なでしこ

土を喰らう十二ヵ月のなでしこのレビュー・感想・評価

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)
3.7
明日も明後日もと思うから
生きることが面倒になる。
今日一日暮らせれば、それでいい

シニア版リトルフォレスト。
子供の頃、禅寺に奉公に出されたツトム。
今は作家として、信州の山荘でひっそりと
暮らす様子を四季の移り変わりや
旬の精進料理とともに淡々と描いた作品。

旬を食べることは、
土を喰らうことだという。
この作品では土から与えられた糧=生命
をいただくことの大切さを
素材を愛おしそうに丁寧に料理する
動作から教えられる。

ツトム(沢田研二)と若い女性編集者(松たか子)の恋愛ストーリーにはちょっと違和感。親子ストーリーにすれば良かったんじゃないかと個人的に思う。


↓ちょっとネタバレです。

✨️🍽美味シーン🍽✨️
美味シーン度★★★★★
出てきた食べ物
干し柿/お抹茶/熱燗/白菜漬けもの/
焼き里芋/竈で炊いたおこげご飯/
水芹・わらび、山うど、タラの芽などの
山菜料理/たくわん/白米/筍の煮物/
梅干し/梅酢/胡麻豆腐/茗荷のおむすび/
茄子の味噌炒め/味噌きゅうり/
茄子のぬか漬け/なめこ/ふろふき大根/
柚子味噌

素朴が何よりの贅沢なのかも。
印象に残ったのは
亡き妻の母チエの掘っ建て小屋の
ような家で食べる山盛りの黄色い沢庵と
白飯だけの食事と、
そのチエの葬儀で弔問客に出した
お金はかけず手間をかけた通夜振る舞い。

料理監修は土井善晴先生。
料理を作る様子や音、それを頬張る人々。
どれもこれも堪らなく美味しそうだらけなので、ご飯映画好きな人にはオススメです😋
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