シズヲさんの映画レビュー・感想・評価

シズヲ

シズヲ

映画(707)
ドラマ(2)

EAST MEETS WEST(1995年製作の映画)

2.8

岡本喜八のサムライ・ウエスタン!ジャケットのビジュアルを見ると「 『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』みたいな映画か?」と思わされるが、幕末の日米修好条約を背景にした物語なので実際はそれなりにまとも。あ>>続きを読む

チェンジリング(2008年製作の映画)

4.2

1920年代LAで起きたゴードン・ノースコット事件を題材にした映画。ロサンゼルス市警との対峙を余儀なくされた一人の女性の物語であり、事件や権力に翻弄されながらも我が子を想って奔走する母親のヒューマンド>>続きを読む

デス・レース2000年(1975年製作の映画)

3.7

ロジャー・コーマンが世に送り出した伝説的カルトムービー!!“近未来のアメリカで大人気の大陸横断殺人レース”という誰かが一度は夢想したであろう(?)馬鹿げたアイデアを大真面目に実践してしまう活力に脱帽。>>続きを読む

竜馬暗殺(1974年製作の映画)

3.8

「竜馬 覗きは得意とするところ……ナリ」
「竜馬 ど近眼……ナリ」

坂本龍馬暗殺までの三日間を描くATG時代劇。「……ナリ」「……セリ」などのテロップがやたら印象に残る。本作の坂本龍馬は原田芳雄のビ
>>続きを読む

未知への飛行(1964年製作の映画)

4.5

米ソ冷戦下、誤解から核戦争勃発の危機に直面する悪夢的状況を描く。同時期の『博士の異常な愛情』と題材で競合していて、知名度的には間違いなくあちらの方が上なのが切ないところ。更にアイデアを巡って向こうから>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

『卒業』を拡大解釈して運命の愛を信じるようになったというトムに冒頭から「マジか?」となってしまう。あれに運命の愛を見出だした?そんなこんなで引っ掛かるものを感じ続けた末の終盤、『卒業』のラストシーンで>>続きを読む

西部の男(1940年製作の映画)

4.0

首吊り判事ロイ・ビーンの台頭、土地を巡るカウボーイと農民の対立など、開拓期終盤の匂いが顕著に漂う西部劇。本作は何よりウォルター・ブレナンに味があって良い。些細な事件でも絞首刑に処すような残忍さを持ちな>>続きを読む

脱出(1944年製作の映画)

3.6

往年の名女優ローレン・バコール、当時19歳新人!!?煙草を咥えた佇まいと気丈で知的な振る舞いがとにかく風格に溢れているので、これで銀幕初デビュー新人だったらしいのがビビる。ホークスに鍛えられた賜物か、>>続きを読む

コンドル(1939年製作の映画)

3.8

後年にも受け継がれるホークス流“男の世界”。プライドと実力を備えたプロフェッショナル集団、対峙する気丈な女性、軽妙な掛け合い、そしてアクション的見せ場の数々。既にホークス作品らしい骨子が確立されている>>続きを読む

アメリカの影(1959年製作の映画)

3.0

映画の即興演奏。ジョン・カサヴェテスの初監督作にしてアメリカのインディペンデント・ムービーの先駆け的存在。1950年代後半の時点でこうした“ハリウッド的作劇性”から逸脱した映画を撮っているのは実際凄い>>続きを読む

ハスラーズ(2019年製作の映画)

3.4

大不況の煽りを受けて“半グレ”化するストリッパーの話。リーマン・ショックの際の実話をベースにしているらしく、根本的に資本主義批判の内容になっている。『ジョーカー』のアーサー・フレックもそうだったけど、>>続きを読む

ロッキー4/炎の友情(1985年製作の映画)

3.3

アメリカン・ドリームの体現者ロッキー、とうとう東西冷戦におけるアメリカ代表と化す。ここまでの『ロッキー』シリーズと同じく決着は清々しいのでそれなりには楽しめるが、ロッキーを政治情勢の渦中へと駆り出すス>>続きを読む

