リトル・ボーイ 小さなボクと戦争の作品情報・感想・評価

『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』に投稿された感想・評価

おとは

おとはの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

※ネタバレ注意※

高校の英語の授業で見ました。
主人公の男の子が「父親のために」大嫌いな敵国である日本から来た男性と関わっていく中で、少しずつ成長していくお話です。いいお話ではありますし、他国の方の視点ではハッピーエンドかもしれませんが、他の方もおっしゃる通り日本人としては複雑というか、ショックを受ける内容が含まれています。

原子爆弾が街ひとつを破壊する様子を見て人々が大喜びする様子や原子爆弾と同じ愛称をもつ主人公がもてはやされる様子は見ていて辛いものがあります。日本が悪なら、日本人も全員極悪非道であるかのような反応。日本が戦争中、いかにひどい認識を持たれていたかがよくわかります。日本人の男性と仲良くなり、全ての日本人が悪い訳では無いことを知っている主人公は複雑そうです。彼が素直に喜ばないでいてくれたことが個人的には救いでした。

しかし、このことは原子爆弾に限ったことではないなとも思います。数年前、イスラム国の活動が活発だった時に多くの人がイスラム教徒=悪と捉えたこともその一例です。思い込みほど怖いものはありません…。

見ていて辛くはなりましたが、原子爆弾の怖さを刷り込まれている日本人だからこその捉え方ができ、とても考えさせられる作品でした。
第二次世界大戦中のアメリカの西海岸に、8歳になってもずっと身長が伸びず、いじめっ子たちから“リトルボーイ”とあだ名を付けられているペッパーという少年がいた。

孤独なペッパーと一緒に妄想の世界を楽しんでくれた最愛の父が、兄の代わりに徴兵されることになる。
地元には橋本という日系人が住んでいて、ペッパーも日本と戦っている父の為に、最初は橋本に敵意を抱いていたのだが、司教の差し金で橋本と付き合う内に、彼の優しい人柄が分かってくる。

小さな田舎町で、子供内のいじめだけではなく、善良で何もしていない橋本も、町の大人達から疎外されている。
司教はペッパーに「君の祈りの力で色々なものを動かし、希望が叶うんだよ」と励まし、それを心配した橋本は安易な希望は持たない方がよいと諫めたのだが、純真なペッパーは祈る事を止めない。
そしてある事件で自信を持ったペッパーは、町の広場がある太平洋の崖から、毎日日本に念を送るようになるのだが、そこに“リトルボーイ”が絡んできて…。

ペッパーが望んでいたのは、一つの街を破壊する事ではなかった。
ただ、父に帰ってきてほしかっただけなのに…。
街中の大人達の喧騒を他所に、小さな少年の希望がやがて絶望に変わる。
こうやって少年はだんだん世知辛い大人になっていくのか、と思っていたら…。

小規模な作品なんだけど、少年を中心に、小さな街にも起こる差別や憎しみや希望を重くならない様に見せていて、見やすい作品でした。
matsu

matsuの感想・評価

3.9
戦争、親子や家族の絆、第二次世界大戦中のアメリカと日本人の関係(アメリカ視点)などを描いた良作映画

細部に難ありだが全体的には結構面白かった


カリフォルニアの小さな町に住むペッパーは同年代の少年たちよりも体が小さく皆に「リトルボーイ」と呼ばれていた…

太平洋戦争に自分の遊び相手でもある父親の出征が決まり、ペッパーは落ち込む


※ネタバレ含みます

しばらくして父親がフィリピンで日本軍の捕虜になったと知らされる

司祭から「愛の教えのリスト」なる人助けリストを受け取る
(例 貧しい人には食べ物を
 家のない人には屋根を など)

「そのリストを全て実践すれば父親は帰ってくる、強く念じれば必ず願いは叶う」と告げられペッパーは実践していく

リストに「ハシモトに親切にする」が追加された

ハシモトとはアメリカの強制収容所から(アメリカに忠誠を誓った事により)解放された日本人

ペッパーは兄と共に数日前、ジャップであるハシモトの家に石を投げていた
(日本人は戦争の相手なので「ジャップ」と呼ばれ差別・敵対視されていた)

