
イタリア人映像作家エリオ・ジェルミーニが、生と死をテーマに作品を作り続けたケネス・アンガーの遍歴と映画術を捉えたドキュメンタリー。ジェルミーニ監督自身がアンガーへ行なった出生から現在までを語るインタビューを軸に、アンガーの盟友ジョナス・メカスへのインタビューや豊富なアーカイブ・フッテージにより構成されている。少年時代に『真夏の夜の夢』に出演したことをきっかけに映画の道を志し、インディペンデント映画を学ぶためにヨーロッパに赴きジャン・コクトーやマヤ・デレン、ヴィスコンティ、パゾリーニらと交流を持ったという逸話をはじめ、『マジック・ランタン・サイクル』収録作品の舞台裏が饒舌な語り口で綴られる。映画の最後でアンガーはこう語る。「私は映像詩人だ。コクトーが生み出した流れを喜んで継承する。生は死と同じくらい神秘的だ。どちらも誰にも解けない謎だろう。恐ろしくて不可解な謎というより興味をかき立てられる謎だ。自分の次の大いなる冒険が死でも構わない。それは新たな挑戦だ」
17歳のアンガーが性的な妄想にとりつかれた少年を自ら演じた初作「花火」、イタリアの仮面劇に「月にうさぎがいる」という日本の昔話を融合した「ラビッツ・ムーン」、1940年代のハリウッドスター…
>>続きを読む1950年代末から60年代のフランス映画界で革新的な映画運動、「ヌーヴェル・ヴァーグ」を先導し、常に独自のスタイルを開拓・探究しながら最前線を駆け抜けたシネマの巨人にして鬼才、ジャン=リュ…
>>続きを読む本作は、彼女の半世紀以上に渡る創作活動、長編劇映画デビュー作『ラ・ポワント・クールト』から、世界中の映画賞を席捲し、昨秋日本でも公開され話題となった『顔たち、ところどころ』までを彼女自身が…
>>続きを読む今年3月に没後25年を迎えた偉大なホラー映画監督、ルチオ・フルチのセルフポートレートや、映画監督のアントニエッタ・デ・リッロ、批評家のマルセロ・ガロファロとの会話で構成されたドキュメンタリ…
>>続きを読むアメリカの小さな田舎町で家族と過ごした幼少期、アーティストとしての人生に憧れながらも溢れ出る創造性を持て余した学生時代の退屈と憂鬱。後の『マルホランド・ドライブ』(2001年)美術監督であ…
>>続きを読むヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、ナタリー・バイなど、彼の監督作に出演した名優たちや、カンヌ国際映画祭総代表ティエリー・フレモー、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』監督ガ…
>>続きを読む1957~1964年。イングマール・ベルイマン、ロベール・ブレッソン、フェデリコ・フェリーニといったヨーロッパの巨匠たちが革新的な傑作を次々に発表。フェリーニの代表作に出演したクラウディア…
>>続きを読む