ロッキー3(1982年製作の映画)

4.3

国民的大スター、ロッキー・バルボア!!スタローンの成り上がりっぷりは前作の時点でロッキーに投影されていたが、本作の振り切れ方は最早潔すぎる。『ロッキー2』は正直そんなに好きではないけど(大傑作である1>>続きを読む

ロッキー2(1979年製作の映画)

3.6

ロッキーVSアポロ再び!伝説的な対決を繰り広げた前作からそのまま繋がるシリーズ2作目。自分は1作目を大傑作だと思っているので、こちらはどうしても評価が厳しくなってしまう節はある。

『ロッキー』は無名
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ミクロの決死圏(1966年製作の映画)

4.0

ミクロ化した科学者達が潜水艇に乗り込んで人体内部を往く幻想的航海。具体的な説明を排除して淡々と状況のみを描き、タイプライターのような字面でクレジットを表示するオープニングが実にソリッドでクール。ユニー>>続きを読む

リオ・コンチョス(1964年製作の映画)

2.7

盗まれた武器の密輸を防ぐべく呉越同舟の男達が旅に出る西部劇。北軍の白人大尉&黒人軍曹、アパッチを憎む元南軍少佐、処刑直前のメキシコ人、インディアンの娘という見事なまでの混成パーティーが印象的。それだけ>>続きを読む

アロウヘッド(1953年製作の映画)

3.0

ここまで来ると現代では到底受け入れられない内容なので清々しい。『折れた矢』は主人公がインディアンの文化に触れた為に彼らを擁護するが本作はその逆で、予めインディアンと共に生活してその文化を理解した主人公>>続きを読む

ネブラスカ魂(1948年製作の映画)

3.5

凄腕の雇われガンマンが悪党の仲間に堕ちてしまった親友と対峙する西部劇。序盤でならず者達との対決に平行して二人の再会をのどかに描きつつ、牧場一味の存在や親友マレイの悪徳など不穏な予感を徐々に忍び寄らせて>>続きを読む

ワイルド・スタイル(1982年製作の映画)

3.6

80年代初頭、NYにおける最初期のヒップホップを映し出した鮮烈なフィルム。若きアーティストを中心にしたストーリーはあくまで添え物的で(それでもグラフィティがヒップホップへと合流する筋書きは興味深い)、>>続きを読む

荒野の誓い(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

余命幾ばくもないシャイアン族の首長を護送する旅路を描く現代西部劇。開拓史の反省=白人側の贖罪といった題材は流石に手垢が付いている感は否めないが、本作は“白人とインディアンの対立”という時勢に起因する傷>>続きを読む

グリース(1978年製作の映画)

3.8

50年代アメリカを舞台に不良少年と清純な少女の恋愛を描く学園青春ミュージカル。『サタデー・ナイト・フィーバー』に並ぶジョン・トラヴォルタの代表作。とにかく歌とダンスと当時の若者文化を味わう映画で、ニュ>>続きを読む

飼育(1961年製作の映画)

3.9

太平洋戦争末期、黒人兵士を捕虜にした閉鎖的集落の顛末。原作では村の少年と兵士の関り合いが中心らしいけど、映画では兵士の存在によって浮かび上がる“陰湿な村社会”そのものが主軸になっている。ひたすら滲み出>>続きを読む

ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.8

家庭に帰属しようとした男が娘同然の少女を奪われて復讐に赴く、言うなればスタローン版『捜索者』。ランボーが家を出る際に似たようなカットが見受けられたのは嬉しいし、木陰に墓を作った場面は『許されざる者』の>>続きを読む

キング・コング(1933年製作の映画)

3.9

美女が怪物を殺したんじゃなくて、デナム監督の好奇心が怪物を殺してるよなあ。キングコングはたいへん凶暴な顔付きをしているし、人間を踏み殺したり恐竜の顎を裂いたりと残虐性にもかなり容赦が無い。でも表情や所>>続きを読む

