ジェンダー・マリアージュ ~全米を揺るがした同性婚裁判~の作品情報・感想・評価

ジェンダー・マリアージュ ~全米を揺るがした同性婚裁判~2013年製作の映画)

The Case Against 8

上映日:2016年01月30日

製作国:

上映時間:112分

4.0

あらすじ

「ジェンダー・マリアージュ ~全米を揺るがした同性婚裁判~」に投稿された感想・評価

horry

horryの感想・評価

4.0
実はあまり期待しないで観たのだけど、ぼろ泣きしてました。
同性婚の権利獲得の裁判を、準備からずっと追ったドキュメンタリーで、華やかさとは無縁。
長い戦いをどんな人たちが、どんな思いで向き合ってきたのかって描写にグッときました。
開始5分で泣いた。素晴らしい作りのドキュメンタリー映画だった。

保守派の弁護士がつくところもドラマがありすぎる。


「本来の自分を知らないよりは、差別を受けている今の状態の方がマシです」とか、レズビアンカップルの言葉も良かった。
りほこ

りほこの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます

"恐ることなかれ。
パクランガでは今朝、雨が降ったんですよ。
そしたら、今まで見たことがないくらい、大きな虹が見えたんです。ゲイ・レインボーが。
これは、しるしに違いありません。あなたがもし信じるならば、間違いなく、しるしです。"

2013年、ニュージーランドのモーリスウィリアムソン議員のスピーチ。YouTubeで5.5万回以上の再生回数があり、今でも多くリツイート・引用リツイートされている。
このスピーチが教えてくれることは、新たな法を作る際大切なことはもちろん"社会・公共"への目線が大事。ただその法を受け入れる国民にとって大切な"個人目線"を見逃してはいないか?
社会は複数の私人が作る、私人の集まりが社会を作る。当たり前のことを忘れてはいけない。決して自分勝手ではなく、社会の一個人として。

この映画は同性愛者当人の権利獲得への戦いのストーリー。同情を買うためより、状況をシェアするためのもの。悲しいことに辛く苦しむ人を、見ないようにする社会がある。そうした人が笑顔でいることを否定する人もいる。
知らないことに気を使うことは出来ない。知らなくて"無い物"としてしまうこともある。出来ることは、まず認知して考える。その後に行動する。
もちろんセンシティブで、個人個人の考え嗜好に偏る問題でもあり一般化できるボーダーラインはない。それでも知ることは大切だなぁと。
好きな人と、当たり前のようにあるべき"選択"が出来る社会を。(現婚姻制度そのままとは言わない。家族の形を変える方向に合わせる、婚姻制度一切を変える等私たちが考えるべき選択もそれに伴う課題もある)

もう少ししっかり書きたいけど、ここだけでは書ききらないので割愛!
TAKAHIRO

TAKAHIROの感想・評価

4.1
同性婚が合法とされていた米カリフォルニア州で、2008年11月、結婚を男女間に限定する州憲法修正案「提案8号」が通過。この提案を人権侵害であるとして州を提訴した二組の同性カップルとそれを支える弁護士たちの5年以上に渡る闘いのドキュメンタリー。
男の人だから好きになった
女の人だから好きになった
ではなく、その人自身を愛してるだけなのに、その相手が同性だというだけで差別を受ける世の中はやっぱりおかしいなと思う


勇気あるこの2組のカップルのおかげで世界が変わり始めているのがわかり、行動することの大切さを学んだと思う
原告である同姓カップルのありのままの自分を貫く信念を感じました。

その人達をサポートする弁護士達には
幸せを追求する人権の「平等」に対する指名を感じました。

印象的だったのは
被告側の1人が
「自分の信念で他人が見えてなかった」
と言ってたこと。
視野が狭く見ようと、知ろうとしてなかったということ。

わからないもの、知らないものには蓋をする。
オープンなイメージのアメリカでも、そんなことは起こる。

自分の解釈では異性間の結婚は聖書に反するって言ってた人もいた。

価値観も捉えも人それぞれ。
だけど、人が幸せになろうとするのを邪魔する権利はないはず。
ましてや、同姓婚で起こりうるデメリットも、「人工が減る」とか、そんなん、同姓婚を認めようが認め枚が一緒。

