ドキュメント黒澤明 A・Kの作品情報・感想・評価

ドキュメント黒澤明 A・K1985年製作の映画)

AK

製作国:

上映時間:75分

3.5

「ドキュメント黒澤明 A・K」に投稿された感想・評価

真剣な撮影現場の風景
1985年12月3日、鑑賞。

映画『乱』の撮影風景をとらえたドキュメンタリー。

ピリピリした現場風景が見られるが、「黒澤明監督から叱られていた役者は凹んだだろうな~」と思う場面あり。
監督も大変だろうが、役者も大変である。
蓮實重彥ナレーション版。
これはコメディでしょ。
例えばある夜のシーンで、草花に金箔を塗り照明を当てることで蒔絵のように表現しようとする一幕があるのだが、ススキを刈り集めるスタッフの映像に「かくしてスタッフ全員が陽気な草刈りに変貌する。まるで50代ソ連映画を見ているようだった。」という淡々としたハスミンボイスのナレーションが被さるだけで爆笑してしまう。さらに、スタッフ総動員で12時間以上のもの時間をかけたこのシーンは最終的に編集の段階でカットされてしまったというオチもついていて最高。
クリス・マルケルから見た黒澤明。


世界の黒澤のドキュメンタリーな訳ですから…日本人や崇拝するスピルバーグやルーカスが撮ったら「黒澤はこんなに偉大!」的な構成になっていただろう。。

クリス・マルケルは全く違う。

『乱』の撮影風景を覗き見る。黒澤明がいかに偉大さを追うドキュメンタリーというより淡々と現場の雰囲気を伝える観察映画。
作りは『サン・ソレイユ』に近い。

動いてる黒澤明をちゃんと見たのは実は初めてかもしれないです。
想像では怒鳴り散らしてるようなイメージでしたが、もう高齢のせいもあるけど、意外と物腰が柔らかく 口調も丁寧で驚いた。

リハーサルではあるが仲代達矢が何度もNG出してるのもビビった。。

黒澤明のドキュメンタリーとしては絶対物足りないであろう…クリス・マルケル節が強く出てる作品。