや
その事に対し過敏に反応する繊細な心。
蛇口の水を天井に飛ばし
少年、少女が次々と行き交うトイレのシーン
無邪気な子供達の穢れなき美しさに切ない気持ちに、、
私が好きでしたが
好みが色濃く反映される作品のような気がする。
色んな方のレビューをぜひ参考になさってみて下さい。
yuko

yukoの感想・評価

2.4
2017.3.14 青山シアター
マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017
mochikun

mochikunの感想・評価

3.2
面白いか否かで言えば面白かったと思います。ただ、結構シーンの切り方やカットの尺が独特だったので、好みが分かれる作品であることは間違いありません。

あくまで印象なので実際はもっと多かったのかもしれませんが、劇中で交わされる台詞はかなり少なかったです。その中で凄くいい会話のシーンがあったんですけれど、それは主人公とお姉さんのやり取りで、時には全く整合性の取れないデタラメなこともしながら子供は成長していく、みたいなことを
話しているところです。それについて僕は全面的に同意しますし賛成しますし、このシーンだけでも星3つ以上あげていいと思っています。

しかしながら、前述の通り本作はいささか(というかとても)癖のあるタイム感でシーンが切られているので、極端ですが例えばハリウッド映画に比べ、見ている側に意味の汲み取り作業を委ねている比重が重すぎるかもしれません。事実よく分からないところがいくつかありました。そういう一見すると意味をなさいカットの集積の総体が意味を成す場合があるとは思いますが、そのことを加味しても僕にはよく分かりませんでした。
ただし、妙に見入ってしまう画作りをしましたし、何の変哲のないシーンもカメラのズームや左右の移動の効果により緊張感が出ていたので、監督の手腕を見せつけられたように思います。うまい!って感じです。

ミニシアター系(ってもう言わないんですかね)が好きな人には良いんじゃないでしょうか。
TGM

TGMの感想・評価

3.0
ストーリーの軸を作っていくようなセリフがあまりない。
ないが起こっているのかはわかるんだけど、何がしたいのかがいまいち。

結論。
年の離れた兄弟って可愛いんだろうな。
emily

emilyの感想・評価

3.6
10歳のフェリックスは両親の不仲や、浮気、最近街で子供がいなくなったり、兄たちが話すレイプのことなど、気になることがたくさん。特に女の子先生のレベッカに興味があるが、彼女からは冷たい仕打ちを受けている。女の子への興味からひ弱な男の子にイタズラを持ちかけたりする。次第に悪魔が現実味を帯びてきて。。

フェリックスの目線とカメラが交差し、父が女の人と話しているところ、その時の母親の様子をただ見ている。そこから夫婦喧嘩に発達し、内に秘めた悪魔が爆発する。特に問い詰めたりするわけではない。無言の怒りやモヤモヤが、弱いものへ向けられていくのだ。兄とその友人たちの会話もただ見て、聞いている。疑問を持っても意見するわけではない。自分の中で勝手に理解し、物語を高めている。そんな彼が兄たちに唯一聞いたのが「ゲイって何?」だった。フェリックスは悪魔と善の狭間で罪悪感に蝕まれ、妄想にとりつかれる。

両親は不仲のため彼の横には居ない。いつもそこに居るのは兄と姉だ。目線はフェリックスと同じ位置にあり、言葉はなくとも隣にある笑顔と温もりを感じることができるのだ。フェリックスの内にあった悪魔は孤独な渦に飲み込まれて、大きなものへ発展していく。それはいつでも自分の内側から溢れ出た産物であり、それを天使に変えるのは周りで支えてくれる存在や、自分自身の物事の見方による。終盤は大きく育った悪魔がさらに飲み込んでいく結果を生み出す。もうフェリックスの目で追いかけていかない。小さなとこから生まれた悪魔は社会の渦へ成長していくのだ。

その悪魔は誰にでも内側に秘めている。それが表に出るかどうかなのだ。しかし自分の意思と反して置かれる環境がそうさせてしまうこともあるだろう。形にならないうちに、善に変えなくてはいけない。そとに出ないうちに閉じ込めなくてはいけない。子供も大人も横も横を見れば大事な人や物がある。その存在を認め抱きしめることから、心の平穏は見出される。
Ko

Koの感想・評価

5.0
オープニングにやられる。
マジで幼少期のイノセントな恐怖、性的なものへの矛盾した嫌悪とか諸々フラッシュバックした。
子供を偶像化して天使みたいに切り取ることなく、残酷な生き物の肖像を描いた力量が凄い。
ネオンやプールの反射が印象的にエピソードを装飾している
@mubi
諒

諒の感想・評価

2.5
繊細で空想に浸ってしまう少年アレックス。
何という事はない周囲の色々な事が怖くてたまらない。
自分の想像で不安が波のように押し寄せて来ている彼に実際の悪が近づいてくる。
クラスメートにロッカーに閉じ込められ、怪しげな男に車に乗せられ・・・。
アレックスの内なる恐怖は益々膨れ上がるのだった。

何だかよく分からなかったので余計長く感じた。
実際はどうだったのだろう・・・。
モヤッとする作品。
小学生のフェリックス少年にフォーカス合わせた映画。同級生と夫婦ごっこしてベッドインしたからエイズになると勘違いした所がこの映画のミソになってるような。
児童誘拐の様子や手口もしっかり描写できてると思う。
思春期なのか不安症なのかクラスの子や親族の言動が気になりまくってる。それがきちんと映像として表現できてる。
ただしモヤモヤのまま終わってしまう感じがもどかしいよね。ハッピーエンドじゃない映画は見終わったら苦しい。
カツマ

カツマの感想・評価

2.9
myFFFにてオンライン鑑賞。
原題はLes Demons。子供を取り巻く悪魔的な人間を日常的な風景に不気味に溶け込ませた。
何かが起こりそうな予感が続き、徐々に不安を掻き立てられるような物語展開。最後までモヤモヤと濃霧が立ち込める異形な作品。静かな重さが後を引きます。

あなたにおすすめの記事