シリーズ物の繰り返しへの当てつけにも取れる、反復と増殖をテーマに据えた怪作である。
どんどん増えていくヘロインや、都合三度ヤクザが来ては何もせずに帰っていくこと。また、いつもの黒沢清の車に次々と荷…
このレビューはネタバレを含みます
シリーズの中でも一番ヘンテコさでいったら一番な気はします。
とにかくずっと増え続けるヘロインとそれを天丼のように狙うヤクザ達や、急に出てくる段ボールなどスラップスティックと不条理なコメディとしては…
「出鼻から死を描く」という掟破りに始まって、末尾では何と彼らが旅に出るという掟破りで締め括られる。突如登場する暴力団やドラッグバイヤー、自主的な段ボールへの身投げ、無際限に増えていくヘロインなどなど…
>>続きを読むのっけから清映画名物(というかその原型のような)ノーガード銃撃戦でボディカウント更新。
ここからのコメディ展開についてはシリーズ中1番ツボった。📦に突っ込む天丼ギャグ、どんどん増える白い粉の袋、文…
シリーズ第5作。まるで自生しているかのようにその辺にある段ボールが良い味を出している。思えば、シリーズ第1作の『強盗計画』でも逃走アクションの動線に段ボールが置かれていたし、第2作の『脱出計画』でも…
>>続きを読む黒沢清の技、ここに極まれりと言うべき縦横無尽なカメラワークと雄次宅での見事な動線管理は素人目にも凄いと分かった。"静"のイメージが強い黒沢映画でここまで"動"を感じるのは珍しい。
映画の内容自体はく…