荒野の狼さんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

荒野の狼

荒野の狼

映画(498)
ドラマ(26)
アニメ(0)

8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)

5.0

免疫性神経疾患を大学医学部で教育・研究しているものです。本作品は抗NMDA受容体(抗体)脳炎により神経ならびに意識障害にいたった実話をもとにした2017年の映画であるが、日本で同時期に公開されたカナダ>>続きを読む

映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年(2015年製作の映画)

5.0

2018年8月にさくらももこさんが53歳で亡くなられたが、追悼のおもいで本作を鑑賞。私は原作者とは同世代でありながら、ちびまる子ちゃんは未見であった。というのは、ちびまる子ちゃんが登場した1986年は>>続きを読む

男はつらいよ 私の寅さん(1973年製作の映画)

4.0

1973年公開の男はつらいよシリーズの12作目。マドンナは岸恵子で当時41歳で渥美清より4歳下で年齢的には釣り合っている。岸恵子は画家の設定で、さくらが羨むようなお洒落な家に住んでいて、生活感がなく食>>続きを読む

雪国(1957年製作の映画)

5.0

1957年の134分の映画。小説の冒頭の有名な「雪国の長いトンネルを抜けると雪国であった」のナレーションはない。小説は未読で映画を鑑賞。最初は当時24歳の岸恵子演じる駒子と池辺良のなんともないじゃれ合>>続きを読む

孫文の義士団(2009年製作の映画)

5.0

神戸市舞子の孫文記念館を訪ねて、孫文に興味がわき本作を購入。139分の作品だが飽きることなく鑑賞。冒頭は1901年にヤン・チューウンが暗殺されるところから。ここから話は1905年に日本から香港に、革命>>続きを読む

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

5.0

ゴッホの死の真相に迫る過程でゴッホの生涯が晩年を中心に描かれる2017年の95分の作品。ゴッホは従来自殺したというのが通説であったが、2011年にゴッホの伝記「Van Gogh: The Life」を>>続きを読む

エフィー・グレイ(原題)(2014年製作の映画)

4.0

本作のタイトル「Effie Gray」は思想家・画家であるジョン・ラスキンの妻エフィ・グレイの名前。グレイが後にラスキンの弟子である画家ジョン・エヴァレット・ミレーと親密になったスキャンダルは有名で、>>続きを読む

どん底(1936年製作の映画)

3.0

ゴーリキーの原作を読んでから一年以上して本作を視聴。原作はロシアの最下層の個性的な民衆を描いた深い短い戯曲。本作は名匠ジャン・ルノアールと名優ジャン・ギャバン主演の映画ということで原作の世界が再現され>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.0

映画の前半は本筋に関連のない女の子の下ネタの会話が延々と続き、その娘たちが血まみれになって、足が千切れたりして死んでいきます。陰惨かつ展開がスローで、唯一の救いはカート・ラッセル演じる元スタントマンの>>続きを読む

ブルークリスマス(1978年製作の映画)

5.0

SF性と社会派ドラマの要素を兼ね備えた133分の映画。前半は、複数のストーリーが同時進行していく中で、国営放送の報道部員の仲代達也が主演で、青い血液を巡る国際的陰謀の解明に国内外を駆け巡る。後半は、国>>続きを読む

コクリコ坂から(2011年製作の映画)

5.0

女子高校生メルが、祖母と妹の他数名と同居して家事一般をしながら、出生の秘密がある男子学生に恋をする学生生活を描く91分。色んな要素が盛られているので、見る人にとっては、好みのポイントなどは異なると思え>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

4.0

アリの大きさのヒーローということで、現代が舞台であると果たして説得力のある活躍方法や小さくなる仕組みができるのか疑問であったが、(勿論想像力は要するが)無理なく受け入れられる設定となっている。話の展開>>続きを読む

ドリームガールズ(2006年製作の映画)

5.0

本作はダイアナ・ロスをその中核とする女性歌手3人組スプリームスがレコード会社モータウンからデビューして成功をおさめた実話をもとにした同名のミュージカルの映画化。ミュージカルが原作であるため歌が無理なく>>続きを読む

地球の静止する日(1951年製作の映画)

5.0

本作の原題は映画のオリジナルとリメイクの両者とも The Day the Earth Stood Still。邦題は前者が「地球の」後者が「地球が」。これは宇宙人が地球の活動を30分止めてしまったオリ>>続きを読む

地球が静止する日(2008年製作の映画)

5.0

SF映画として飽きずに楽しめる映画だが、含まれているメッセージは深い映画。地球を破滅に導くのは人類で、果たして破壊的な性質である人間とは変わることができるのか、というのが大きなテーマ。描かれているアメ>>続きを読む

アウトブレイク(1995年製作の映画)

5.0

私は医学部で微生物学講座に所属するウイルス学者です。本作は1995年のアメリカ映画であり内容はフィロウイルス科(エボラウイルス、マールブルグウイルス)による出血熱ウイルスを題材にしており、本作に登場す>>続きを読む

家と世界(1984年製作の映画)

5.0

インド女性の開放を一つの焦点とし、1905年のベンガル分割に伴う、スワデーシー(Swadeshi国産品愛用・外国製品不買運動)とイスラムとヒンズー教の対立を背景とした140分のカラー映画。原作はガンジ>>続きを読む

COACH コーチ 40歳のフィギュアスケーター(2009年製作の映画)

5.0

40歳でプロのフィギュアスケーターをしている西田美和の現役復帰と、西田と小松崎夕楠(元恋人の子供で血縁はない)の親子の情にも似た心の交流の二つがメインテーマの108分の映画。西田が実像に近いことや、実>>続きを読む

チャック・ノリスの 地獄の復讐(1982年製作の映画)

