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肉屋の染み
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目次

肉屋の染みの作品紹介

肉屋の染みのあらすじ

イスラエル・パレスチナ紛争下、パレスチナ人のサミールはイスラエルのスーパーで働いていた。休憩室に貼られていた人質のポスターを破ったと疑われ、職を失いかねない状況に追い込まれる。どうしても必要なこの仕事を守るため、彼は無実を証明しようと動き出す。

原題
Butcher's Stain
製作年
2025年
製作国・地域
イスラエル
上映時間
26分
ジャンル
ドラマ、ショートフィルム・短編
配給会社
SAMANSA

『肉屋の染み』に投稿された感想・評価

月
3.8
SAMANSA presents 世界が認めた栄冠のショート傑作選②
(2026年公開)
第98回アカデミー短編実写映画賞にノミネート

メイヤー・レビンソン=ブラウント監督・脚本
原題または英題:Butcher's Stain

メイヤー・レビンソン=ブラウント監督自身のスーパー勤務体験から生み出した緊迫の一編
(2025年製作 イスラエル 26分)

イライラ、ハラハラしました💦

紛争地域では、こういうことって、きっと日常的にあるんだろうなぁ、と
なんともやるせない気持ちになりました

物語は
イスラエル・パレスチナ紛争下、パレスチナ人のサミールはイスラエルのスーパーで働いていたが、休憩室に貼られていた人質のポスターを破ったと疑われたことから、職を失いかねない状況に追い込まれる
彼は無実を証明しようとするが…
と進みます

臨場感、没入感は26分とは思えないほどでした!


26-430-189
【浸透】

SAMANSA発「世界が認めた栄冠のショート傑作選」の2本目はこちら『肉屋の染み』でございました。

誰ですか?
タイトルを見ただけで若干インモラルなテイストを想像したのは?
違いますよ~~(笑)
これは昭和の日活ロマンポルノなんかじゃなく、ちゃんとした(?)真面目なお話です。

≪Filmarksあらすじ≫
イスラエル・パレスチナ紛争下、パレスチナ人のサミールはイスラエルのスーパーで働いていた。
休憩室に貼られていた人質のポスターを破ったと疑われ、職を失いかねない状況に追い込まれる。
どうしても必要なこの仕事を守るため、彼は無実を証明しようと動き出す。
・・・っていうお話。
ね、真面目でしょ(笑)

でね、
これは1本目の「ドロシーのともだち」のような≪ほんわかテイスト≫とは真逆の、かなりシリアスなお話でした。
恐らく実話では無いんだろうけど、でもこんな状況はイスラエルのあちこちで見られた(見られる)光景なのかもしれない・・・。

まず物語の状況を整理すると・・・
イスラエルにあるスーパーマーケットの精肉コーナーを任されているのがパレスチナ人のサミール。
で、このサミールはとにかく真面目なんですよね。
お客さんや同僚とも気さくに挨拶を交わすし、仕事だって毎朝誰よりも早く職場に来て準備を怠らない。
ところが、そんなある日。
彼の職場の従業員控室に張られていた「拉致被害の人質ポスター」が剝がされてしまうという事件が起きる。
途端にパレスチナ人であるサミールに疑いの目が向けられてしまった・・・・
・・っていう構図なんですね。

これは今まさに起きている「イスラエル・パレスチナ問題」における両国間の対立が、一般市民レベルまでひたひたと浸透してきていることを象徴しているのかもしれない。

平時は普通に接していても、やっぱり腹の底には「民族主義」や「イデオロギーの対立」ってものが根深く残っているのかもしれない。
それこそ、何もない時は「あえて」そこには触れないけど、何か起きた時は顔を出してしまうくらいに、もしかしたら結構スタンバイOKな状態で・・・。

サミールもその辺は理解していたと思うんです。
パレスチナ人である自分がイスラエルで仕事を得て生きていくという事にどういう意味があるのかは、当事者であればビンビンに感じていると思うんですね。
そうじゃなかったら「最低賃金で雇える肉屋なんてそうそういないぞ」なんて陰口言われないよね。

でも、人の疑念は理屈で解決できるほど単純なものではない。
彼が気を許す同僚ですら、現場を見たわけでもないのに「きっと彼がやったに違いない」と上司に告げ口をしてしまう。

≪友情に国境はない≫

もちろん、そういう人も沢山いる。
僕にもロシア人の友人がいるし。

そして彼らの間に友情がなかったとは思わない。
でも、時として≪友情≫を超越してしまう程の根深い≪対立≫が感情を支配してしまうことだってあるのかもしれない。

これがイスラエルとパレスチナのような「戦争状態(あえて紛争とは呼ばない)」にある国同士の話だから日本人にはちょっと理解しにくいところもあるかもしれないけど、でも例えば自分と同じ職場に北朝鮮人の同僚がいて、その人が日本人拉致被害者のポスターを剝がしているって噂が流れてきたら・・・もしかしたら僕も「その人の事を信じたい」という感情とは別に≪超越した感情≫を抱くかもしれない。

もしかしたら、長い歴史の中で民族単位で抱えてきた「負の意識」によって、直接的にその人が悪いとかそういう事ではないはずなのに、やり場のない怒りは「落としどころ」を捜して振り下ろされてしまうということなのかもしれない。

これが「戦争」というモノなのだろうか・・・・。

一見、戦いから距離の離れた人々の何気ない生活の中にも、着実に影を落とし、そして静かに感情を蝕み、やがて暴発する・・・。

ついには四面楚歌となり、職場を解雇されてしまうサミール。
スタッフの控室で荷物をまとめる彼の目の前には「例のポスター」が空調の風でひらひらと揺れ、やがてはらりと剥がれ落ちる・・・・・。

誰も悪くないのに、誰かが悪いという結論がないと収まらない不条理。

彼は「あれはエアコンのせいだったんだ!俺がやったんじゃないんだ!」と言う事だって出来たかもしれない。
でも、何も言わずにそこを去っていく・・・。

彼は決して言い合う事を望まなかった。
それすらも「争い」の火種として、対立を生むことにしかならないと悟ったのかもしれない。

なんか・・・・やりきれないね。
sonozy
-
アカデミー短編映画賞ノミネート作品
監督はテルアビブ大学・映画テレビ学部の学生とのこと

主人公は、イスラエルに住む、スーパーマーケットで働くパレスチナ人の肉屋サミール。

模範的な勤務態度で客にも愛されている様子だが、ある日、突然女性マネージャーに呼ばれ、バックヤードの壁に貼られていた人質/行方不明者ポスターがいつも剥がし落とされていて、目撃者もいると、サミールが犯人と決めつけられてしまう。

身に覚えのないサミールだが・・・

タイトル「Butcher's Stain」=肉屋のシミ/汚れ →サミールについた"疑いのシミ"(事実がどうあれ落ちない)

ユダヤ系の監督が、イスラエルに住むパレスチナ人を描くという難しいチャレンジで、2023年10月7日にハマスによりガザへ連れ去られたイスラエル人の人質(=主にユダヤ人)問題がモチーフのようですが、後味の悪い余韻をどう捉えたら良いものか...

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