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シリアからの叫び/シリアの悲痛な叫び

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シリアからの叫び/シリアの悲痛な叫びの作品紹介

シリアからの叫び/シリアの悲痛な叫びのあらすじ

混迷の極みを増し、解決への糸口が全くつかめないシリア危機。本作は現地の活動家や市民ジャーナリストたちから寄せられた約100時間にもおよぶ映像素材や、政府軍から離脱した将校などから新たに集められた証言等から構成されたシリア危機の全貌を検証するドキュメンタリーである。アラブの春から約5年間の紛争を包括的に捉え、その救いのない身を焦がされるような現状への理解と助けを世界へ訴える衝撃作。叫び声を上げるシリアに対し、私たちには何ができるのか―。

シリアからの叫び/シリアの悲痛な叫びの監督

エフゲニー・アフィネフスキー

『シリアからの叫び/シリアの悲痛な叫び』に投稿された感想・評価

kyoko
-
己が統べる国の民に向かって、躊躇なく爆弾を落とすことができる人間がいる。テロリストと称された人々はただ自由を求めただけなのに。爆弾が投下された先には多くの子どもたちがいるのに。

今までシリアに関するドキュメンタリーは数多く観てきたけれど、その時知り得た情報は切り取られた一部にすぎない。
40年以上にも渡るシリアの独裁政治と内戦の歴史を改めて時系列で見ると、自分が生きてきた年月がそのまま人々が耐えてきた年月になるのだなと今さらながらに思う。

子どもが流す血と涙を観るのは本当に辛い。それでも耳かっぽじって彼らの叫びを聞き、命がけで発信した映像を目ん玉ひん剥いて観ないとダメだ。
「オールド・オーク」(2023)を観るにあたり同作の要であるシリア内戦を詳しく知るために鑑賞。

戦後に発生した紛争の中で最も凄惨を究め最も多くの避難民を生み出した“シリア内戦”。2011年「アラブの春」を契機に起った内戦の実情をシリア市民たちが現場で撮影した映像と証言によって包括的に伝える衝撃的ドキュメンタリー。独裁者アサド政権による民衆の虐殺、化学兵器サリンによって虐殺される子供たちの姿、政府に加担したロシア軍によるクラスター空爆、そこに横から侵入し漁夫の利を得ようとする過激派『イスラム国』の恐怖支配。ゴムボートで脱出を試みる人々は次々と海の藻屑と化す。民衆を襲った選択肢なき人道的地獄の記録。。。

シリア内戦が起こった2011年は個人的に東日本大震災の渦中にあり、数年間は海外情勢に目を向ける余裕がなかった。ニュースで知っていたのはジャーナリスト山本美香さんの銃撃死(2012)、過激派『ISILイスラム国』による湯川さん後藤さん拘束殺害(2015)のみで、シリアの内情=アサド政権の自国民に対するサリン虐殺、ロシア軍のクラスター爆撃による無差別殺戮は認知しておらず“遠い世界の出来事”と詳しく知る事を放棄していた。

今更ながらだがシリア内戦の実情を知ることで、現在の世界に横たわる諸問題の解像度を高めることが出来た。

① 日本に避難してきたクルド人の背景
② ロシア・プーチン大統領の非人道性の再認識
③ イラクで香田さんを殺害(2004)した「タウヒード・ワ・ジハード(イラクの聖戦アルカイダ組織)」の残党が『ISILイスラム国』。

本作では次々に遺体が映し出され一度だけ目をつぶった。「戦後史上最悪の人道危機」と定義される理由が身に沁みて解った。シリアの人々が命がけで記録し伝えようとした、観ておくべき映像だった。
4.5
先日観た「アイ・ワズ・ア・ストレンジャー」の背景がすごく良くわかるドキュメンタリー。
実際の非道なところも写しだされていて、アサドとかプーチンとかISISとかホントクソだし、そして常に犠牲になるのは一般市民、中でも子どもたちだということ。
そしてシリアから逃れて生きるために難民となっても、その先に待つのは貧困であったり差別だったりする。

翻って我が国を見るとイスラムフォビアが蔓延し利己的で狭量な空気に満ちている。
そしてそんな狭量さは、アサドやプーチンなどの独裁者や彼らの支持者が批判者を許さない排除の原理と同じ地平にあるように思えてならない。
このドキュメンタリーの中でアサドが政府に対抗する人たちを「細菌」と呼び「国の健康」を取り戻すためには排除しなければならないと言っていたことが、日本の排外的なネトウヨの論理と相似だと言うこと。
そしてそのアサドはその「細菌」を除去するためにサリンのミサイルを使用した。

決して遠い国のことではない。

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