花嫁候補の女性140名、男達が待つ西部を目指して数千キロの荒野を横断する!フランク・キャプラ原作、ウィリアム・A・ウェルマン監督が手掛ける“女性の西部劇”。前々から気になっていた作品だったけれど、いざ>>続きを読む
“徹底して顔を隠される花嫁”というインドの保守的な風習に端を発する“花嫁の入れ違い”という物語、そのアイデア自体がユニークなアンチテーゼに溢れてて印象深い。不安と戸惑いが滲み出ているプールの表情、ベー>>続きを読む
南北戦争下の町を舞台に描かれる“女性たちの西部劇”!何だかエクスプロイテーションみたいな如何わしいタイトルだが、蓋を開けてみれば隠れた佳作として評価されている映画である。クエンティン・タランティーノも>>続きを読む
『蒸気船ウィリー』らへんのミッキーとほぼ同じキャラ付けであるオズワルド、ミッキーのルーツを改めて感じられてしみじみしてしまう。ちょっと短気でせっかちな感じにスラップスティック的な味わいがある。以後の作>>続きを読む
「オオカミなんか怖くない♪」映像と音楽の愉快なハーモニー。鮮やかな色彩のアニメーションがミュージカル調の演出との見事な融和を果たす。それぞれの楽器を演奏しながら歌い踊る子ぶた達の姿、ユーモラスで見てい>>続きを読む
どうやら世界最初のフルカラー商業アニメらしい。朝を迎えて欠伸をしながら目覚める木々や植物、冒頭からいきなり人間味たっぷりで良すぎる。ちょっと不気味だけど牧歌的な世界観である。キャラクター達の擬人的な描>>続きを読む
『死の舞踏』の世界観をアニメーションの題材にする着眼点も凄いけど、それをギミックとアクションによって音楽的なユーモアへと昇華させるセンスは更に凄い。アイデアの活かし方にひたすら脱帽させられる。骨楽器や>>続きを読む
能楽師を題材に描かれた和製ロックミュージカル・アニメーション。組み合わせの奇抜さ故にパッと見は怪作の雰囲気があるが、どちらかと言えば怪作になりそうでならなかった珍作という味わい。目的を果たして呪いを解>>続きを読む
ホテルの閉鎖を目前にした伊豆のリゾート地を舞台に描かれる“今”と“思い出”の交錯。彷徨いゆく中で浮かび上がる途方のない喪失感、そして海辺の景色に溶けていった“過去”の行き着く先。作中のセミナーと同じ名>>続きを読む
※再レビュー
詐欺師&少女、大恐慌下のアメリカを旅する。久々に鑑賞して思ったけど、オールドスタイルの換骨奪胎という意味では『俺たちに明日はない』や『スティング』あたりに通ずるものがある。そして似通っ>>続きを読む
背中に鋲で“FOX”の文字が打ち込まれたデニムジャケット、作中のモチーフも相俟ってケネス・アンガーの『スコピオ・ライジング』を何処か彷彿とさせる。その後ろ姿のビジュアルに焦点を当てたリバイバル版ポスタ>>続きを読む
丘の上の田舎町で古書店を営む老店主と移民である少年の交流を、店へと足を運ぶユニークな人々との日々を交えながら描く。冒頭からユニセフに捧げるメッセージが提示されるけ、どうやらイタリアとユニセフによる共同>>続きを読む
名匠ウィリアム・A・ウェルマン監督によるプレコード期の作品。WW1を経験した男が戦後の後遺症や時代の情勢に翻弄されながら生きていく社会派ドラマ。
勲章を巡るすれ違いに始まり、戦争帰りの薬物依存、労働>>続きを読む
ハリウッドにおける女性監督の先駆者、ドロシー・アーズナーによるプレコード期の映画。レズビアンとしての自己のパーソナリティを公にしていた他、キャサリン・ヘップバーンなどの女優を排出したり教え子にフランシ>>続きを読む
車で逃走していた4人の銀行強盗が、荒野のど真ん中で“無法者の町”へと迷い込む……。タイトルは“リターンズ”だけど別に続編とかではなく、後年に作られたリマスター&ディレクターズ・カット版みたい。
元々>>続きを読む
幕末の侍・高坂新左衛門、現代の時代劇撮影所にタイムスリップ!!江戸幕府が百四十年も前に終焉を迎えたことを知り、行く宛を失った新左衛門は、時代劇の“斬られ役”として身を立てる道を選ぶ……。映画館、可笑し>>続きを読む
フレッド・アステア主演、1950年代のMGMミュージカル。落ちぶれたスターが旧友から舞台ミュージカルへの主演を持ちかけられ、ドタバタを乗り越えながらショーへと臨んでいく。アステアは既に50代半ばであり>>続きを読む
テネシー州メンフィスを舞台に、同じホテルに宿泊することになる三組のささやかな物語を描いたオムニバス映画。エルヴィス・プレスリーが緩やかな軸となる交錯。ジム・ジャームッシュ監督作であり、JVCが出資した>>続きを読む
ちょっとしたアクシデントから妹ザーラの靴を無くしてしまったアリ少年。貧しい家庭ゆえに両親へと打ち明けることもできないアリは、自分の靴を妹と代わりばんこで共用することになり……。イラン初のアカデミー外国>>続きを読む
