マルメロの陽光の作品情報・感想・評価

マルメロの陽光1992年製作の映画)

EL SOL DEL MEMBRILLO

製作国:

上映時間:139分

ジャンル:

3.9

あらすじ

「マルメロの陽光」に投稿された感想・評価

sunflower

sunflowerの感想・評価

5.0
唯一無二。
そして、人間賛歌。

そんな言葉がふっと浮かびました。

個人的には「ニーチェの馬」に出会った時くらいの衝撃で、片時も目が離せず、あんなに静かにゆったりと時間が流れていくにもかかわらず、物凄いものに出会えたことを確信してドキドキワクワクしてしまうような、そんな140分間でした。

アントニオ・ロペス・ガルシアを見ていると、自然とある日本人画家が浮かんできました。
彼らに共通するのは、絵だけに限らずあらゆる物や人に対して、常に愚直で真摯な姿、そして生き方。

おそらく本人達は、愚直だとか真摯だとかそんなつもりは毛頭なくて、そうあることが当然過ぎて、その点について省みることすらないのでしょうけども、その姿がその生き様が、とても愛おしくて切なくて、まぶしくて、そして神々しくすらあって。

なんだかよく分からない涙がこぼれていました。


こんな風に生きられたら

こんな風に、生きて行けたなら
aa

aaの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく良かった。スペインの画家アントニオ・ロペス・ガルシアがマルメロの木の絵を描く。季節は秋から冬へと変わっていき、絵は完成しないままマルメロは熟し、腐る。静かで単調だから退屈に感じるかもしれないが、人生を考えさせられる。カンヌで「この小さな庭には世界の全てがある」と絶賛されたらしいがその言葉にすごく納得した。若く綺麗なマルメロは勿論いいが、熟しきって地面に落ち、しわが増え、やがて土に還るマルメロにはいいようのない生命感、強い美しさを感じた。最後の詩のような語りも良かった
この映画のような陽光をたった一度でも捉えることが出来たらきっともうそれだけで奇跡だと思う。
アントニオの視線をそのまま映すことを禁じたカメラが映すのはアントニオの創作過程の一環としてのマルメロの姿であり、自画像を描くかのようなエリセの視線の先にいるアントニオの姿。視線は常に分断されることで、あらゆる眼差しの可能性に照らされた世界の全体を構成していく。
スペイン絵画の巨匠アントニオ・ロペス=ガルシアを追ったドキュメンタリー。
監督は、「ミツバチのささやき」のヴィクトル・エリセ。
まるで彼の行動を予見したように、先回りした完璧なカメラ構図から想像するに、もしかするとモキュメンタリーに近いのかもしれない。
現在のデジタル感覚からすると、複数台のカメラによる定点撮影なら可能と思われるかもしれないが、当時はフィルム。
リール1本長くても20分くらいが限界。
永遠に回すことはできないので、的確にとらえた映像を撮るなら、なおさら演出は必要であったであろう。


例えば、地下室の扉を閉めて真っ暗になるシーン。
画家でもどんな人でも、通常ならカメラマンが出るまで扉を閉めるのは待つから、あそこは、監督の演出ということは察する。
それを画家にさせる。まして相手は巨匠。
監督と画家の信頼関係がなければ、ああいうシーンは作り出せない。
まさに監督のセンスが光る最たるところ。
もちろん、どこまでの演出はドキュメンタリーで、どこからはモキュメンタリーだという線引きは明確にはない。
とは言え、とても芸術性が高い作品であることは間違いない。
特に面白いのは、友人で同じ画家のエンリケ・グランとのやり取りだった。
cov

covの感想・評価

4.0
マルメロの木を描く画家。マルメロの葉や実に白い線を記す。探求のまなざし。静謐な時間。
画家の日常 アトリエの風景
時おり流れるラジオからの社会情勢
果実の実りから熟成
朽ちていく姿に季節の移ろいや
時の流れが表れています

画家と監督共に職人気質で
被写体に対してのこだわりを感じました
ラストの表現を見て
ゲリンさんがエリセ監督の後継者と
言われる所以がわかる気がしました♪
Mae

Maeの感想・評価

3.7
時間って、とらえられないもの
S

Sの感想・評価

5.0
アントニオ・ロペスはマルメロの木が描きたい。
朝の太陽が照らすその光が描きたいのに、なかなか描けないなあっていうはなし。
少しずつふくらみ重みで下がっていく果実、茂っていく葉、毎日少しずつゆっくりゆっくり進んでいく。

別段面白い話が展開するわけではないけど、そこが良いそれで良い
個人的に好きな映画のひとつ
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