ソニック・ザ・ムービー(2020年製作の映画)

3.6

公開前に色々あった実写ソニック。本作のソニックは“お喋りで寂しがり屋なやんちゃ少年”みたいな雰囲気で、ゲームで見慣れたクールで颯爽としたキャラとは大分違う。ビジュアル的にもスタイリッシュ感よりも可愛ら>>続きを読む

拳銃無宿(1947年製作の映画)

3.3

クエーカー教徒の一家に助けられたガンマンの交流と更正。邦題が後年のスティーブ・マックイーン主演西部劇と被っているのでややこしいが、こっちはジョン・ウェイン。往年の洋画でよく見られる緩慢なテンポに加え、>>続きを読む

上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

不条理な主命に翻弄される藩士一族の顛末を通じて“封建社会の狂気”を浮き彫りにする残酷絵巻。主君の命という武士にとっての絶対的価値観で圧力を掛け、他者の人生すら弄ぶという理不尽。その理不尽を権力者が意識>>続きを読む

ムタフカズ(2016年製作の映画)

3.5

バンドデシネ原作の日仏合作アニメ。フランス語音声の字幕版で視聴。監督やスタッフが『鉄コン筋クリート』に関わった面々ということもあり、映像の雰囲気はだいぶ近い。ギャングが蔓延るスラム街の猥雑な世界観がと>>続きを読む

桃太郎の海鷲(1943年製作の映画)

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採点ナシでレビュー。太平洋戦争時の日本における戦意高揚プロパガンダアニメで、真珠湾攻撃を桃太郎の鬼退治になぞらえている。日本の長編アニメの先駆け的でもあり、姉妹作『桃太郎 海の神兵』と共に国内のアニメ>>続きを読む

新しい精神(1942年製作の映画)

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採点ナシでレビュー。後の『総統の顔』と同じく戦時中に製作されたディズニーのプロパガンダアニメ。本作もドナルド・ダックが主役で、しょっぱなから合せ鏡の前で愉快に踊る姿がユーモラス(鏡に映るドナルドの一人>>続きを読む

がんばれ!ベアーズ(1976年製作の映画)

4.1

落ちこぼれ少年野球チームと監督になった元マイナーリーガーの奮闘。子供達の活躍を中心としたファミリー向けスポーツコメディという体裁ではあるものの、蓋を開けてみれば殆ど『ロッキー』と同じ魂を持っている。「>>続きを読む

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

4.4

殺人鬼と間違われた田舎者と殺人鬼に襲われたと勘違いした大学生グループの攻防(?)。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』から連なるモキュメンタリーのパロディめいた手持ちカメラ式オープニングから始まり、その>>続きを読む

絞殺魔(1968年製作の映画)

3.7

1962~1964年にかけて発生したボストン絞殺魔事件を題材にした映画。現実では80年代から冤罪説が根強く出ていたり(とはいえ少なくとも一件は後年のDNA鑑定で関与が裏付けられた模様)、そもそも犯人が>>続きを読む

めくらのお市物語 真っ赤な流れ鳥(1969年製作の映画)

3.6

座頭市の亜流作品、綾瀬はるかよりも先に“おんな座頭市”。シリーズ1作目で続編も作られている。原作からして座頭市を模倣した作品だったらしいので清々しい。ハードボイルド調だったオリジナルと比べて、冒頭から>>続きを読む

センチュリアン(1972年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

現代のセンチュリアン、“公務員”としての警察官。展開はドキュメンタリー調というかダイジェスト的で、夜勤警官の日常をただ黙々と描き続ける。映画に出てくるような巨悪は存在せず、時折起こる銃撃戦や追跡劇もひ>>続きを読む

招かれざる客(1967年製作の映画)

4.2

“黒人男性と白人女性の結婚”に切り込んだドラマ。アメリカ各地の州で罷り通っていた“異人種間結婚を禁止する州法”が次々に撤廃される直前という公開時の時代背景は、本作がいかに革新的なテーマを扱っていたのか>>続きを読む

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