異物 -完全版-の作品情報・感想・評価

「異物 -完全版-」に投稿された感想・評価

アニス

アニスの感想・評価

3.6
コロナの影響もあって、なかなかタイミングが無く、ようやく観れました。

前予告無しで観たので面食らった部分もあったけど笑

4部構成の段階的に面白くなっていく感じが不思議な感覚でした。
構成全てにおいてさまざまな映画偏愛を
魅せてもらったように思う。

海外で評価されているのも納得☺︎
異物→適応→増殖→消滅

この世は不条理である。どこかで聞いたことがあるこの言葉は、すっごく私の中に浸透した。

それを踏まえての映画「異物」。個人的に結構好き
冒頭は触手モノのAVでした。触手(以後ソレ)は何か足りないものを埋めてくれる麻薬的なモノとして、次々に人を虜にしていく。
ただの性欲かとも思ったが、それだけでは無い何か。を埋めてくれる。

やがて適応、増殖、消滅としていく訳だが、ソレは何かを比喩しているに違いないと考察


ぴったし当てはまるものは難しいけど、「ソレは何か現代の社会。特に日本の縮図」のような気がした。
例えば、コロナ。ウクライナ侵攻。政治。地震。原発。中絶権利。
世間は色んな不条理やbadなニュースが続いているが、それは人々の目に止まり。考えさせ。頭から消えていく。そして、何も考えず惰性的に生きている人もいる。(大半はそうでは無いが)

そんな普遍で変化の少ない世界に異物を落としても、1年も経ったら飽きられて消滅してしまう。

そんな色々なことを連想できるような映画だった
あとモノクロとサントラかっこいい
22-141-35
アップリンク吉祥寺
宇賀那健一×イリエナナコトークショー付き
冒頭から何を観せられてるんだ感が凄い。
まさかの触手モノ(笑)
トークショーも良かった。
気になったワード。
「フェチの詰め合わせ」
「コミュニケーションの断絶」
「肉」
「音の設計」
「海洋生物」

このレビューはネタバレを含みます

言葉を有しない意思ある生き物を、私は不気味だと感じることが多い。
それは犬や猫でもナメクジや蜘蛛でも「異物」でも同じ。

その意思を、どう受け取るのかが人間の都合で決まるからだ。(と私は受け取った。)

欲望の鏡写。
言葉を持たない生き物にしか欲望を吐き出せない閉塞感。
異物がCGではなく実態を持つからこそ、息苦しさや、各登場人物の「私と彼と異物の関係性」に説得力があった。

ここじゃないどこかを探している。
優しく生きたがっている人がいる。
感情、言葉、建物。
あらゆる内に秘めている物が外に出て行く構図も象徴的。
ではなぜ、異物は襖(内)や鞄の中にいる?
不確かなものは愛に似ていて、愛は内に逃げたがるのだろうか。

