10代の揺らぎと秘密と明るさが、画面に映し出されている気がした。絶望のさきに確かに希望がある気がした。それは、おとなたちの停滞したようなぼんやりとした日常に何かを照らし出すのだった。
この映画には…
彼女達を見つめる監督のまなざしこそが映画
『空の味』の塚田万理奈監督作品
実際の地元長野市の中学生達を主人公にした10年にわたる映像プロジェクト『刻』の中の1編、中編
満月=みつき と 秋=アキ…
11月に入ってから下北沢のK2で観た。10年かけて監督が地元の長野を舞台に子どもたちを撮影する「刻」というプロジェクトから生まれた2つの短編が上映されていて、「刻」自体は2030年に公開予定らしい。…
>>続きを読む今まで観たことのないほどの距離感と鮮やかさで映しとられた青春。
主演俳優の日常の録音100時間を基に脚本を書いたという『満月』の圧倒的なリアリティと、ダンスシーンの信じられないほどの美しさ。
通常で…
「世界」が特に良かった。
別の時間を生きている女の子の鼻歌と、諦念を帯びた音楽家のたばこ。なんでもない夜がこんなに詩的で鮮やかなんて。あり得ない。でもあり得てしまっているからほんとうにすごい。学級…
このレビューはネタバレを含みます
パンフを読んで「満月」では満月にICレコーダーを持ってもらい日常を録音して、その膨大な量の音声データから脚本を書き上げたと書いてあった。それと関係あるのかないのかはわからないけど、劇中「何か不安なこ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
『満月』と『世界』の2本立てで特に『満月』が好きだった。冒頭、ドキュメンタリーを思わせるものすごくリアルな雰囲気の母とこの食卓が映ると、人の動きにカメラがきちんとついてくる映像になっていることに驚い…
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