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タイム・オブ・ザ・ウルフ
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『タイム・オブ・ザ・ウルフ』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.7
 不明瞭なカタストロフィの後、両親と姉弟の4人家族が別荘へと向かう。ただ『ファニー・ゲーム』のように裕福な家族のバカンス滞在ではなく、何やら深刻な事情であると察せられる。彼らは少ない食料や荷物を車に積み、自分の別荘に入るとそこには猟銃を構える男がいた。今作では平和な空間であるはずの部屋に、最初から別の人間が籠城する。猟銃を構えた男はやがて発砲し、父親は無残にも殺される。備蓄のために持ってきた食料や車は全て奪われ、家族3人は露頭に迷う。昼間はただひたすら歩き近所の人に食料を恵んでもらい、夜になると暖を取れる木製の納屋で寝泊まりする。何とか3人で暮らす平和な空間を見つけ安堵する主人公だったがなぜか息子が居なくなり、娘と2人で息子の姿を一晩中探し続ける。そこで娘は焚き火を大きくし過ぎるあまり、木造の小屋を全焼させてしまう。やがて朝になり日は鎮火したものの、平和な空間は跡形もなくなっており、その代わり少年に連れられて息子が戻って来る。少年も連れた4人で線路沿いをただひたすら歩いていく。やがて貨物駅を見つけ、そこで集団疎開する1つの集団を迎え、彼らとの共同生活が始まる。学校の体育館に作られた仮設の避難小屋のような粗末な空間は仕切りも何もない。プライバシーも何もない3人の重苦しい生活が幕を開ける。

 少年は彼らとは別行動で、森の中で野宿生活をする。彼にとってその共同生活は苦痛以外の何ものでもなく、彼らの配給を受けない代わりに何の制限もないひとりぼっちの野宿生活を選択する。やがて貨物駅には続々と人間が集まり、立派なコミュニティとなる。そこでは常にいさかいが絶えず、およそ文明社会に育ったとは思えない人間のエゴが噴出する。人間は極限状態に置かれた状態で罪を見つけた時、必ず最初に移民や自分より下層の人間を疑う。当たり前の倫理は時に当たり前の憎悪を生み、社会のバランスはゆっくりと歪んでいく。後半の父親を殺した加害者家族と被害者家族の再会はそれ以上に容赦ない。加害者家族は当然罪を否定する。非常に生々しい動物としての生存本能を、戦争映画とはまったく別の形で提示して見せたあまりにも美しく残酷なシーンである。だが滅び行く世界と生まれ変わる世界を描いた物語は、少女が自死に至る理由が判然としない。その前にナイフで脅されレイプされる場面があっただけに繋がりは予見出来るが、今ひとつ釈然としない。アンドレイ・タルコフスキーの『アンドレイ・ルブリョフ』のような物語は、暴力を断ち切るための無垢なるものの贖罪で幕を閉じる。
kojikoji

kojikojiの感想・評価

3.7
 ミヒャエル・ハネケ監督作品を観ようと3本レンタルした。今日はその1本目。しかしこの映画を観終わって思った。これは困ったことになったと。次に控えているのがあのカフカの「城」なのだ。この小説はまさに不条理を描いた作品。私にとっては不条理の「本山」みたいなものなのだ。レビュー書けない😅

 この映画はわからないことがわかった。

何があったのか、どこの国の、いつの話か、
全くわからない。説明しないのだから、わかるはずがない。
 元々人間の置かれて状況はそんなに合理的に説明できるようなものではないというのがまさに不条理だ。
 そんな宙ぶらりんな状況に我々は生きているんですよと観客を落とし入れればそれだけである種成功なのだろう。
 
 観客に与えられた条件は、何かが起き、食料、水が不足していること、動物が焼かれていたり、そのあたりの羊と死んでいたりするということは伝染病が蔓延しているのかもしれない、しかしわからないはそれだけではなかった。
 
#1362 2023年 397本目
2003年 フランス🇫🇷/オーストリア🇦🇹/
ドイツ🇩🇪映画
監督:ミヒャエル・ハネケ
製作:ファイト・ハイドゥシュカ
脚本:ミヒャエル・ハネケ