ロールシャッハのような映画で、実験的で、とても楽しかったです。
ヒマ

ヒマの感想・評価

-
トークショーでも言っていたけど、俺は何を観ているんだ感が素晴らしい

最初のアレはPG12で大丈夫なんか🥺
鬼滅の刃と同じレーティングとは思えない🥺
「転がるビー玉」の宇賀那健一監督が手掛けた連作短編「異物」「適応」「増殖」「消滅」の4作品を繋げて1本の作品として劇場公開した本作は、延々と続く退屈な時間を過ごす人々の日常に、何ら理由もなく介入してきた謎の異物を通して変化が起きていく様を、SF、不条理、エロ、コメディと様々な要素をハイブリッドして描いていく。
「異物」では、何かが噛み合わないカップル、カオルとシュンスケが登場する。
出会い系アプリでアルバイトするカオルは、下世話で下らない話ばかりしている同僚にうんざりし、御飯を食べにだけ来るシュンスケにも不満を持っている。
そんな不満と不安の中にいるカオルのところに突然“異物”がやって来て、彼女の心の隙間を埋めていく。
「適応」では、トモミの働くカフェには、元恋人同士のコウダイとミナがやってくる。
コウダイが最近、遭遇して同居しているものをミナに紹介したことで、今までの空白や溝が一気に埋まり、話の花が咲く2人。
「増殖」では、工場で働くリュウは作業中に或るものを見つけ、事務員であるミサトと共に工場長のタケシに、違法と知りながらもお願いをしに向かう。
ところが、ミサトの或る行動から事態は思わぬ方向に転がっていく。
「消滅」では、「異物」の時から一年経ち、何かが吹っ切れた様子のカオルがバーへ出掛け、そこで謎の女と出逢うのだが、果たして彼女の正体は?
異物は多分、地球にやって来た異星人だと思うが、その狙いは地球侵略とかいう邪悪なものではなく、私には難民として来訪したように感じられる。
コロナ禍で益々社会が排外主義になっている中、本作で描かれた異物は恰も人々における“潤滑剤”のように見える。
カルト映画、久しぶりに観て息を止める程の緊張。

主人公が【あいつ】を見る瞬間、私が唾を飲みこむ時〈ごくり〉と音を出すくらいの緊張感があった。
私が大好きな田中俊介が、とあるシーンでは全裸になって…本当、ビックリした!そしてエロカッコイイ!!心の中で叫んだ(笑)
特に【第3部】の『増殖』が私の好きなストーリーで。宮崎秋人とダンカンが森の中で必死に走ってるのが最高だった。

鑑賞後、60代くらいの男性が監督に「サントラ盤売ってないの?欲しかったなー」と話してて。私も同じ事思ってました。

劇場に【あいつ】がいたので触らせていただきました。

配信や円盤化の予定が無いそうです。
あと何回か観たかったのに行けなくて無念。

映画の序盤は、『この映画って、井口昇的世界(特に、片腕マシンガール以前)の作品なんだろうか…』

と思いつつ、第二章「適応」に突入すると、

『適応しているのは、“異物”の方ではなく、人間の方なのかな?』

というパラドックス感を抱き。

第三章「増殖」では、ダンカンというお笑い芸人がキャスティングされているせいか、コメディ(あるいは、パロディ)的な要素が散見されるも、

最終章「消滅」を前に、文字通り“消滅”してしまう。

そして、ラスト、これまでの空気感とは一転して、ややシリアスモードの中、束の間の邂逅を果たすものの、

結局、“アイツ”と称された異物は、多くの謎を残したまま、終幕を迎えることに。


各章、それぞれテイストが異なっているので、人によっては、「何がしたいんじゃ、コラァ!!」(長州力風)

と若干なるかもしれないが、最後まで通して観れば、意外にも、“美しさ”を感じるのではないだろうか。


終演後のリモート舞台挨拶で、宇賀那監督が描きたかったものが、「不条理もの」であったことや、

ダンカンの演技は、リハーサルとも違うアドリブの連発であったことを知る。


ちなみに、最初の章で、元BOYS AND MENの田中俊介がフルヌードを披露しているので、ファンの方にとっては必見かもしれない

ということを記しておく。
miyukicho

miyukichoの感想・評価

3.5
2022-1 w/y

白黒でも生々しい映画。第二編のカップルの存在感がすごかった。
世の中だって不条理である。
第一章は思ったより過激でビックリしました。あれはR15+でも良い気がします。話自体はまあまあ難しかったです。
第二章が僕は1番好きでした。あの2人の独特な会話の雰囲気と微笑ましくなる展開が最高でした。
第三章のたばこ吸うシーンでのダンカンさんのアドリブがクスッと笑えたし、その後のタバコシーンがめちゃくちゃ好きでした。
第四章は凄く謎が多かった印象でした。エンドロール始まった時に「?」が健在していました。。。
全体を通してモノクロだったので異物くんが強調されていて凄くインパクトがあって良かったしこの映画はモノクロじゃなきゃダメだなと思いました。
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