変な映画だった。
南米からの鉄屑の輸入船から、鉄屑を海上で引き取る人夫を監督する石原裕次郎が、
その船内の末端労働者の反乱を一度は制圧するが、正義感に目覚め、彼らと団結する話。
1957年の作品で…
新藤兼人の監督、いつもは苦手だけどこれはよかった。ザッツ独立プロ、日活で裕次郎だけど歌わせない。歌うのはイスラム圏の船員たちの母国の独立を祝う歌と踊り。出だしの一音からわかる伊福部。ふんわりニュアン…
>>続きを読む多彩な人種が集う船乗りたちの衝突と和解。
なんだか異質感の漂う作品だった。台詞は少な目で陰湿な雰囲気。外国人キャストが多いのも影響してるのだろうか。
この濃い集団に混ざるとあの裕次郎も坊やに見え…
石原裕次郎主演だが、井上梅次「鷲と鷹」と全く異にした海洋アクション映画の佳作ではあるが、脚本監督の新藤兼人はプロレタリア革命に傾倒した作品に転化していて後味が悪い。一隻の外国船に屯する人間には、当時…
>>続きを読む新藤兼人のプロレタリア映画に裕次郎が迷い込んでしまったような違和感。
一つの船にひしめく多国籍の人種、鉄と油に塗れた船舶重機の描写、欲望剥き出しの西村晃や殿山泰司、重厚な伊福部サウンドなど、まるで独…