マッスルモンクのネタバレレビュー・内容・結末

「マッスルモンク」に投稿されたネタバレ・内容・結末

 前世の行いで現世の死が見えてしまう僧侶がヒロインの死を何とか救おうとする話。

 いきなりマッチョなアンディ・ラウがストリップをしているというツカミで始まり、同時進行で刑事たちがインド系の容疑者を追いかけていてその容疑者がめちゃ怪力で脚力も凄くて地面を飛ぶように走って逃げる姿が凄いです。そして主人公はヒロインの女刑事の前世が中国人を虐殺した日本兵で因果応報で殺される運命にあると知って何とか彼女を救おうとして彼女のピンチになると現れるので、ヒロインは自分のことを救ってくれる王子様と思って好きになって行く。

 展開が高速でしかも仏教色が強くて序盤は単純にいろんな悪人を逮捕していくヒーローものかなと思っていたら、何をやっても日本兵の前世は消えなくて彼女を救えないことがわかって。ヒロインはかくなるうえはと主人公が過去に大事な人を殺人鬼に殺されていて逃走中なので、その犯人を捕まえるために自ら犠牲になって手がかりをつかめたらと動き始めて…。

 ここでの後半の展開がなかなかショッキングでラブストーリーとしては悲劇だと思いますが、そこから主人公が次のさらなるステージへと昇華するきっかけとなるヒロインの結果で主人公がレベルアップするならそれはそれで幸せなのだろうかと考えてしまって、一見おバカ映画だけど仏教映画としてぐるぐると主人公たちの行動を映画を見終わっても考えてしまう映画でした。
大都会のど真ん中で肉ジュバンを着込み、棍棒を構える坊主頭のアンディ・ラウ…
DVDのパッケージを手にした私は劇中のアンディ・ラウと同じようにその場に座し、7日間パッケージを見続けて悟りを開いたのだった…

前世の業(カルマ)が見えるストリッパーで元武僧(モンク)のビッグガイ(アンディ・ラウ)が、虐殺の限りを尽くした日本兵の業を背負った女刑事のリー・フンイー(セシリア・チャン)を死の運命から救おうとフルチンで奮闘するお話!
なになに、あらすじを聞いても訳がわからない?
大丈夫だ、問題ない!ジョニー・トーとワイ・カーファイの共同監督作品はそういうものだから!

前半は、女刑事のリー・フンイーが一斗缶から飛び出す謎のカンフー・インド人やビルをよじ登るヌルヌルのヤモリ男をビッグガイの力を借りて逮捕するラブコメ風味のバディムービー!
後半は、ビッグガイが因果応報に取り憑かれたもうひとりの自分と対面し、更なる悟りを開き、前世の業が来世を決めてしまう運命に立ち向かう哲学的作品という二部構成になっております!

とにかく、犯人の気持ちになって犯行を再現するシーンや暴走バイクでの追跡シーンなど、みどころ盛り沢山!
特に、死の運命を背負った女刑事リー・フンイーを演じたセシリア・チャンが見せる超ピュアなオトメ描写が素晴らしい!
来るか来ないかわからないビッグガイをほぼ丸一日待ち、やっと現れた彼を怒りもせずに「まだ5分ある、歩こう」と、嬉しそうに手を握るシーンやなかなかサヨナラが言えずに「私に1分くれる?」と、無言で手を繋ぎ歩くシーンはたまりません!

そして、クライマックスの愛する女性を二人も殺した相手を強く抱きしめるビッグガイ!
赦しによって業を断ち切った彼が肉じゅばんを脱ぎ捨て、綿毛の舞い散る道を咥えタバコで去ってゆく幻想的なシーンは号泣必至です!

ありったけのテンションでバカ映画を見せておいて、鑑賞後には一陣の風が吹き抜けたような清涼感を味あわせる本作!
全シーン演出も演技も過剰で、ツッコミどころ満載ですが、鑑賞を重ねるほどに味わいが増す傑作です!
最低2回は鑑賞しましょう!きっとあなたの中の何かが変わるはずです!
セシリアチャン演じる女刑事が明るくて純粋で、だからこそ酷い目にあうのが許せなかったんですけどね。でも前世でひどい事したから今世はひどい目にあうって...カルマってそういうことじゃないですよね。後はあの筋肉着ぐるみにOKが出せるジョニートーは凄いよ。ジョニートー作品の中でも「MAD探偵」と並んでぶっ飛んだ作品。