短編 @ ブリリア
20分ワンカットで描かれる人生の交差点。
なかなか重厚な一本だった。
ただ盗まれた自分のものを取り戻そうとしただけ。
その小さなキッカケで他人の人生を台無しにしてしまった後…
一台の盗まれた自転車の所有を巡って、いろいろな感情や社会の歪みがあぶり出されていた。
誰も間違ってないのに悪い方へとボタンがかけちがっていく。
最後に彼が出した結論は興味深い形だった。
それにして…
濃密な20分。自転車を取り戻せないやるせなさと、ラストのやるせなさ。
鉤を壊す250シュケルと買い戻す250シュケル。
なんとも言えない苦しさの残る作品。
主人公のやりどころのない怒りが切なくなった…