フィクションでもいい作品になったのだろうけど、ドキュメンタリーなので、リアルを観れた。
人の葛藤をおもしろかったと言ってしまうのはどうかとも思いますが、
編集がフィクションの作品にはないドキュメンタリーとして丁度いいかんじ、でもちゃんと見やすくエンターテイメントにも昇華されていて良かった。

観ていて、裁判所という機関、ポジションから三権分立という言葉を思いだしました。

国民の幸せの為の法律でありますように。
イベントにて、この作品を拝見しました。
ゲストトークで「当事者の気持ちはわからない」という発言が印象に残っています。

確かに当事者でない限り、彼らがどれだけの不利益を被っているのかは正直わからない。

今回題材となった作品は、当事者および弁護士が出ていたので専門的な用語を使ったディスカッション場面も多く、上映後、中々、感想として落とし込むのに時間を要しました。

アメリカにおいては、多くの人が信仰している宗教的な観点から同姓婚の反対をしていたが、結果的に裁判をきっかけに全州で同姓婚は認められている。

一方でバレンタインやハロウィンなど何でも受け入れてきたはずの日本が、未だに制度的に同姓婚を認めているところは少ない。恐らく理由もないけど、反対しているんだろうな...と感じさせられた作品でした。
QUO

QUOの感想・評価

4.1
まだまだ伝播が足りない、これからの世の中はもっと差別がない明るい世界になりますように
2008年にカルフォルニア州だそれまで認められていた同性婚を認めなくする
州憲法改正案を人権侵害だと訴え、
再び同性婚を合法化を目指す
弁護士、カップルたちを追う
ドキュメンタリーです。

これは面白い!と思ったポイントの一つは
弁護士の2人、
テッドとデビッド。
この2人はゴア対ブッシュで
敵同士だった弁護士が
今回は味方になります。
最初はテッドを敵視する人もいました。

そして被告側の主張、
同性婚は周りに悪影響を及ぼすという訴えに関して
悪影響を被った人が見つからなかったという事。
何でも悪影響を心配するところは
恐れの表れですね。
まぁ、日本でも同じなんでしょうけど。

同性婚を否定している宗教だけに
同性婚を反対している人間たちの
“恥を知れ!”
というヤジが痛烈でした。

同性カップルの子供は不幸になる
という訴えも
クリスとサンディのレズビアンカップルの
息子を見れば
間違えだと知るし、
異性カップルの子供はみな幸せとも
限らない。

行き着くところは他人がどう意見しようと
本人たちが幸せであれば良いのでは?

裁判も僅差だったし、
未だに同性婚を認めない州の方が多いので
越えるべきカベはまだまだ高いのが
現状なのかな。
KUBO

KUBOの感想・評価

3.8
これは見てよかった。ドキュメンタリーとしてたいへん優秀な作品だった。(「cinemo by ユナイテッドピープル」にて鑑賞)

同性婚が認められていたカリフォルニア州で、その同性婚を再び違法とする「提案8号」が施行された。一度は認められていた婚姻が無効とされた2組のカップルが「提案8号」を、性的指向を理由にする基本的人権の侵害として裁判を起こす。

「ブッシュVSゴア」の裁判を戦った2大弁護士が手を組むというのはすごいな。

結婚ではないが「パートナー登録(=結婚と同じ権利を持つ)」という制度もあるらしい。

同性婚を、かつて認められていなかった異人種間結婚と重ね合わせて「ラビング訴訟」(「ラビング 愛という名のふたり」)が引き合いに出されるのは映画ファン的にはおもしろい。

かつて被告側の証人で同性婚に反対の立場を取っていたブランケンホーンが、裁判を通して考え方が変わったことを告白する。

「目の前にある信念が邪魔をして、他人のことが見えなくなることがある。主義や信念といったものが壁になるのだ。その壁は他者との関係を遮断し、他者の視点から人生を見られなくする。それが妨げとなる。」

ソルジェニーツィン曰く「善悪の境界線は人と人の間ではなく、人の心の真ん中を通っている」

カリフォルニア州ではこの裁判を通して同性婚は合法となったが、未だ33州では違法のままだそうだ。トランプ政権の元では、これ以上は広がりそうもないかな?

裁判劇としても痛快な、素晴らしいドキュメンタリーだ。