遠足 Der Ausfluの作品情報・感想・評価

遠足 Der Ausflu1999年製作の映画)

製作国:

上映時間:86分

3.8

「遠足 Der Ausflu」に投稿された感想・評価

めしこ

めしこの感想・評価

4.0
心の病を抱えた画家たちが一緒に暮らす芸術家の家を舞台にしたドキュメンタリー。
自分の心を無意識に言葉ではなく絵で表現していく彼らの姿を見て考える事もたくさんあった。
ドイツ語の授業で鑑賞。ウィーン郊外の神経外科病院にある「芸術家の家」を舞台にしたドキュメンタリー。この家に住む芸術家の長い「遠足」を軸に、彼らの日常を映した作品。

芸術家の家で楽しそうに創作活動をする部分も、幸せな生活も描かれる反面、彼らの苦悩や哀しみの部分までしっかりと描かれている。

アウトサイダーアートとは、障害者/健常者のアートとは、そもそも障害とはというところまで考える良い機会になった。
324

324の感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

アールブリュットは正当な評価をされる芸術と何が違うのか。そもそも芸術に「正当な」評価なんて存在するのか。

宮沢賢治やドストエフスキーやベートーヴェンやゴッホも障害を抱えていたとされている。人とは異なる視点で世界を見ること、人とは異なるものを創造することが芸術家の資質ならアールブリュットも評価されて良いはず。

作中に出てくる自分の妄想している神話の世界を描き続けるおじいちゃんなんてJ・K・ローリングに比べたら可愛いもんだ。

普通じゃないことが評価されるなら、芸術という分野において芸術家と精神障害者のバリアは限りなく他のどの分野よりも薄い。

しかし、アールブリュットが正当な評価をされないのは、作家が正当な教育を受けていないこと、創作の基礎を吸収した上で新規性や独自性を生み出していないことがあるのだろう。
大人が子どもような絵を描くのと、子どもが子どものように描くのは違うということか。確かに技術あっての芸術だ。

だけど私は子どもの絵が好きだし、子どもが撮った写真も好きだ。自分に無かったものを発見する驚きや、共感する感動は作品のみを見て感じることであり、誰が作っても全く平等であるはず。
その作家なりの思想や理論や感情が表現されていたら評価に値してよいはずである。妄想の神話でも。

評価することと好きであることは違うということなのだろうか。確かに好きなことに理由は要らないが、評価するのに理由は要る……。難しい。答えは出ない。
これ高校ん時日本橋の中古DVD屋で買って見た!
心に病を持ったアーティストたちが暮らす施設のはなし
ゆるくておもしろかった!
yo

yoの感想・評価

3.9
心に病を持ちながらも芸術的才能を開花させ、ウィーン精神病院の敷地内にある「芸術家の家」で暮らす人達を追ったドキュメンタリー映画。

各々描く対象や方法は違い、大胆過ぎるほどエロティックな絵を描く人、空間恐怖症でひたすらに細かい絵を描く几帳面な人、キャンパスを飛び越えて自身の中で神格化された母親を壁や天井に描く人など本当に個性豊か。

彼らは、外出を「遠足」と呼び、この映画では彼らの個展が開かれたプラハへの遠足が写し出されている。

もちろん彼らの絵は、普通の画家の絵とは違い、一見「ラクガキ」のようにも思える。しかし、彼らは自分達が評価されるために絵を描く訳ではなく、ただひたすらに創作活動を楽しみ、それを生きる糧にしている。

エゴから解放された彼らは幸せだ。