マシュー・ボーン IN CINEMA/ロミオとジュリエットのネタバレレビュー・内容・結末

マシュー・ボーン IN CINEMA/ロミオとジュリエット2019年製作の映画)

Matthew Bourne's Romeo and Juliet Cinema

上映日:2020年06月05日

製作国:

上映時間:91分

4.0

あらすじ

「マシュー・ボーン IN CINEMA/ロミオとジュリエット」に投稿されたネタバレ・内容・結末

あらすじを読まずに
鑑賞したので
ズレているところもある
とは思いますが、、

感想文なので、、
全体の感想として
1番人間としてお近づきになりたくないのは
ジュリエット

巻き込まれてしまった被害者が
ロミオ

実は、この施設の犠牲者なのではと思う
ティボルト

この矯正施設は
未来ということだったので
人工的に遺伝子操作をして
子供をオーダーする時代になり、

親達(発注者)から不良品と
認識された子供たち(商品)の
欠陥(性格)を取り除く
メンテナンス工場のような矯正施設

個人の性格や個性が必要とされない子供たち
最初の方では、長袖、長ズボンのスタイルなので
小さな子供の時から矯正施設に

入所していることを表しているのかな
と感じました。

ジュリエットが白のワンピース姿になった場面から
10代後半の大人になったということなのかな。。
なんだか、このジュリエット貫禄がある、、
後半になって、
彼女だけは何度も問題を起こしている
常習犯で
本物の矯正施設に入るべき人間
なのでは
1番ヤバいやつなのでは
と思ってしまう場面が多かったです

ロミオの方は、完全に両親から
不具合商品認定みたいな形でしか接してもらえず
親から情が全く見えてこない。。
いわゆる
愛情不足による情緒不安定
な感じでした
母親も父親も政治家ぽい、、
手を振る演技だけで
政治家と思わせる
技術が凄いなぁと思いました。

母親が
優秀な遺伝子を買って創った子供で、
父親の方がロミオに無関心に見えたので、
母の今の彼氏(旦那)のように感じました

母親は一瞬がっかりしたように
見える表情をするから、
自分の人生での失敗くらいには

思ってそうだなと感じました
そこからの展開が早い早い

後半になるのに
したがってスピーディーで
踊る・走る・飛ぶと

盛りだくさんのため
俳優さん方の熱量が感じられました。

そして、パワフル
スクリーン越しでも圧巻でした

ティボルトも途中で酒に溺れ
情緒不安定になって弱気になったり、
急に強気になって暴れたりするため
実は彼自身も
この施設の元住人なのではないかな
と思いました。

仕事があるから、施設に住めるだけで
同期や後から入所した人たちが
最後には親や親戚に引き取られ
施設を出ていく中で
自分だけが残り、この仕事さえなければ
施設にさえ居場所がない。。
周りの子供たちに強く当たるのは、
傷ついている自分の心を隠そうと
無意識に行動しているため
なのではないかなと感じました
そういう意味では、
ティボルトも被害者
なのかもしれないなぁと思いました。
ティボルトは気づいていなかったけど
自分と似てるとジュリエットのことを
感じていたからこそ、、
執着し、依存し、自分が味わったことの無い
幸せを彼女だけが感じていることに
腹を立てていたのかもとも考えられました

でも、まぁ、、
1番の被害者は、ジュリエットとティボルトの争いごとに巻き込まれていった
ヴェンヴォーリオとマーキューシオかな、、
あと周りのメンバーたち
意図せず、手を貸してしまったことで
今までとは違い
本当に看護師さんやお医者さんが
訪問して経過を見てもらわないといけない
状態になってしまったからです。。

今後、施設を出られるようになる可能性が今までと違った意味で遠のいた、、
発注と受注
計画と結果
矯正と強制
改善と性格
共感と依存
んー、段々とマシューボーンさん作品は
現実のブラックさを上手く客観視させる作風になってきたなぁ
次は赤い靴らしいので、楽しみのような
現実を見てしまうようで不安なような
でも、見たい!見てしまうと思う。。上手に作品と現実を混ぜて演出してくださるので斬新どんなアレンジになるのか楽しみにしています。
ヌレエフ版を敬愛してやまないのでワクワクしながらちょっとシビアな気持ちで観たけれど、ヌレエフとマクミランも踏み得てこのプロコフィエフへのマシューボーンの新解釈かなり良かった。
マシュー・ボーン作品なので、振り付けの随所に見応えあり。ずっとキスしながら踊るところとか。

2018年の来日公演『シンデレラ』でリアム・ムーアとWキャストで天使役をやっていて注目したパリス・フィッツパトリックも華があって、今ならではかも? と思わせるほど初々しく若々しいスタイルのロミオでとても良かった。

なのですが、反抗心ある若者たちの矯正施設で恐怖政治を強いている看守のティボルトにレイプされたことがトラウマになってしまい、真実の愛すらも悲劇に変えてしまうジュリエットの傷が生々しすぎて、バレエを楽しむよりそちらに気持ちが持っていかれてしまった。ロミオもネグレストを受けているし。

毒親育ちの人は覚悟して観ないとちょっとキツいかも。

原作も悲劇なので、まさにこれこそ現代の悲劇なので、さすがマシュー・ボーン。

重かった。

似ている作品