ペッパーは窓を壊したお詫びも含めてハシモトに親切にする

ペッパーはハシモトからいじめっ子に仕返しするための手助けを受ける

ペッパーは勇気を出してケンカし、いじめっ子をボコボコにする

ハシモトとペッパーの間に、徐々に強い絆が生まれていく

テレビに、広島に原子爆弾が投下された様子が流れる(この原子爆弾の名前が「リトルボーイ」だった)

戦争が終結する(アメリカが日本に勝つ)と知り、アメリカ人は大喜びする


ペッパーはリスト内容を全て実践し、父親の帰還を強く願ったが思いは叶わなかった

父親が戦死したと聞きペッパーは泣き崩れる
(遺体はないが葬式が行われ墓も作る)

葬式の数日後、戦死の情報は間違いであり父親が生きていると連絡が入る、ペッパーら家族は喜ぶ

ペッパーが強く願った事により奇跡が起きたのだ


精神面で病んでいたが父親が戻ってきて家族と抱き合う

いろいろ良い話であり基本的にはとても面白かったのだが…

(テレビ画面)原子爆弾が投下された場面で大喜びしているアメリカ人を見て少し興ざめしてしまいました
mii

miiの感想・評価

3.9
8歳のペッパーとあったかい父親との思い出が描かれており
「やれると思うか?」が 父親の口癖であった。

時は第二次世界大戦中
兄のロンドンの変わりに 父親が戦地に赴く事になる。
「ジャップ」と呼ばれている日本人ハシモトが町に住んでおり
彼は敵国の者とされ 孤立している。

父の帰還を事を願うペッパーは
神父からリストが渡され
「そのすべての項目の善行をやり遂げると 願いは叶うかもしれない」と
神父からリストを渡される。
1番目の項目は「ハシモトと仲良くする事」だった。

ジャイアン的存在の悪ガキも登場して
身体が小さいという事で「リトルボーイ」とあだ名をつけられ
「ジャップ」も同様に 偏見からくるあからさまな差別。
ハシモトと接して 偏見に負けない勇気を学びます。

山をも動かす奇跡を信じて
ハンドパワー!と戦争終結の念力をかける姿が微笑ましくてw

その結果が広島の原爆で終戦となったのは
日本人としては心が痛かった。
喜ぶ人もいる裏側には悲しむ人がいて
戦争は犠牲を伴うもの。

この作品は 少年の世界も戦争も 同じである事が分かります。
8歳のペッパーの姿に 学ぶ事は多くあり
戦争や諍いを仕掛けるのではなくて
1歩 相手に歩み寄り踏み込んでみる事。

父親の帰還をただひたすら願い
あのリストの項目を全部やり遂げた事。
父のために 遠くから今自分がやれる最大限の事が
「信じる」という事。
彼のひたむきな行為が胸を打ちます。
「人間力」について問いかける作品でありました。
ふじこ

ふじこの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

oh...日本人としてはなんとも複雑なきもち…ってなる映画。

小さな港町に住む、小さな少年ペッパー。成長に問題があるのか同年代の子供達よりも小柄で、いじめられっ子。
でも父親のジェームスはペッパーを”相棒”と呼んで楽しませてくれる。

そんな折、ペッパーの兄が扁平足を理由に志願検査を落とされてしまい、代わりに父が戦地へ赴く事に。悲しむペッパー。
村の外れに住むハシモトと言う日本人に怒りをぶつけ、兄は逮捕されてしまう。ペッパーはまだ幼い為、町の神父さんに叱られるも彼の望みがただ父が戻る事だと知ると一つのリストをくれる。
そこに書かれている事を実践すれば神へ願いが届くかも、と。