3.0

1982年のアメリカ映画。チャック・ノリスのブレイク前の映画。日本では劇場未公開、アメリカではテレビでは放映されており原題はForced Vengeance。全体に暗い映画で、全編を見ると時間の無駄と>>続きを読む

子連れ狼 死に風に向う乳母車(1972年製作の映画)

5.0

若山富三郎の子連れ狼の映画化の第3作。若山の殺陣は相変わらずよいのですが、強すぎて殆どの相手を一刀のもとに切り捨ててしまうので、名勝負にはなっていません。今回の若山は、はじめて銃を使ったり、大五郎をお>>続きを読む

子連れ狼 親の心子の心(1972年製作の映画)

4.0

シリーズ第4作。前半は若山扮する拝一刀と一勝一敗の好勝負を見せる林与一との対決が見所。後半は、不幸な境遇から尾張藩から命を狙われる胸と背中に刺青を持つ女、東三千とその父親の山村聰と若山のからみが見所。>>続きを読む

子連れ狼 冥府魔道(1973年製作の映画)

4.0

若山富三郎の子連れ狼シリーズ全6作のうちの第5弾。他のシリーズ作品に較べると、首や胴体が切られ血が噴水のように吹き出るシーンが多いものの、前作などに多用された銃が使用されず、刀や槍を使った殺陣は楽しめ>>続きを読む

子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎(1974年製作の映画)

3.0

若山富三郎の子連れ狼シリーズ6作目にして最終作。今回は、刺客としての話はなく、柳生烈堂との決着をつけることが主題で、子供をことごとく拝一刀に返り討ちにされている柳生烈堂は残っている娘と正妻の子ではない>>続きを読む

(1974年製作の映画)

5.0

事実上、秋吉久美子と林隆三の二人の主演映画で、いまから30年以上前の映画ですが、主役二人の存在感と魅力は、大スターになった現在の二人と遜色ないものがあります。この映画の秋吉は素晴らしく、ファンでなかっ>>続きを読む

エスパイ(1974年製作の映画)

5.0

小松左京原作の1974年の94分の映画。個性ある登場人物と海外、海、空、日本と舞台が替わり、飽きさせない。加山雄三をリーダーとする超能力を持ったグループ(藤岡弘、由美かおる、草刈正雄ら)が闘う相手は、>>続きを読む

地獄(1960年製作の映画)

5.0

天地茂・沼田曜一の二人の主役がいいですが、個人的には天地の恋人役の三ツ矢歌子が若々しく清楚で最高です。日傘を回して、再登場するシーンは美しくかつ不気味です。主役の天地茂に、同情してずっと見てしまいまし>>続きを読む

氷壁(1958年製作の映画)

5.0

井上靖の原作小説刊行の翌年1958年に公開された映画。1955年のナイロンザイル切断事件の実話がもとになっている(真相は映画公開後、数年して決着)。小説を読んで、登山家が想いをよせる社長夫人・矢代美奈>>続きを読む

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

5.0

2016年公開で日本アカデミー賞をはじめ各賞を受賞した映画。題名「湯を沸かすほどの熱い愛」からは、‘絵にかいたような家族愛‘が描かれているものかもしれないと想像されたが、英訳された題名「Her Lov>>続きを読む

プラトニック・セックス(2001年製作の映画)

5.0

2008年の暮れに若くして急死した飯島愛の原作の映画化。冒頭は飯島愛がモデルの主人公(加賀美早紀)が投身自殺を計ろうとしますが、オダギリジョーからの間違いのメールのためにタイミングを逸して自殺を思い止>>続きを読む

SHINOBI(2005年製作の映画)

4.0

山田風太郎の原作で魔界転生などの作品と較べたファンはがっかりしたようです。しかし、込められたメッセージは、より崇高です(’さだめ(運命)とは俺達が作るものだ(オダギリジョー)”とか)。活劇を期待して見>>続きを読む

アナコンダ4(2009年製作の映画)

1.0

4作あるアナコンダシリーズの第4作。第3作と直接関係があり、3作の主役のクリスタル・アレンによる、前作の回想シーンなどが途中盛り込まれる。最初に、蛇が何故巨大化し、攻撃的になるかなどが解説されてあるの>>続きを読む

マニー/マニー・パッキャオ(2014年製作の映画)

4.0

フィリピン出身のボクサーであるマニー・パッキャオのドキュメンタリー。2012年12月のマルケスとの第4戦でKO負けするまでを描く。パッキャオのファンならば、既に知られた話や試合の動画が多いが、生まれた>>続きを読む

デッド寿司(2012年製作の映画)

4.0

2013年制作の92分の武田梨奈主演の映画。コメディ、アクション、スプラッタ、お色気シーンの他、日本の伝統的な寿司についての紹介もなされており、海外への寿司文化の紹介にもなっている。
武田は、コミカル
>>続きを読む

KG カラテガール(2010年製作の映画)

4.0

ストーリーに現実味などはないが、空手アクションは高レベル。前作のハイキックガールと比べると、父親役の中達也が殺されるところから始まるので、武田はうしろだてがなく、やっと一人立ちという構図で、堂々の主演>>続きを読む

ハイキック・ガール!(2009年製作の映画)

4.0

女空手家が主人公のアクション映画といえば、志穂美悦子主演の女必殺拳シリーズが日本では元祖と言えますが、敵の格闘集団の殺し屋にニックネームがついていたりと、志穂美作品との類似性が見られる作品です。作品全>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

5.0

2017年のアメリカのピクサー・アニメーション・スタジオ製作による105分の映画。原題はCocoココで、これは主人公の祖母の名前。映画は主人公が歌手を目指しているという設定ということもあり歌が多く、ミ>>続きを読む