 住んでいた街から別荘へとやって来た一家四人。しかし、そこには見知らぬ男とその家族が居座っており、男は夫・ジョルジュは射殺してしまう。
 何故この男は夫・父を射殺しなければならないのかさっぱりわからない。殺さなくても食料も車も手に入れられそうなのに。
 食料・水と車を奪われた妻・アンヌは、娘・エヴァ、息子・ベンを連れ、残った自転車で逃げ出す。
 途中あることがきっかけで少年と合流し、南にある鉄道の貨物駅を目指す。
 この少年の情報で、そこに来る列車に乗って避難することが出来るというのだ。
 何から逃げるのか、どこに行くのかもわからない、とにかく希望のようにこの列車を目指すのだ。
 貨物駅にたどり着いた一行は、既にそこに着いていた人々と共同生活を送るのだが、不足している水、食糧、物資を巡って争いが絶えない状況だった。

 この後、ここに夫・父を殺した家族がここにやってくる。当然アンヌ達は彼等を責めるが、この家族は身に覚えがないことと全否定をする。

 ここまで来て、この映画はこの家族に仕返しをして終わるのかと思っていたら、これ以上にとんでもない事件が起きてしまう。

 ここまで書いて、結果的にわからないことだらけだたいうことがわかる。
 「人間なんて、所詮、いつこんな状況の陥ってもおかしくないんですよ」と監督は言っているようだ。

タイム・オブ・ザ・ウルフとは
「狼になる時」という意味なのか。
はる

はるの感想・評価

4.2
押し潰されそうなほど過酷な中で生きてゆく人々を描いた作品。
イザベルユペールら4人家族が別荘へとやってくるところから始まります。荷物を運び込もうとすると、見知らぬ男が部屋にいて、銃を構えているんですよ。男の後ろにはその家族らしき女と子供がいて、どうやら留守の間に勝手に忍び込んでいたようです。男は食料などの物資を要求したかと思えば、4人家族のうち父親を殺してしまうんですよ。冒頭からあまりにハードモードな展開でかなり前のめりになりました。残された3人は食料などを奪われた挙句、露頭に迷うことになります。まず3人は警察の元へ向かうのですが、今はそんな場合ではないと何故か門前払い。だんだんと分かってくるのですが、どうやらこの世界では戦争なのか、天災なのか、いずれにせよ大きな何かが起こり文明が崩壊の一途を辿っているようです。3人は流れ流れて数人が生活しているコロニーのような場所にたどり着き見知らぬ人々と集団生活を送ることになります。最初は10人程度だったコロニーも次第に人が増えていき最終的におよそ50人以上?の大所帯となり生活も過酷になっていきます。ここでとにかくツラいのは文化的な生活を送っていたであろう人々が原始的な生活を強いられている点で、おばあさんがなけなしのミルクを飲んでいるシーンには胸が締め付けられるようでした。全くの他人同士が集団生活をしているのですから、いざこざは絶えず起こり、目を伏せたくなるような瞬間も登場し、ほとんど希望など見えない。状況が良くなる予兆をこれっぽちも感じられない生活は大人はもちろん、子供達にとってあまりにも厳し過ぎると思いました。このリアルな物語は安易に自分に置き換えて考えてしまうことが出来るので、とても恐ろしいんですよね。恵まれたこの日本に暮らしてる私たちだっていつこうなるやもしれない。ラストの車窓は希望であることを願いたい。少年にも絶望に飲み込まれるなとハネケ監督の優しさも感じる作品でした。

『タイム・オブ・ザ・ウルフ』に似ている作品

イット・カムズ・アット・ナイト

上映日:

2018年11月23日

製作国:

上映時間:

92分

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配給:

  • ギャガ
3.0

あらすじ

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白いリボン

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2010年12月04日

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144分

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3.6

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監督

脚本

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上映日:

2008年11月22日

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121分

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ハッピーエンド

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2018年03月03日

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107分

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  • KADOKAWA
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ディファイアンス

上映日:

2009年02月14日

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上映時間:

136分

ジャンル:

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  • 東宝東和
3.5

あらすじ

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