マッスルモンクの作品情報・感想・評価

「マッスルモンク」に投稿された感想・評価

カルマ?だったかな。
回避する為に奮闘するような記憶だけど表紙からしてコメディ風に見えるけど意外と切ない。
ネムル

ネムルの感想・評価

4.2
マッスル✖ラブコメ✖江戸川乱歩だったのが、何故かマッスル✖チベット✖ボルヘスになる摩訶不思議。
珍作、だがこれはこれで良い。
ストーリーの終盤にタイトルやジャケから予想できない深い着地点をみせる傑作
やはりジョニートーはただ者ではない
アジアの至宝アンディ・ラウが筋肉モリモリマッチョマンの変態を演じる映画。ハリウッドの超一流特殊メイク職人を呼び寄せるなどして、マッチョボディスーツ製作に巨額を費やし誕生したバカ映画だ。
製作陣が一発キメながら作ったとしか思えない気の狂った演出の数々が全編に渡って冴え渡っており、私も色々な映画をみてきたつもりだったが、苛立ちをつのらせた主人公がロッカーをワンパンで破壊し粉々にするというのはさすがにはじめてみた。
物語上、主人公がマッチョでなければならない理由は見出せなかったし、アジア人でああいう筋肉の付き方をする骨格の人は少ないので、実際かなりの異物感がある。彼が歩いているだけでもう可笑しい。
画面はバカなのに不穏な空気を孕みながら進行し、アクションにコメディにラブロマンスにとが共存しながらも、最後まで作品のトーンを定めずにスチャラカな迷走を続ける怪作なのだが、これまでの変さをすべて打ち流す観念的なラストと、主題歌の沁々としたバラードが感動的なため、変な涙が頬をつたって流れ出してしまう。
自身の業を受け入れ、背負い、向き合い、赦すことで、彼は悟りに似た境地に到達するのだが、導きだしたその真理は彼に筋肉との決別を迫る!筋肉か!愛か!本作は、円環する輪廻の理の中から、大は小を兼ねるという諺に一石を投じている!
ヤスエ

ヤスエの感想・評価

3.5
ジョニートーと、まさかの着ぐるみアンディラウ。これは奇跡でした。

このレビューはネタバレを含みます

 前世の行いで現世の死が見えてしまう僧侶がヒロインの死を何とか救おうとする話。

 いきなりマッチョなアンディ・ラウがストリップをしているというツカミで始まり、同時進行で刑事たちがインド系の容疑者を追いかけていてその容疑者がめちゃ怪力で脚力も凄くて地面を飛ぶように走って逃げる姿が凄いです。そして主人公はヒロインの女刑事の前世が中国人を虐殺した日本兵で因果応報で殺される運命にあると知って何とか彼女を救おうとして彼女のピンチになると現れるので、ヒロインは自分のことを救ってくれる王子様と思って好きになって行く。

 展開が高速でしかも仏教色が強くて序盤は単純にいろんな悪人を逮捕していくヒーローものかなと思っていたら、何をやっても日本兵の前世は消えなくて彼女を救えないことがわかって。ヒロインはかくなるうえはと主人公が過去に大事な人を殺人鬼に殺されていて逃走中なので、その犯人を捕まえるために自ら犠牲になって手がかりをつかめたらと動き始めて…。

 ここでの後半の展開がなかなかショッキングでラブストーリーとしては悲劇だと思いますが、そこから主人公が次のさらなるステージへと昇華するきっかけとなるヒロインの結果で主人公がレベルアップするならそれはそれで幸せなのだろうかと考えてしまって、一見おバカ映画だけど仏教映画としてぐるぐると主人公たちの行動を映画を見終わっても考えてしまう映画でした。
原題:大隻佬
英題:Running on Karma

前知識無しに初見で観た時は、完全にコメディかと思った程のジャケットとタイトル(これ褒め言葉ね)。
その期待通りの前半の比較的軽めな展開から急転直下な後半のクソ重い衝撃展開。
前世の業により、何度助けても死からは逃れられない。まるでファイナルデスティネーションのよう。
輪廻転生思想はアジアに根付いたものではあるものの、前世の業を払拭し、来世のために現世で犠牲になっても構わないという美徳はどうにも理解しがたい。
人の業が見える筋肉僧は、凄腕軟体キラーインド人やヌメリ男と対決しつつ、前世が残虐日本兵の女刑事を業による死から救おうとするが……。前前前世は筋筋筋肉で絶て!一筋縄ではいかないが、意外にも思わずグッとくる良い話で、ただ変なだけではない不思議な魅力のある作品だった。
スキンヘッドに肉襦袢で完全武装したアンディ・ラウのストリップシーンから驚愕のラストにいたるまで、これほどあたまがおかしくて、先の読めない映画は滅多にない。

公然猥褻罪で検挙されたアンディ・ラウとセシリア・チャン演じる女性刑事のゆるふわな恋愛模様を絡めつつ、インド版エスパー伊藤、ウナギのようなぬるぬるボデーを持つ怪盗といった怪人たちを、アンディ・ラウが持ち前の筋肉パワーで調伏していく、それだけでも楽しすぎる勧善懲悪物とおもいきや、後半からとんでもない方向に物語が進む。

ネタバレになるので詳細は控えるが、後半の展開はチベットのボルヘスに近いものを感じた。
すずき

すずきの感想・評価

3.8
元僧侶の、筋肉ストリッパー・ビッグガイは、死んだ者、死にゆく運命を持つ者の前世の業(カルマ)を見る事の出来る能力を持つ。
知り合った女刑事・リーと共に、異常な殺人事件をその能力と筋肉を駆使して捜査する。
だが、前世の業の姿はリーにも現れていた…

アンディ・ラウが坊主で肉襦袢というインパクトあるジャケ画から、笑えるバカアクション映画かと思ったら、とても深い内容だった。
前半こそ、異常な身体能力を持つ犯人とのワイヤー感凄いアクションはあるけれど、後半からは雰囲気が一変。

前世の業により、現世の自分が苦しむ、というのが仏教の因果応報・輪廻転生の思想だが、この映画では、なんの身に覚えのない、言わば他人である前世の罪の精算を、どうして現世の自分がしなければならないのか?という仏教の根底を揺るがす疑問を叩きつける。
そもそも宗教とは、何故人生は不条理な苦しみに満ちているのか?の答えを求める物であり、理不尽に罰を受けるのが人生なのである。それは仏教に限らず、旧約聖書の原罪でも説明されている。
ではその理不尽な死を受け入れるしかないのか?というと、答えはそうするより他ない。だが、死に行くまでの刹那な楽しみに生きるだけでなく、善行を積むべきだ、というのも同時に宗教は教えている。
何をしても運命の結果からは逃れられない「運命の奴隷」であっても、そこに至るまでの「過程」が大事なのだ、とはジョジョ5部のテーマだが、この映画のリー刑事の見せた覚悟はまさにそれだ。

と熱く語ってしまったが、これは私個人の宗教観での解釈です。
仏教世界観に興味ないと面白くないかも。

犯人が前世で救った腕のもげたカブトムシを見て、「鍵となる人物は左腕の無い女性だ」と推理するシーン、カブトムシはどーみてもオスなんですが…
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