耽美的な映像の連続をゴダールの自撮りでブチ壊す章。 4章／全8章しか見てないけどもっともデカダンな章なのでは？って予感。ゴダール、青いサンバイザーが似合わなすぎて凝視。悪戯な子！


＂美とは戯れそのもの
自分と自分の象徴を演ずる戯れ
なぜならそれだけが孤独の不安を逃れる
ただ一つの機会だから
いつも一から繰り返される美しい自己暗示
美への逃走
逃走の戯れ＂

＂すべては眠りの形でしかない＂

分かる

• #ooospem'2020

「クローズアップは硬貨の肖像から発明された」

『捜索者』でジョン・ウェインに高々と抱っこされるナタリー・ウッドのショットがコマ送りされ、マディソンダンスの音楽と重なる一瞬。

「喪の色である黒と白から写真は存在を始めた」
「喪を隠すためすぐにテクニカラーが棺の花輪よろしく幅をきかせた」

単純にかっこいい。

ポルノ映画とチャップリンを重ねる意地の悪さ。

ジャンヌ・ダルク、シモーヌ・ヴェイユ、ジーン・セバーグ
ゴダールは薬による安楽死ではなく、思い描いていた殉教、自爆テロによる死（あるいは夭折できなかった）が、やはり叶わなかったために、単に今、軽いノリで絶望し天国へ参った。アホらしい。最後までフィクションを完遂はしているが、ボケの醜態をさらしたまま晩年様式をこそ完成させるべきだった。なんならミエヴィルとふたりで。黒沢がドレミファ２をもはや馬鹿で撮れなかったように、ゴダールも勝手にしやがれ４は撮れなかった。そのことは考えるに値するが、それにしてもコントじみている。オリヴェイラすら遺作は短篇というのが相場は決まっていたが。早すぎる遅すぎることに失敗するのがゴダールなのだから、テロに成功してしまったり、今世紀は訳がわからない。
あんたの弟子、フィリップ・ガレルはまだ生きているぞ。
恋人たちの失われた革命 Les Amants Réguliers （2005年）、愛の残像 La frontière de l'aube （2008年）、灼熱の肌 Un été brûlant （2011年）と来て、ことごとく自殺に成功していたルイ・ガレルは、次期傑作天使映画 ジェラシー La Jalousie （2013年）においてついに自殺することに失敗する、よりによって拳銃において失敗するのだ。ゴダールはこの７７分のジェラシー La Jalousie （2013年）を見習うべきだった。