そこには”ハシモトと仲良くなること”もペッパーの為に付け加えられ、嫌々ながらハシモトと仲良くなろうとするものの…ってお話。


幼く、みそっかす扱いのペッパーを本当に大切にしてくれる父を思う気持ちは可愛らしい。
ただまさに敵国の人間であるハシモトは町中から白い目で見られ、神父さんくらいしか庇われる事もない。最初はペッパーも兄と一緒になって火炎瓶を投げたりしていたのだけれど、不器用で感情が表に出辛いハシモトと徐々に徐々に仲良くなっていく所は微笑ましかった。

ただもう、アメリカで暮らした時間の方がずっと長いのに、悪い事もせずに生きているのに、ハシモトはボコボコにされるし、小さなペッパーは”リトル・ボーイ”と呼ばれているのだけれど、終戦の決め手となった原爆と同じ呼び名であった事で”奇跡だ!ワーー!”みたいになるのがどうにも観ていて複雑だったなぁ…。
戦争が終わるのは良い事だけど、その一発で同じように父を待ったであろう家族が何万人も亡くなっている訳で…。
でも幼いペッパーにも、アメリカの小さな港町で暮らす人達にもそんな事知った事じゃなくて…この辺りは観ていて(お、おう…)となってしまった。

ペッパー役の子は可愛かったなあ、何というか、それだけ憶えていれば良いかな…。

あ、あとペッパーをいじめていた太った子は”ファットマン”(長崎)の暗喩だったのかしら…。
第2次世界大戦中のカリフォルニアの小さな町を舞台に描いた作品。ほぼ演技未経験というジェイコブ・サルヴァーティくんが演じる主人公がなんとも幼気。父と息子の絆や少年の眼を通して映し出される戦争、そして平和への願いが込められた作品。

描かれ方に複雑な思いはしたけども、戦争中の当時、日本や日本人が敵国からどう捉えられていたのかを知るのは大切なことかな。
メキシコの新鋭アレハンドロ・モンテベルデが監督を務め、第2次世界大戦中のアメリカを舞台に描く感動作。父親の戦地からの帰還を信じ、司祭に渡されたリストに書かれていることを全部実践しようとする少年の姿を描写する。ジェイコブ・サルヴァッティが小さな主人公に抜てきされ、母親を『奇跡の海』などのエミリー・ワトソンが熱演。父と息子の絆や、少年と日系人の交流を通して描かれる平和へのメッセージが胸を打つ。
あらすじ
第2次世界大戦の最中、カリフォルニア州の漁村で暮らす8歳の少年ペッパー(ジェイコブ・サルヴァッティ)は、村で一番背が低いことから周囲に“リトル・ボーイ”と言われていた。そんなペッパーは、父親ジェイムズ(マイケル・ラパポート)のようになりたいと思っていた。ある日、扁平足で入隊できない兄(デヴィッド・ヘンリー)に代わり父が徴兵されてしまい……。
2022.09.01
momoko

momokoの感想・評価

-
在日系の差別がテーマの映画をそこまで見てこなかったことに気づいた、すごく複雑な思い。
個人ではなく人種で見られて、何を言おうが何も信じてもらえない、これほど辛いことはないんじゃなかろうか
ハシモトとペッパーのくじけないところがとても素敵で終始勇気が貰えた、
心優しいポーカーフェイスおじさんがとても好きです
中年と子供でも本当の友達になれる、人間って面白い、
父と息子が相棒とお互い呼び合ってるのもめちゃめちゃ素敵なのだが!
ぽぽろ

ぽぽろの感想・評価

3.7
日本人の捕虜である父親と、日本人と友達になった息子との対比が良い
日本人として複雑になる場面も確かにあってそこはなんとも言い難い
それでも父親のために奮闘するペッパーが本当に健気で可愛いから見て損は無い
jun

junの感想・評価

3.8
記録

日本人として素直に受け止められるだろうかって所もあるけど。

ペッパーの純粋さ、素直さ。
ハシモトの腐ってない所。
信じる事の強さ。

まぁ司祭はダメじゃないか?
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