ニューヨークを舞台に描かれる、コメディアンとクラブ歌手の出会いと破局。男女の結び付きとすれ違い、その果ての着地点。それまで率直なコメディ要素が色濃かったウディ・アレンの作風を発展させ、アカデミー賞にお>>続きを読む
文化祭周りの話、改めて再構成すると大分ぼっちちゃんwith喜多ちゃんの話になることがよく分かるのでしみじみする。冒頭の“ぼっちちゃんと出会う前”と“文化祭が終わった後”の喜多ちゃん→ぼっちちゃんのリフ>>続きを読む
東西の核戦争が勃発し、原子力爆弾が投下された英国の片田舎で生き延びてしまった老夫婦の物語。英国のベストセラー絵本を原作にしたアニメーション映画。吹替版で鑑賞したけど、森繁久彌も加藤治子も穏やかな声色の>>続きを読む
戦国の世で出世や欲望を求めた農民達が辿る顛末。彼らの運命を悲劇と怪奇が容赦なく絡め取り、そして最後に一抹の救いへと繋がっていくまでの物語。当時のヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞し、ヌーヴェルヴァ>>続きを読む
デンマークの寂れた漁村、牧師の家に生まれた敬虔な老姉妹と彼女達に仕えるフランス人の家政婦。老いと共にすれ違いへと向かっていた村人達の心を、家政婦が料理を通じて繋ぎ止める。言うなれば人々が失いつつあった>>続きを読む
キービジュアルや予告編からして明確だったけど、改めて振り返るとTV版『モノノ怪』とは大分デザインが異なる。TV版の“薬売り”は狐のように秀麗な顔立ちに非人間的な雰囲気があったけれど、本作の彼の外見は何>>続きを読む
※再レビュー
『荒野のガンマン』や『昼下りの決斗』などを手掛けたサム・ペキンパー監督の壮絶なる才能開花。時代に取り残された“ならず者達”による屈折の挽歌、滅びへと向かうオペラ。所謂“最後の西部劇”と>>続きを読む
何だかんだ評判が良かったのと周囲の知り合い達が見ていたので、結局見ることにした。藤本タツキは特段好きな作家ではない(『チェンソーマン』もそこまで好きでもない)けど、現代少年漫画にインディペンデント的演>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
かつて愛し合っていた二人のガンマンの葛藤を巡る短編西部劇。ロケーションがマカロニ・ウエスタンの聖地であるスペイン・アルメリア地方ということに何とも言えぬ感動がある。“殺人を犯した息子を巡る旧友同士の葛>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督の初期作、『パラダイスの夕暮れ』に続く“労働者三部作”の2作目。炭鉱の閉鎖によって職を失い、地方から都市部へと移動した労働者。強盗騒ぎで全財産を失いながらも何とか食い繋いでいた彼>>続きを読む
「お前は最後に殺すと約束したな」
「そうだぁ大佐、た、助けて……」
「あれは嘘だ」
「ウワアアアアアアア!!!!」
玄田哲章による吹替版で鑑賞。日本のネット界隈において、ある意味で最もメジャーなカル>>続きを読む
ロベール・ブレッソン監督の初期長編作品。裕福な家庭から修道院に入った若き修道女の信仰と葛藤。初期作ということもあって以後のブレッソンの映画に見られるようなリアリズム性には乏しく、役者の演技も含めてあく>>続きを読む
「セクシーボーイになど興味はない」
「……あるかも」
封印から解き放たれてしまった残虐宇宙人――サイコ・ゴアマン!!復活して殺戮の限りを尽くそうとした矢先、ひょんなことからクソガキ女子の支配下に置か>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督の短編映画、ポルトガルの辺境の村を捉えたドキュメンタリー作品。白い山岳の雪景色と閑散とした村の姿を捉えた映像、侘び寂びの美しさと共に過疎化が進んだ生活環境の哀愁を浮き彫りにする。>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督の短編映画、2000年代後半の作品。工場で黙々と働く男達を映し出す冒頭、なんとなく“労働者三部作”を思わせる雰囲気がある。淡々としたルーティンで回り続ける仕事場から、受付と警備員>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督の短編映画、もちろんレニングラード・カウボーイズのMV。「俺らのペンギン・ブーツ」という邦題がなんか味に満ちてて好き。
トンガリ髭パパやトンガリ頭ママはまだ予想の範疇だが、ふざ>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督の短編映画、もといMV。レニングラード・カウボーイズの番外短編じみてる。『ワイヤーを通して』よりも更にカウリスマキ監督の作風が色濃くなっており、要するに素っ頓狂でユーモラスになっ>>続きを読む